南米大陸北上「水の旅」イタイプー・ダムはパラグアイ側

2008/08/26 - 2008/08/26

本来なら「三国国境の町」としてアルゼンチンとも国境を接するシウダー・デル・エステ市を紹介すべきところですが、話のメインがイタイプー・ダムになってしまったので、ダムを有するエルナンダリアス(Hernandarias)を紹介します。人口はおよそ８万人。地名の由来はスペイン植民地時代の南アメリカで原住民の血筋での最初の知事となったエルナンド・アリアス・デ・サアベドラ(Hernando Arias de Saavedra)の名前から来ているようです。
イタイプー・ダムのパラグアイ側の管理者であるイタイプー公団も本部を構えています。
パラグアイ、ブラジル、アルゼンチンの「三国国境の町」として、パラナ川にかかるブラジルとパラグアイを結ぶ「友情の橋」があるシウダーデルエステ市からは15kmほど上流にあります。
ブラジルとの国境にあって共同管理しているイタイプー・ダム。ブラジル側の「三国国境の町」はフォス・ド・イグアスでした。佐吉こと私を乗せたバスはブラジル側から国境を越えてやってきました。ブラジル側からの続編としてご覧ください。
http://4travel.jp/traveler/sakiti/album/10274347/

エリア その他の都市(パラグアイ)

• 同行者: その他
• 交通手段: 観光バス
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

排水管No.10から9Aまでの中間線を過ぎたあたりでブラジルからパラグアイへの国境越えです。
そして9、8、7、6、5、4、3、2、1と
写真はすべての排水管を通り越して完全にパラグアイ側に入って、振り返っているところです。

川の対岸はつい５分前までいたブラジル側です。

イタイプー・ダムの総発電量の半分の権利を持つパラグアイ。パラグアイ全土の８割をまかなっているそうです。しかしそれでも消費しきれない分はブラジル側に輸出しています(残りの２割は送電効率の関係で他の地域で発電しているのでしょう、きっと)。
ブラジルはこれを「ただ」で輸入しています。ただと言っても、イタイプー・ダムの建設はブラジルが世界銀行からの融資を受けて進められたので、パラグアイは稼動後の電力を輸出することによって、本来の負担分と相殺しているのです。

表紙でも掲げた写真は、発電機を通さずに水位を調整するための放水路です。これらはパラグアイ側にあります。まるでスキーのジャンプ台のようになっていて、写真の上側は川からは切り立った落水壁となっています。

バスはこの日の午後に通過しています。当初の予定では午前中だったのですが、要人が午前中来るとのことで変更させられてしまいました。おそらくその午前中に圧巻の大放水も行われたのでしょう。よってそれを見ることはかないませんでした。その水量たるやイグアスの滝以上とのことです。

巨大なダム湖
長さ170km、水深平均180m、流域面積は琵琶湖の２倍にもなります。
イグアスの滝と違ってこちらはヘリツアーがお勧めかも。上空からでないとその全貌に迫れないでしょう。

パラグアイの電源の周波数は50Hz(ヘルツ)、ブラジルは60Hz
あれ？ じゃあ輸出している電力はどうしているの？

50Hzのままです。そのままサンパウロまで送電されて、サンパウロの変電所で60Hzに変換されているそうです。

イタイプー・ダムから望むフォス・ド・イグアス、シウダー・デル・エステ方面。

バスは再びブラジル側へと戻っていきます。
イグアスの滝を往来するときのような国境検問所はありませんでした。いいねぇ、スムーズじゃん(^^)！
ふらりと観光バスでやってきてそのまま一巡り、というわけには参りません。一度ビジターセンターに立ち寄ってからです。

佐吉の乗ったバスの前後には、イタイプー・ダム公社のバスや管理者車両が帯同しています。本来ならバスもダム公社が用意するバスに乗り換えるべきだったところですが、ふいの要人訪問による予定変更の負い目もあったのか、特別な計らいで、佐吉が乗ってきた冷房完備の大型バスで巡らさせて貰ったのです。
パラグアイ滞在時間は30分あったでしょうか..

http://4travel.jp/traveler/sakiti/album/10274347/