1999/07 - 1999/07
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みどりのくつしたさん
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神戸から燕京号に乗り、2泊3日の船旅のあと、天津港に着いたのが午後2時。
船着場でマイクロバスに乗ったが、いろいろ手間取って、出発は午後3時半ごろ。
高速道路をとばして、約2時間で北京の国際飯店に到着。
国際飯店到着が午後5時45分。
タクシーで京華飯店に到着して、チェックインを済ませ部屋に荷物を置いた。
そんなに手間取らなかったので、到着はおそらく午後7時すぎごろだったろう。
午後7時といえば、まだまだ早い時間だ。
ただ、この時間に飛び込んでも、ドミ(共同部屋)は満員で、ツィンしか空いてなかった。
僕はもともと安ければシングルに泊まるつもりだった。
京華飯店のツインが140元(2千円)だったので、これならばツィンをシングルユースすればいいだけ。
ところが、一緒に来た学生さんを放って置くわけには行かない。
仕方無しに、一緒に泊まることにする。
部屋に荷物を置いて、ロビーに降りる。
拉薩行造くんは、中国元が少ないので、ホテルのカウンターで両替をしなければならない。
彼がカウンターで両替しようとしたら、ちょうど「今日の両替は終わりました」と言われる。
両替の問題では、日本人旅行者はいろいろ頭を悩ませているよね。
ただし、本質とポイントがズレている。
日本人旅行者が考えることは、「どうやったら有利に両替できるか」ってことだけなんだ。
これは旅行経験が少ない証拠なのね。
海外旅行で一番問題なのは、両替レートなんかじゃないんだよ。
海外旅行の両替の一番の問題は、「両替できずに、全く動きが取れない」ってこと。
僕はそこがよーくわかっているので、燕京号を降りる前に、日本円で一万円を両替していた。
その時は、トラベラーズチェックは両替できず、現金のみだったが660元になった。
だから僕は、当座(2〜3日は)不自由しないだけの金は持っている。
ところがだよ、一緒に来た日本人旅行者諸君は、ほんの少し(今夜の宿泊代と夕食代程度)しか元を持ってない。
ホテルで両替しようと考えていたらしいが、そのホテルの両替カウンターが閉じている。
だから、中国の通貨「元」がないんだよ(涙)。
ねー、海外旅行で困るのは、こういう時なんだね。
特に中国の場合は、両替が当然できるはずのところでも、両替出来ないことがある。
2003年9月に大連へ飛んだとき、空港の銀行が閉じていて、両替が出来なかったんだから。
それでも、航空会社のカウンターで個人的に両替してくれたんだけどね。
海外個人旅行をしていると、「国境を越えたのに、現地通貨がなくて、なにもできない」というのは、よくある話なんだ。
だから、「両替は常に早めに、多めにする」こと(世界旅行主義)。
僕はホテルの中を見て回って、まず「北京バスマップ」を買った(8元)。
次に、ホテルに入っている旅行代理店へ行って、鉄道切符の値段を聞いてみた。
北京から成都までの硬臥(Hard Sleeper/2等寝台)が418元で、手数料が50元だとのこと。
1元が15円と考えると、約7千円だよ!
ただ、この列車は北京西駅から成都駅まで、2泊3日で走る。
ホテルに2泊すると考えれば、7千円は悪くない、とも考えられるね。
「すぐに切符は取れるのか?」と聞くと、大丈夫だとの返事がある。
これで一安心。
ただ、成都へ直行するかどうかは、まだ決めてない。
成都へ行くのは、チベットのラサへ飛ぶためだ。
でも、北京から成都の間には、古都西安(昔の「長安」)もあるわけだ。
できたら、西安に立ち寄って、それから成都へ移動してもいいわけだ。
それは明日でもゆっくりと考えればいい。
これは、ホテルの旅行代理店が使えそうなので、一安心したということね。
京華飯店は普通のホテルだが、ユースにもなっていて、ドミの部屋があるはずだ。
ドミの部屋は京華飯店の裏側にあるらしい。
表の建物を通って裏へ入ると、そこにはプールがある。
そして、夜だというのに、白人の若者の皆さんたちが、男女入り乱れて大騒ぎをしていた。
僕は「体力のたっぷりある、元気な白人の若者」というのが苦手なんだよ(涙)。
そこで、プールをちらっと見ただけで、ドミの部屋には行きませんでした。
ホテルのロビーに戻る。
ちょっと旅慣れた感じの日本人旅行者を囲んで、話が弾んでいる。
僕も仲間に入る。
中心になっている男性は、なんとこれから北京西駅へ切符を買いに行くそうだ。
まだ午後8時ごろなので、切符が買えるのかもしれない。
彼はかなり中国に慣れているし、中国語もペラペラだ。
中国旅行者を分類すると、はっきりと2つに分けられる。
それは、「中国語を話せる人」と「中国語を話せない人」。
中国語をペラペラ話す人になると、中国人の振りをして、外国人が泊まれない安宿に泊まったりするようだ。
また、外国人が規制されている地域をローカルバスで旅したりね。
でも、普通のルートを普通に旅するならば、別に中国語がしゃべれる必要はないと思う。
日本人は漢字が書けるし読めるので、筆談で交渉したり、買い物したりできるからね。
それを思うと、欧米人の旅行者は大変だと思うよ。
「Lonely Planet China」を見ても、漢字は判読できないだろうしね。
中国語ペラペラの日本人男性が、北京西駅へ向かった。
残った「チームみどくつ」と、ホテルの敷地内のレストランへ歩く。
燕京号で顔を見た記憶のある日本人が2人いたので、声をかける。
一緒のテーブルについて、話をする。
2人はやはり同じ燕京号で天津に着いたが、そこで僕らが見た「闇バス」に乗ったそうだ。
この闇バスの料金は50元(約750円)。
ただ、バスを満員にするまで待ち続けて、出発はかなり遅れた。
さらに、途中でバスを停めて、乗務員だけでアイスクリームを買いに行ったとか。
まあでも、燕京号で申し込んだバスが3千円なので、バックパッカーならばそっちが良かったかもしれない。
京華飯店のレストランというか、敷地内に店を出している中華料理店は、とてもおいしかった。
料理の一皿が、量は多くないのもいい。
中国で料理を頼むと、とにかく量が多くて、ひとりで食べ終われないからね。
ここは、一皿がどれも10元程度。
チンタオ(青海)ビールの大瓶が1本5元(70円)だ。
中国のビールはアルコール度数が3パーセント程度なので、いくらでも飲める。
ワイワイ話をしながら、喉を湿らせるにはちょうどいい感じだね。
僕は基本的に、ある集まりがあったら、そこでみんなに話を割り振ることは上手なんだ。
それは、人間というものに、基本的にはすごく興味を持っているからなんだけどね。
人数も女性2人で、男性4人。
これは、合コンをやるにしても、ちょうど盛り上がる組み合わせだ。
はっきり書いておきます。
ガンガン盛り上がりました(笑)。
結局、みんなでビールを12本飲んだ。
もちろんワリカンだが、僕はビールをかなり飲んだので(多分6本は僕が飲んだはず…)、気をつかって50元払う。
北京の最初の夜はいいねー♪
調子いいじゃないか。
おいしい中華料理を、死ぬほど食べて飲んで、それで多目に払って50元だよ♪
ホテルの部屋も値段の割りにいいし。
明日、拉薩行造君を部屋から追い出したら、気楽な生活が待っている。
寝るところがあって、おいしい食事と安いビールがある。
これならば、もう、アジア横断旅行は止めて、ずーっと京華飯店に居続けようかなーっと♪
イヤこれは冗談じゃなくて、本当にそう思ったんだよ(笑)。
http://homepage3.nifty.com/worldtraveller/across_asia/arrival.htm
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