山形市の近代建築めぐり

2008/02/22 - 2008/02/24

　山形駅周辺には国の重要文化財に指定されている近代建築がいくつか残されている。山形に到着した2月22日と帰宅する24日の２日間、３つの近代建築をめぐった。

エリア 山形市(山形)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 新幹線

　「文翔館」
　山形駅から徒歩２０分(けっこう遠い…)。かつて県庁舎および議事堂として使用されていた、1916年建築のルネッサンス様式のレンガ造りの建物。

　堂々とした建物だなぁ。中央の時計塔がとても印象的。

　建物に入ってすぐの階段の踊り場の窓にはめられたステンドグラス。昨晩見たＮＨＫ『美の壷』のテーマが"日本のステンドグラス"だったので気になってしまった。

　ここは"正庁"という部屋で、訓示や辞令交付などを行った部屋。

　貴賓室。家具やシャンデリアは昔の資料を参考に復元したものらしい。この部屋に限らず、"これはこうやって復元しました〜"という解説がやたらと多い。

　会計課・銀行出納係があった場所。手前にあるのはタイガー計算機かな？久しぶりに見たなぁ〜って、俺はいつの時代に産まれたんだ(^_^;)

　建物の外見を観ると石造りに見えるが、内部から観るとこの建物がレンガ造りだと分かる。冬は中庭に出ることができない。残念…

　文翔館のすぐとなりにある「旧県会議事堂」

　旧県会議事堂の中の"議場"。なかなか雰囲気のいい。社交ダンスとか似合いそう。
実際、今ではコンサート会場などにも使われているそうだ。

　「霞城公園」
　かつての山形城の跡に作られた公園。現在は石垣や門が残るだけ。

　公園の中はブルドーザーが地面を掘り返しまくっている。この破壊のされようはヒドイな…。せめて工事現場が入らないアングルで記念撮影。

　最上義光の銅像の横のベンチの上でネコ軍団がひなたぼっこ中。

　「山形市郷土館」
　霞城公園の敷地内にある重要文化財指定の建物。1878年に病院として建てられ、オーストリア人医師のローレツによって近代医学教育が行われたことで知られる。それだけに昔の医療機器などの医学関係の展示が多い。

　ロビーにあった建物の模型。上から見ると１４角形のドーナツに塔がついたような独特な形をしている。

　中庭から見た建物。
　和風のような洋風のような、見方によっては中国風にも見えるキッチュな建物。今回訪問した３つの近代建築の中で一番気に入った(^_^)

　塔の部分、２階へ登る階段。小さな塔の中をはうように狭い階段が伸びている。
　この建物は小さいけど独特の味わいがあり、とても気に入った。訪れる人は少ないようだけど、みんなにオススメしたい穴場です。

　13:20、蔵王行きのバスに乗る。昼飯は山形駅で買った駅弁"牛めし"。
蔵王の旅行記は別に作ったので、こちらをクリック。
http://4travel.jp/traveler/donpi/album/10222399/

　翌々日の2月24日。
　宿泊した山形西口ワシントンホテルのフロントのそば、霞城セントラルビル２４階にある展望台からの眺め。吹雪が吹き荒れ、すごく寒そう…。山形新幹線もストップしているそうだ…今日中に帰れるのかな？(~_~;)

　展望台から見た霞城公園。
　今日は鶴岡・酒田か山寺、米沢のどこかに行こうと思っていたけど、この天気じゃ現地に着いてもろくに観光できない。仕方が無いので山形駅周辺で時間をつぶす。

　山形といえば蕎麦！
「三津屋・駅前大通り店(出羽路庵)」で天ぷらそばを食べる。腰があって香りが高く、なかなかいい味。開店早々に入店したが、次々とお客が来てあっと言う間に満員に。人気あるねぇ。
http://www.soba328.com/

　山形といえば冷やしラーメン！
　冷やしラーメンの元祖といわれる「栄屋本店」へ行く。店の外が吹雪く中、冷やしラーメンを食べてるのは俺だけだった(笑)
　一口食べての印象は冷やし中華にそっくり！魚ダシが濃いスープに氷が入って冷たく、何とも不思議な感覚。まぁ、驚くほど美味しいものではないな。
　さすがに麺類のハシゴはきつい…お腹いっぱい(^_^;)

　散歩がてら、再び「文翔館」へ。議場ではピアノの発表会か何かが開かれていた。

　文翔館の東へ歩いて５分、「山形県立博物館教育資料館」を訪問。
1901年建築の洋風建築で、国の重要文化財に指定。レトロな雰囲気が漂うルネッサンス様式の学校だ。

　建物内の廊下。一昔前の学校の廊下といった感じで、実にいい味わい。

　戦前の授業風景の様子を再現したジオラマ。教育資料館というだけに戦前戦後の教育に関する展示が多い。

　窓枠のデザインといい、歩くとギシギシと音がする板張りの床といい、レトロですなぁ〜。

　このレトロモダンな建物、実は体育館。資料館に隣接する山形北高校が所有するため一般人は内部の見学は不可能。現在は封鎖されているが、数年前までこの中で部活動も行われていたそうだ。

　山形駅への帰り道、ナナビーンズというビルの１階にある「COCO夢や」で山形のファーストフード"どんどん焼き"を食べる。
　店のマスターのおじさんが気さくに声を掛けてきて、どんどん焼を焼くところも見せてくれた。親切にされると、面と向かって「不味いですね」とは言えないね(^_^;)
http://www.cocoyumeya.com/

　15:00、山形駅に到着。15:00台の新幹線からやっと動き出したようだ。すぐに16:00台発の指定席を確保。
　ところが乗った新幹線が遅れに遅れ、通常３時間のところを５時間もかかって東京に到着。新幹線に乗っている間に腰が痛くなってきて、家に着く頃には歩くのが困難なほどに悪化。結局、通院のために月曜日も会社を休むことになってしまった…。
　散々な目にあった山形旅行だったけど、樹氷を見るという最大の目的は達成できたからよしとするか！(^_^)

この旅行記へのコメント （2）

• ishicameraさん 2008/03/09 21:29:06

  カッコイイ

  この写真すごくカッコイイですね。
  和洋折衷の建物のちょっと変わった雰囲気が伝わってきました。
  この形は本当に面白いですね。
  ちょっと中国の客家円楼みたいですね。
  
  山形にも興味深い近代建物がたくさんあるんですねぇ。
  ちょっと訪れてみたくなりました。

  どんぴさん からの返信 2008/03/11 01:39:05

  RE: カッコイイ

  　そうそう、私も中国の土楼みたいだなーと思いました。
  ルーマニアのトランシルバニアの要塞教会にも似てるかな？
  
  　元々は蔵王の樹氷がメインの目的だったのですが、ガイドブックを見ていて
  近代建築があちこちに残っているのに気付きました。この時代の建築は洋風と
  和風が混ざったようで見ていて面白いですね〜。
  　酒田市や鶴岡市にもいくつかこの時代の建築が残されていて見に行きたかった
  のですが、電車が止まるほどの悪天候のため断念しました…。
  
  　いつかリベンジするぞ！