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<br />ラサの市内観光の一日目は歩いても行ける距離のポタラ宮へ行っただけ。<br />昼過ぎにはポタラ宮見学が終わった。<br /><br />一応明日もツアーがあって、その時は「デプン寺」「セラ寺」へも行くそうだ。<br />まあ、ラサで特に何をするという計画もないので、明日もまたツアーに参加しましょう。<br /><br />それはそれとして、ラサからの脱出計画を考えなければならない。<br />成都からラサへ飛んできたわけだが、そのツアーの中には成都からの往復運賃込みのものもあった。<br /><br />例えば、同じツアーの美術教師の女性は、成都からの往復切符を持っている。<br />僕は、いつものようにラサからの脱出は、ラサで考えたらいいと考えた。<br /><br />当然、飛行機でラサから脱出する考え方がある。<br />ただラサから飛ぶにしても、一度行った成都へ戻るのは芸がない。<br /><br />僕はシルクロードを通ってクンジュラブ峠を越える予定。<br />だって僕の1999年の旅は、「アジア横断旅行」なんだからね。<br /><br />だとすれば、西安へ飛ぶのは意味がある。<br />西安から、バスや鉄道で途中の町を見ながら、敦煌へ移動すればいい。<br /><br />重慶へのフライトもあるが、ちょっと方向が違う。<br />ただ、重慶といえば、日中戦争時の国民党政府が置かれた町。<br /><br />日本の陸海軍による重慶爆撃で知られている。<br />この重慶爆撃で日本の中攻(九六式陸上攻撃機)は戦闘機の護衛なしに爆撃を続けたために、多くの損害を出した。<br /><br />そこで出てきたのが、中攻を援護するための、長距離を飛べる零戦だったわけだ。<br />実は、山本五十六の戦略は、この中攻(後には一式陸上攻撃機)での敵艦攻撃を中心に考えられていた。<br /><br />が、ほとんど防御がなく、次々に落とされ、莫大な人的被害が出た。<br />一式陸攻が使えなかった時点で、日本海軍はすでに敗北していた。<br /><br />一番問題だったのが、現地でも戦果を過大報告するのが常だったこと。<br />そのせいで、陸上攻撃機での攻撃はほとんど効果がないという現実を認められなかった。<br /><br />あとはただ惰性で戦争を続けていただけだ。<br />まあ、終戦の条件も考えず、見通しもなく戦争を始めたのが問題だけど。<br />だいたい都市爆撃だけで対戦国を屈服させることはできない。<br />そこには当然、地上軍の進行が必要だ。<br />日本軍は、重慶に進軍する計画もなかったわけだから、犠牲の多い重慶の爆撃をやっても、言い訳だけだ。<br />重慶爆撃では一般市民の犠牲も多く、いまでも重慶市民の対日感情は良くない。<br /><br />ただ、揚子江が大きく曲がった所にある重慶は、風景としては面白いだろうけれどね。<br />僕は今のところ(おそらく一生)行く予定はない。<br /><br />さて、ラサからの脱出コースといえば、ヒマラヤを越えてネパールのカトマンドゥへ行くバスが有名だ。<br />ただ僕は、もともと山が好きではない。<br /><br />しかも、カトマンドゥへは1984年に行ったことがある。<br />だから、ヒマラヤ越えはしない。<br /><br />航空券は、ポタラ宮の近くのオフィスで簡単に買える。<br />バスは、とにかくバスターミナルへ行ってみればいい。<br /><br />地図を見ながら、雨上がりの道を水溜りをよけながら歩いていくと、ポタラ宮から20分程度だった。<br />ゴルムドへのバスをチェックする。<br /><br />ゴルムドへの寝台バスが午前8時発、窓口で聞くと料金は220元。<br />ただ、バスターミナルのボードには262元となっている。<br /><br />このときに切符を買ってしまえばよかった。<br />ところがもちろん、僕のツアー料金にはラサからゴルムドへのバス料金も含まれているんだよ。<br /><br />しかし、中国人経営の旅行代理店が、ゴルムドへのバスの切符を僕に渡すかどうか、それは大きな疑問。<br />まあ、一応バスの切符を要求してみよう。<br /><br />それで騙されたら、それもまたいい話のネタだ。<br />ボッタクリ旅行代理店の名前を発表してやろう!<br /><br />と考えて、バスターミナルからは2番のバスに乗って、「TASHT TARGAY HOTEL」へ戻る(料金2元)。<br />ホテルの309号室にあった旅行代理店「西蔵大自然国際旅行社(Tibet Nature International Travel Service)」へ行く。<br /><br />そこにいた「Mr. Yong Liang」は、「ツアーに含まれているのはゴルムドまでの寝台バス」と答える。<br />「いつラサを出るかを教えてくれれば、バスの切符を入手して、バスターミナルまで車で送ります」と断言する。<br /><br />僕は正直、この話はおかしいと思った。<br />中国の旅行社がそんなに親切なはずがない。<br /><br />ただ、僕はツアーに参加しているというタテマエだ。<br />すると、ツアー参加者が「ゴルムドへの切符は自分で買うから、金を返してくれ」というのも、変といえば変かな。<br /><br />その約束の内容を、念のために、ノートに漢字で書いてもらった。<br />問題なのは、その中国語の内容を、僕は理解できなかったってことだけどね(涙)。<br /><br />結果をここで書いておくとだね、この漢族の旅行社は、僕のラサからゴルムドへのバス運賃を懐に入れてしまった。<br />絶対に、一度握ったお金を放そうとはしませんでした。<br /><br />【旅行哲学】旅行代理店は旅行者の敵である。<br /><br />http://www.midokutsu.com/across_asia/lhasa_bus_terminal.htm<br />

ポタラ宮からラサ(Lhasa)バスターミナルへ歩いて、ゴルムド行きのバスを調べる@ラサ(Lhasa)/チベット(Tibet)

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1999/07 - 1999/07

314位(同エリア340件中)

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みどりのくつした

みどりのくつしたさん


ラサの市内観光の一日目は歩いても行ける距離のポタラ宮へ行っただけ。
昼過ぎにはポタラ宮見学が終わった。

一応明日もツアーがあって、その時は「デプン寺」「セラ寺」へも行くそうだ。
まあ、ラサで特に何をするという計画もないので、明日もまたツアーに参加しましょう。

それはそれとして、ラサからの脱出計画を考えなければならない。
成都からラサへ飛んできたわけだが、そのツアーの中には成都からの往復運賃込みのものもあった。

例えば、同じツアーの美術教師の女性は、成都からの往復切符を持っている。
僕は、いつものようにラサからの脱出は、ラサで考えたらいいと考えた。

当然、飛行機でラサから脱出する考え方がある。
ただラサから飛ぶにしても、一度行った成都へ戻るのは芸がない。

僕はシルクロードを通ってクンジュラブ峠を越える予定。
だって僕の1999年の旅は、「アジア横断旅行」なんだからね。

だとすれば、西安へ飛ぶのは意味がある。
西安から、バスや鉄道で途中の町を見ながら、敦煌へ移動すればいい。

重慶へのフライトもあるが、ちょっと方向が違う。
ただ、重慶といえば、日中戦争時の国民党政府が置かれた町。

日本の陸海軍による重慶爆撃で知られている。
この重慶爆撃で日本の中攻(九六式陸上攻撃機)は戦闘機の護衛なしに爆撃を続けたために、多くの損害を出した。

そこで出てきたのが、中攻を援護するための、長距離を飛べる零戦だったわけだ。
実は、山本五十六の戦略は、この中攻(後には一式陸上攻撃機)での敵艦攻撃を中心に考えられていた。

が、ほとんど防御がなく、次々に落とされ、莫大な人的被害が出た。
一式陸攻が使えなかった時点で、日本海軍はすでに敗北していた。

一番問題だったのが、現地でも戦果を過大報告するのが常だったこと。
そのせいで、陸上攻撃機での攻撃はほとんど効果がないという現実を認められなかった。

あとはただ惰性で戦争を続けていただけだ。
まあ、終戦の条件も考えず、見通しもなく戦争を始めたのが問題だけど。
だいたい都市爆撃だけで対戦国を屈服させることはできない。
そこには当然、地上軍の進行が必要だ。
日本軍は、重慶に進軍する計画もなかったわけだから、犠牲の多い重慶の爆撃をやっても、言い訳だけだ。
重慶爆撃では一般市民の犠牲も多く、いまでも重慶市民の対日感情は良くない。

ただ、揚子江が大きく曲がった所にある重慶は、風景としては面白いだろうけれどね。
僕は今のところ(おそらく一生)行く予定はない。

さて、ラサからの脱出コースといえば、ヒマラヤを越えてネパールのカトマンドゥへ行くバスが有名だ。
ただ僕は、もともと山が好きではない。

しかも、カトマンドゥへは1984年に行ったことがある。
だから、ヒマラヤ越えはしない。

航空券は、ポタラ宮の近くのオフィスで簡単に買える。
バスは、とにかくバスターミナルへ行ってみればいい。

地図を見ながら、雨上がりの道を水溜りをよけながら歩いていくと、ポタラ宮から20分程度だった。
ゴルムドへのバスをチェックする。

ゴルムドへの寝台バスが午前8時発、窓口で聞くと料金は220元。
ただ、バスターミナルのボードには262元となっている。

このときに切符を買ってしまえばよかった。
ところがもちろん、僕のツアー料金にはラサからゴルムドへのバス料金も含まれているんだよ。

しかし、中国人経営の旅行代理店が、ゴルムドへのバスの切符を僕に渡すかどうか、それは大きな疑問。
まあ、一応バスの切符を要求してみよう。

それで騙されたら、それもまたいい話のネタだ。
ボッタクリ旅行代理店の名前を発表してやろう!

と考えて、バスターミナルからは2番のバスに乗って、「TASHT TARGAY HOTEL」へ戻る(料金2元)。
ホテルの309号室にあった旅行代理店「西蔵大自然国際旅行社(Tibet Nature International Travel Service)」へ行く。

そこにいた「Mr. Yong Liang」は、「ツアーに含まれているのはゴルムドまでの寝台バス」と答える。
「いつラサを出るかを教えてくれれば、バスの切符を入手して、バスターミナルまで車で送ります」と断言する。

僕は正直、この話はおかしいと思った。
中国の旅行社がそんなに親切なはずがない。

ただ、僕はツアーに参加しているというタテマエだ。
すると、ツアー参加者が「ゴルムドへの切符は自分で買うから、金を返してくれ」というのも、変といえば変かな。

その約束の内容を、念のために、ノートに漢字で書いてもらった。
問題なのは、その中国語の内容を、僕は理解できなかったってことだけどね(涙)。

結果をここで書いておくとだね、この漢族の旅行社は、僕のラサからゴルムドへのバス運賃を懐に入れてしまった。
絶対に、一度握ったお金を放そうとはしませんでした。

【旅行哲学】旅行代理店は旅行者の敵である。

http://www.midokutsu.com/across_asia/lhasa_bus_terminal.htm

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  • ポタラ宮の出口にて。

    ポタラ宮の出口にて。

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