歌舞伎座

2008/12/22 - 2008/12/22

来年から取り壊しになると聞いたので、壊される前の一等席で見学しようと十二月大歌舞伎に行って参りました。若手の有名どころ（海老蔵、亀之助）等は大阪に行ってしまい留守でしたが、松本幸四郎と染五郎の親子を見て参りました。これまで一幕見は何度も行ったことが有るのですが、一等席で見るのは初めてです。期待に胸を膨らませていきました。

エリア 銀座・有楽町・日比谷(東京)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: JRローカル

現在の歌舞伎座は数えて３代目になるそうです。最初は木造だったとか。この３代目も来年から改装工事が行われ、高層ビルに生まれ変わるそうです。人から聞いた話では低層階の外観はそのままにしてその上にニョッキリとビルが伸びるようにするそうです。東京駅前の野村證券ビルとかと同じ考えですね。

これが今回座った席から見た舞台です。前列から順番に【い・ろ・は・に・ほ・へ・と】の順番に並びます。この中の【と・ち・り】すなわち７列目８列目９列目が最も良い席と言われております。前過ぎると舞台が近すぎて全体を見渡す事が出来ないそうです。舞台全体を見渡す事が出来て適度に下がった場所がとちりだそうです。今回は９列目、すなわち【り】の席に座る事が出来ました。知り合いのコネを使い、役者さんが予め押さえている席を譲ってもらいました。

同じ席から後ろを振り返って撮影しました。結構奥まで席があります。一階席は全ての席が一等席です。同じ料金を払うならやはり【とちり】の席が良いと誰でも思うでしょう。しかし前売りでも当日でもコネなくしては購入は難しいそうです・・・

今度は席から右上を望みました。３階席まで有ることがお分かりになると思います。３階席の一番奥を【大向こう】と言い、一幕見の人々が席を確保する事が出来ます。
通常歌舞伎は昼の部と夜の部に分かれております。それぞれ３演目づつ、合計６つのお芝居が行われます。観劇をしたいひとは通常昼の部か夜の部を選択して、３演目分の切符を購入します。私は昼の部の一等席を１５，０００円にて購入しました。

これとは別に一幕見という独特の制度があります。これは昼夜６演目の中の１つだけを見るために作られた制度です。１演目１時間で１０００円というのがおおよその目安です。どうです？安いと思いませんか？私は安いと思う。映画館に行くのとほぼ同じ時間と料金で有名歌舞伎役者の芝居をライブで観る事が出来るんです。

昼の部は通常１１時開始、３時半終了。夜の部は通常４時半開始、９時終了となります。
本日の一幕目は北条高時が酔った末に天狗に馬鹿にされると言う【高時】です。
一幕目の幕が下りた時点で丁度１２時となりました。昼食の時間です。二幕目が始まるまでに４０分しか時間がありません。ゆっくりと食事をしている時間は無いし、お弁当を買いに行く時間すら無いと言うのが本音です。従って、入館する前に予めお弁当を買っておく事が肝要です。
歌舞伎座に隣接して歌舞伎茶屋というお弁当やさんがあります。ここで購入するのが最も簡単な方法です。歌舞伎座の周りには何件か独立したお弁当やさんがあるので、そこで買うのの良いかもしれません。
歌舞伎の幕間の食事としては幕の内弁当が有名ですが、私は今回は歌舞伎おむすびを食べる事にしました。

これが歌舞伎おむすびの中身です。小ぶりのおむすびが３つ、そして付け合せのおかずとしてきんぴらゴボウ、玉子焼き、こんにゃく・人参・レンコンの煮しめ、そしてミードボールが添えられています。製造元は日本橋の海苔の老舗山本海苔店ですから海苔は最高においしいです。これで価格は７５０円。僕の一番のお勧めです。

さて、二幕目、三幕目が終わり、昼の部が終了しました。そこで今度は夜の部の一幕目を観る為に一幕見切符購入の列に並びました。そして３階席の一番奥の大向こうに座ったときに撮った写真がこれです。先ほどの１回の一等席とは全く違ったアングルになる事がお分かり頂けると思います。舞台がギリギリで観得る様に設計されています。残念ながら花道は全く見えません。しかしながら舞台は全体が見渡せるし、役者の肉声はバッチリと聞こえます。この点は音響効果が素晴らしい。しかもこれでたったの１０００円ですよ。
さあ、皆さんも歌舞伎座に足を運びましょう！