熟年夫婦の珍道中　Faro/Portugal　⇒　Ｓｅｖｉｌｌｅ/Espanha

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〈パエーリャはおヒルに食べるのが常識ヨ〉　Seville　（５月３１日）

Algarve地方を、十分に楽しんだが、Sevilleへ向かうのはどことなく気が進まない。　

日本で手に入れた情報では、Madridでは日本人ねらい、それもとりわけ熟年単独行動組をねらっての、極めて、凶悪な犯行が多いとのこと。　金よりはパスポートねらいで、注意力に欠け、体力的にも劣る熟年日本人層がカモになっているという。　パスポートが高く売れるからだそうだ。

地下鉄を降りて、地上への階段を夫婦で歩いているときに、突然旦那が首をしめられ、金品を取られたなどの、旅行記がインターネットを経由して報告されている。

たまたまGariciaのBayonaのＰａｒａｄｏｒで一緒になった、日本人夫婦は目の前で同じような場面を目撃して、大いにショックを受けたなどと言う。

Spain在住の日本人が、彼らの経験にあわせて、難を避けるためのknow-howをhome pageに紹介しているのを、見るにつけこちらの危機意識も高まるばかり。

Balceronaを10年前に訪れたときに、この街の恐ろしさも聞かされていたので、その次ぐらいの大都会であるSevilleも相当なものだろうと考えられる。　しかも、ここではＦｌaｍｅｎｃｏ　showを深夜まで見るのが当然。　ハネてからどうやって安全にホテルへ帰るかも、頭の痛いこと。　

度胸のすわった相棒いわく：とにかく行って見てから判断しよう。　この一言で、モヤモヤはフッキレた。　出発進行　！ Faro 8:20発〈鉄道〉Santo Antonio着9:50〈フェリー〉Ayamonte着 11:00同発13:00〈バス〉Ｓｅｖｉｌｌｅ着16:30

いつもと違い、今回はＳｅｖｉｌｌｅの４星ホテルをＦａｒｏから電話予約済みなので、悠々とご到着。　まずはめでたしめでたし。　いよいよい危険地域での、活動に備え、諜報活動開始。

幸いなことに、このホテルのコンシエルジェは日本語が出来る。

*どうしてもFlamenco showを見たいが、夜間の安全はいかに？　　　⇒ここはおだやかな街で、何も心配ありません。*されど、M.では首しめ強盗が頻発すると聞くが　⇒ここはＭと比べれば小さな街で心配ありません　　⇒ＳはＳｐａｉｎ第三の都会ではないか、夜は悪いやつが出ないか？　　⇒私は、真夜中に仕事おわって、家まで歩いて帰ります。一度もコワイ目には会っていません。　家に着いてから、犬の散歩をすることもあります。　ご安心下さい。

それでも、諜報活動に念を入れるべく、受付の美女に話題を移す。

*Ｆｌａｍｅｎｃｏ　showの前に、パエーリャを食べたいが、どこが良いか　　⇒夜は食べてはダメ。ヘビーだから胃に良くない。私達も昼にしか食べないわ。　*わかった。　ところで、夜の街を我々夫婦だけで歩いていても危険なことはないか？　　⇒昼間は暑いから、誰でも夜散歩するのよ。　ムードもあるわ。

かくして、恐る恐るではあったが、二人はまだ太陽の照っている夜の街へと出かけたのである。