ジンスハイム自動車科学技術館

2008/01/14 - 2008/01/14

ジンスハイムは、フランクフルトからほど近い場所に位置する小さな町だが、ここにあるジンスハイム自動車科学技術館は、戦前のドイツ車や軍用車のマニアには有名な博物館だ。

百台を軽く超える自動車コレクションは、現代のF1、50年代のアメリカ車、戦前のドイツ車、バブルカー、スーパーカーなど、まったく統一感が感じられない。しかし、9台のマイバッハ・ツェッペリンを所蔵する博物館は世界広しといえどもここだけであろうし、メルセデスG4などナチス時代の政府要人専用車のコレクションも大変珍しい。

軍用車はコレクション数が圧巻だが、展示はゴチャゴチャしていてミリタリーモデラーの資料にも向かないだろう。やはりドイツ軍車両が中心で、フンメルやマーダー?などマニアックな車両の保存状態も良い。

博物館のシンボル、コンコルド７号機とツポレフTu144は、飛行機マニアなら是非中に入ってみることをオススメします。ジンスハイム以外でコンコルドに入ることができる博物館として、フランスのパリ郊外ルブールジェ航空宇宙博物館がありますが、どちらも観光地から少し離れているのが困ったものです。

エリア その他の都市(ドイツ)

博物館のシンボル、コンコルドの７号機。もちろん中に入ることもできます！

これはかなり珍しい、ソビエト製超音速旅客機ツポレフTu144。通称コンコルドスキー・あまりにもコンコルドに似たデザインから、当時スパイがコンコルドのデータを盗んで作ったのでは・・・とのウワサが流れました。コクピット脇のカナード翼がかわいらしい。

展示車両は戦前車からレーシングカー、バブルカー、大衆車、軍用車などなどジャンルは幅広く(悪い言い方をすれば無節操)、特に戦前のマイバッハやメルセデスのコレクションは質、量ともに一見の価値があります。

これはかなり珍しい、メルセデスの軍用六輪駆動車G4。古い記録映像にも時々登場しますが、現存数は極端に少ないはず。古いメルセデスやミリタリーファンは必見のアイテム。

このメルセデスは、イタリアのムッソリーニがドイツのヒトラーを訪れた際のパレードで使われたクルマそのもの。

保存状態の良い?号突撃砲G型。隣のマネキンと比べると、その車高の低さがよくわかります。この博物館にはもう１両、レアな105mm榴弾砲を搭載したモデルもあります。

?号戦車。うそっぽい三色迷彩・・・。50mm砲の砲口は塞いでありました。

パンサーA型。左側に被弾して大破した車両をそのままの状態で保存してある。錆や汚れの感じは、ミリタリーモデラーにとって非常に参考になるはずだ。側面に被弾しているのに、80mmもある前面装甲が裂けてるのが怖い・・・。

もう１両のパンサーA。なんと、脇の機械に２ユーロコインを入れるとキャタピラが数十秒動くギミックが！ダークイエロー単色のレストアには好感持てません。

北アフリカ戦線のブースに展示してあった。?号戦車F型かな？これほど程度の良い?号を展示してある博物館はかなり珍しいはず。ドイツ軍マニア感涙。

?号戦車の車体に150mm榴弾砲を搭載したフンメル。これも現存数が少ない車種だけに必見。

変な迷彩のヘッツァー。

これもなかなか珍しいマーダー?のH型。

シュタイアRSOトラクターは２両展示してある。

８トンハーフトラックは想像以上のデカさでちょっと感動。

フランス軍のUEトラクター！半球型のキューポラが個性的です。

ミリタリーマニアにおなじみのシュビムワーゲンも、日本ではなかなか見られないだけに感激。小粒でもピリリと辛い山椒のような軍用車。

なんと、軍用機関車BR52までもが室内展示！トランペッターのプラモを作る際に大いに参考になります。でも、白い迷彩が片側にだけペイントされているのは全くもって謎。

屋外の戦車置き場？にソビエトのSU-100が野ざらしになってました。

でかっ！めちゃくちゃでかいV型エンジン。実はこれ、駆逐艦用のエンジンらしい。

壁には超マイナーなグループCカー、ゲプハルトが！背びれのような垂直尾翼が良い感じ。