2008/10/01 - 2008/10/01
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riverwillさん
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2008年9月23日~10月6日までのトルコ・シリア・ヨルダンの中近東3ヵ国をバス・タクシーを駆使して渡り歩いた放浪記です。今回は世界遺産パルミラ滞在の第9日目編です。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス タクシー
- 航空会社
- カタール航空
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-
宿のオーナーから、夜明けのパルミラは最高!!
しかもこのホテルの屋上から夜明けが見えるよ、と
昨晩教えられたので、早めの就寝、そして気合で早朝5時半起きし、ひとりこそこそ、カメラ持参で屋上へ向かいました。
砂漠地帯の朝晩は想像以上に冷え込みます。
フリース持って行って大正解。
ホテルの屋上からは、パルミラを見下ろすこのアラブ城砦がとても良く見えました。
でも、このホテル、パルミラでは比較的高層とはいえ、所詮4階建て。
まち全体を見渡せる訳もなく、ただただ普通に夜が明けました。
朝っぱらからひとり、屋上で何やってるんだろうとちょっぴりセンチメンタルになりました。 -
パルミラで宿泊したホテル『Al Faris Hotel(アルファーレスホテル)』
一応宿情報を転記しておきます。
『Al Faris Hotel(アルファーレスホテル)』
Palmyra-Castle Road
Next To The Race & The Ruins
Tel: 031-5912514
Mobile: 0944-548032(ALAA/Manager)
0955-865545(Mohamed)
ドミトリー1泊400SP(朝食付/約1,000円)
シングル1泊500SP(朝食付/US$10で、まけてもらったので正しい額は不明)
とても清潔な部屋。ホットシャワーは24時間。
共同キッチンで調理も可。
まちの中心からちょっと離れているのが不便。
パルミラ遺跡までは歩いて20分ぐらい。
事前にお願いすると、朝、遺跡入り口までワゴンで送迎してくれます。
また、お勧めレストランまで送迎してくれたりもします。
必要に応じて、一日ツアーなどもアレンジしてくれます。4人以上ならお得な料金を設定してくれます。
共同オーナーのムハンマドさんはとても親切ですが、かなり商魂たくましく、ややツアーの勧誘はしつこいです。 -
8:00 みんなでオープンテラスで朝食。すっかりイタリア人とチェコ人らとはグループ扱い。
8:30 宿のワゴンでパルミラ遺跡の入り口まで送迎。
入り口前には観光客用のらくだの客引きがたくさん待機。
「らくだはラクだ〜」と、
誰が教えたか、力の抜けるオヤジギャクで歓待を受ける。 -
入場料は150SP(約300円)
これはガイドブックと変わってなかった。
イタリア人らとは一緒に行動するのかと思いきや、気づくと、チェコ人夫妻はらくだにまたがり、イタリア人3人組は入り口とは反対方向に観光し始め、あれれ?という間にひとり取り残され。
結局、本来どおり、ひとりで観光をスタート。
自分のペースで撮影出来るので、こいうときはやっぱりひとりはラクチンです。 -
チケット売り場の入り口を抜けると、まず目に飛び込んでくる神殿の列柱。
抜けるような青空をバックに、本当に絵に描いたようなオアシス砂漠の遺跡。
今まで見てきた神殿遺跡のスケールをはるかに上回り、若干興奮気味に。
すごい!の一言に尽きます。 -
パルミラは、アラビア半島やメソポタミア、地中海を結ぶ東西の交易都市として古くから栄え、特に、紀元前1世紀から紀元後3世紀にかけては、中国とヨーロッパをつなぐシルクロードの隊商都市として栄華を極め、そのあまりの美しさゆえに「バラの街」とたたえた都市国家だそうです。
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1世紀から2世紀半ばに建設されたというベル神殿。
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ベル神殿。
本殿は、主神ベル(セム語でバール。豊穣の神)、太陽神ヤヒポール、月神アグリポールの3神に捧げられていた、とのこと。 -
ベル神殿の内部。両サイドに穴があり、美しいレリーフが残されています。
高さは巨大ですが、広さ面積でいうと、それほど広くないです。 -
天井。
風化して傷んではいますが、見事な文様装飾が残っています。 -
ベル神殿内の、正面右手。
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違った天井の装飾彫刻が見られます。
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ベル神殿内正面の壁に刻まれた半円の軌跡。
当時何かここに飾られていたのでしょうか。 -
ベル神殿正門を内部から撮影。
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ベル神殿をぐるっと後ろに回ると、荘厳な列柱が立ち並んでいます。
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ベル神殿・本殿を後方から撮影。
保存状態がとてもよく、本当に美しいです。 -
ベル神殿・本殿を囲む、多くの列柱。
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きっと、当時は聖火が各列柱に灯されていたんだと思います。
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当時は屋根もあったかもしれません。
それらしき瓦礫がたくさん地面にありました。 -
ベル神殿・本殿をかなり引きで撮った一枚。
ベル神殿はほぼ正方形の壁に囲まれ、結構広いです。 -
地面に転がっていた瓦礫?の遺跡に刻まれてた見事な彫刻。
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これは何でしょう。
犠牲祭壇と呼ばれるものでしょうか。
分かりません。 -
四方を囲む壁には精巧な窓が取り付けられています。
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これは、ベル神殿をいったん外に出て、神殿の真裏に位置する「ギリシア邸宅」の遺跡。
紀元何世紀のものかは不明です。 -
ガイドブックには載っているのですが、マイナーなのか、誰もいませんでした。
少し離れたところでは、野良犬が警戒してワンワン吠え立てていました。
割とシリアの犬は警戒心がなく、人馴れしている犬が多かったので、逆に新鮮でした。 -
記念門。
ここを起点にパルミラの遺跡が広がっています。
ここで、バイクに乗った遊牧民ベドウィンのおじさんに声をかけられ、良かったらベドウィン族の家に歓迎するよと誘われ、興味本位で彼のおうちに連れて行ってもらいました。 -
ベル神殿からバイクで2、3分のすぐ裏手におじさんのおうちがあり、車などのキャンピングサイトとしても経営しているようでした。
「ここがわたしの家」と紹介された家は、広めの小屋の四方壁、床にペルシア絨毯などの伝統的な装飾敷布で飾られながらも、やっぱり質素。
間仕切りもなく、電灯も豆電球程度。
飼い猫はペルシャ。
「君さえ良ければ、今夜ここに泊まって行けば?」と誘われ、正直、「またか」と思い、丁重にお断り。 -
おじさんのバイクでもといた記念門前まで送ってもらう。
今夜ホムズにバスで戻ると言ったら、
「(シリアの首都)ダマスカスにはわたしの家がある。パルミラからは車でたったの3時間だ。もし、ダマスカスに滞在する気なら、わたしの家に泊めてあげる。ホムズをバスで発つとき、携帯に電話をくれたら、バスの出発時間に合わせてわたしもパルミラに向かうから」といわれ、携帯番号を教えられた。
単なるいい人なのか、嫁探しの下心なのか、
とにかくアレッポの二の舞はもう勘弁と思い、無論、携帯番号は無視。 -
この近くにあった円形劇場は、何かのイベントが開催されるのか、電気や飾りなどがセッティングされていました。
そして、この円形劇場もベル神殿同様、別途入場料を請求され、持ち金が少なかったので断念。
というか、円形劇場はもうトルコで堪能したので、特に興味なし。 -
記念門からはじまる列柱回廊をまっすぐ進むと現れるテトラピュロンと呼ばれる巨大な「四面門」。
居住地区と神殿地区を分ける十字路に建てられ、エジプトの花崗岩で造られているのだそうです。 -
四面門のアップ。
夕景に映える赤く染まった四面門は、この上なく美しいそうです。 -
ベドウィン族の観光客用らくだ使いのお兄ちゃんに声をかけられました。
「安くするかららくだに乗らないか?」と朝からしつこく勧誘されていたので「シリアはもうすぐ去るから余分な金はない」と拒絶すると、
「じゃ、特別に君にはタダで10分だけ乗せてあげるよ。タダでも乗りたくない?」と聞かれたので、「タダだったら乗ってみたい」と即答。
結局タダで本当に乗せてもらいました。
でも、ラクダの乗り心地は最悪。
「Are you Happy?」とことあるごとに尋ねられましたが、ハッピーな気分になれるような乗り心地では決してありませんでした。 -
パルミア遺跡から少し離れたところにあったガイドブックにはない誰かの墓所遺跡に到着。
3階建てぐらいの高さがあり、侵入者を拒むように入り口が高めに設置され、上から引き上げてもらわないと入れません。
狭い建物内のところどころには人骨が野ざらしで放置(埋葬?)されていました。 -
建物内を登りきった所にある、おそらく外壁に刻まれた聖人の彫刻。
柵ももちろんない穴から身を乗り出して撮影。
果たしてそこまで危険を冒して撮影するほど貴重だったかは不明。 -
結局、10分どころか30分ぐらいラクダに乗せてもらいました。
最後までラクダの騎乗に慣れず、疲労困憊でお尻は筋肉痛。
本当に無償で乗せてくれた彼の好意には感謝しつつも、一方で、それほど興味のないエリアに30分も付き合わされたことにありがた迷惑の感を否めず・・・
バスの時間が迫っていたので、ラクダから降ろしてもらった頃には、本来観光しようと思っていたところが観光できず、がっかり・・・ -
バールシャミン神殿の内部。
案外内部は狭いですが、作りが精巧です。
木が生い茂っていて、これまた風情があっていい感じ。 -
バールシャミン神殿を後にして、急いでホテルまで歩いて帰る途中、まちの中心である大統領広場に出る。
ここは観光案内所が正面にあります。
今回は立ち寄る余裕がありませんでした。 -
宿に帰るとすでにイタリア人とチェコ人は帰宅済み。
「どこにいたんだ。心配したよ」と言われたけど、それはこっちのセリフ。
その後、ムハンマド氏にたまたま今後のプランを相談すると、ホムズ先の「クラック・ド・シュバリエ」という城砦に行くなら、パルミラにもう一泊して明朝早くにタクシーで出発した方が絶対効率的、と薦められ、検討した結果、承諾しました。
結局、「本日の宿の宿泊代(朝食付)、パルミラ〜ホムズ〜クラック・ド・シュバリエ〜ホムズ・バスターミナルまでのタクシー代」込みでUS$60。
タクシーを5時間程度貸切でホテル代込。現地価格からすれば高くついた気もしますが、「クラック・ド・シュバリエ」はどうしても行ってみたかったので、時間をお金で買ったと思えば安いモンです。 -
結局同じホテルに一泊することになり、今度はシングルの部屋をあてがわれて、わたしはすぐに汚れた衣類の洗濯と荷物の整理。
やっぱりひとり部屋は快適です。
イタリア人らとはお昼にお別れ。ダマスカスへ出発。
一通り洗濯が終わって、ひと段落した午後15:00頃、
早朝ホテルの屋上から眺めたアラブ城砦までトレッキングに出かけました。 -
向かう途中で、またしてもバイクに乗ったベドウィン族のおじさんに捕まる。
これからアラブ城に行くから後ろに乗れと促され、タダだということを再三確認して乗車。
通常であればこの直射日光の中、徒歩で50分はかかる距離を一気に駆け上がり、このときばかりはおじさんに感謝。
ただし、やっぱりどんなときでもお誘いは付いて回る。もはや挨拶みたいなもん。
「ベドウィン族の男はとても強くてたくましい。どうだ?」なんて聞かれても、応えようがありません。 -
アラブ城入り口の露店でアクセサリーを売っていた少年。
おじさんのお友達だそうです。
この少年の売込みがうんざりするほどしつこい。
どこまで下がるんだ?というぐらい、最終的には当初の言い値の3分の1まで下がった。いったいどれだけぼっているんだ!
それほど魅力を感じない商品だったので拒絶し続け、結果、わたしが勝ちました。 -
アラブ城(外掘)から眺めたパルミラの全景?。
右手には墓の谷があります。 -
アラブ城(外掘)から眺めたパルミラの全景?(?を左に水平移動)
中央にはパルミラ遺跡全体があります。 -
アラブ城(外掘)から眺めたパルミラの全景?(?を左に水平移動)
右手にパルミラ遺跡、中央に競馬場、中央奥はパルミラのまち、左手には宿泊しているホテルがあります。 -
アラブ城は、12〜13世紀、ヨーロッパから遠征してきた十字軍に対抗するために、イスラム勢力によって軍事基地として建設されたものだそうです。
ただし、現在私たちが見ている城砦は、17世紀初めオスマン帝国の知事、ファクル=エド=ディーンによって完成されたものだそうです。
ここも入場料を取られるとかで、入場はしませんでした。
もう、神殿もお城もいっぱいいっぱいです。 -
アラブ城砦を後にして向かった先は、再びパルミラ遺跡。
こんどは競馬場を迂回して、徒歩30分ぐらい。
記念門とは正反対の方角から進入しました。
これは、朝見れなかったスタンダード神殿の一部。 -
スタンダード神殿では、土産物売りのお兄ちゃんにつかまる。
話をしていると、彼の携帯に入っているシリアの民俗音楽を聞かせてくれ、その後おもむろに、携帯の赤いカラーが嫌いだと言ってパカッと外し、中身がむき出し状態で「この方が好き」と普通に使い始めたのにはびっくり。
壊れず使えているところが、ノキア製の丈夫さを物語る。
パルミラ遺跡をプラプラ散策し、18:30頃、ようやく日が暮れてきました。 -
パルミラ遺跡の夕焼け。
四面門辺りで撮影。
噂どおり、息を呑むほどにとても美しい夕景でした。 -
とてもロマンチックな風景。
この時間はさすがにあまり観光客はいませんでしたが、外国人のカップルが遺跡上でくつろいで夕焼けを眺めている姿は、悔しくなるほど絵になってかっこよかった。
このあと、まちに戻り、今度は軽食屋で夕飯を買い込みつつ、ネットカフェを見つけてブログを更新。
途中ジュースを買おうと立ち寄ったカフェで、遺跡で知り合ったラクダ使いの青年とばったり遭遇。
「何でまだパルミラにいるの?今日パルミラを発つって言ってなかった?!」と指摘され、バツ悪く、すぐにその場を立ち去りました。
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