シャモニー旅行記(ブログ) 一覧に戻る
高山病治療の旅(1)マッターホルン から続く<br /><br /><br />【予定変更、すぐにシャモニへ】<br />ほとんど、ここツェルマットはあきらめていましたが、翌朝晴れれば、高山病の治療はともかくもう一度ゴルナークラート展望台へ上って、マッターホルンを目の前で見ようと思いました。しかし、翌朝も雨であっさり見切りをつけ、予定を一日繰り上げて早々とシャモニへ移動することにしました。またしても、3回ほど乗り換えて昼過ぎにはシャモニへ着きました。途中で、2ヶ月前に通った駅を通過し、ロイカーバートの温泉へ行った時に降りたロイクの駅も通過し、非常に懐かしく感じました。<br /><br />シャモニは国境とは言え、厳密にはスイスではなくフランスです。でも、例の如く国境でのパスポートのチェックもなく、電車もスイス・パスがそのまま使えるのでうっかりすると国が変わったことに気が付きません。通貨も、スイス・フランからユーロになるのですが、国境では結構お金もどっちでも使えたりします。最近のヨーロッパはとみに国境を感じなくなりました。でも、数日過ごすうちに、やはりここシャモニはフランスだなぁと感じました。それは食事です。やはり、ドイツ語圏のスイス(インターラーケンやツェルマット)に比べると、はるかにシャモニはおいしいのです。<br /><br />一日予定を繰り上げたので、この日はホテルを予約していません。でも、心配しなくてもいくらでも安いホテルがありました。夕方食事を済ませ、またここでも見つけたカジノへ行きます。バーデンのカジノでスロットマシーンとはいえルーレットで勝ったので、思い切って本物のルーレットへ初めて挑戦しました。前回と同じ要領で賭けてみました。何と、簡単に勝ってしまいました。100ユーロ( 1.6 万円 )が倍になったところでやめました。<br /><br />【展望台へ】<br />翌朝は、もちろん目的地の Aiguille du Midi(エギィーユ・デュ・ミディ)の展望台へロープウェイで登ります。この舌を噛みそうな名前で、日本語表記も色々の「正午の針峰」はもちろんフランス語です。ここは麓のシャモニの町からも見えます。厳密なモンブラン山は町からは見えませんが、雪に覆われた周りの山々は麓からも見えます。ここはゴルナーグラート展望台より標高も高く(3840M)、高山病の患者もいそうで期待できそうです。ただ、ユングフラウと違って、待合室というかみんなが待機している場所が分散しています。一番よさそうなカフェテリアで看板を立て、患者を待つことにしました。しかし、ユングフラウと違って何故かあまり日本人はいません。数箇所あるモンブランが目の前に見れる屋外の展望台では多くの日本人団体客はいるのですが、カフェテリアでは時々日本人を見かける程度です。ある日本人女性が「さぁ、モンブランのケーキを食べなくちゃ。」と言っていましたが、なるほど日本人にはケーキで有名なようです。どうも、ここモンブランはユングフラウ以上に日本人団体客の滞在時間は短いようです。そう言えば、インターラーケン、ツェルマットの町と違い、シャモニの町では余り日本人を見かけませんでした。色々聞いていると、ジュネーブに滞在してバスで来るようです。またしても、失敗で患者はいません。標高からして患者は少しはいると推定するのですが、どこにいるのか分からないのです。<br /><br />昼食は、ここのレストランで食べましたが、さすがにフランスでかなりの味のコース料理でした。ここで、上品なアメリカ人女性に珍しく向こうから声をかけられ、色々話しをしましたが、食べ物の話しをしていたら、シャモニの4つ星ホテルのレストランがおいしいと教えてくれました。先程のカフェテリアに戻って4時過ぎまで粘りましたが、一組の日本人親子と話をしただけで病人は見当たりませんでした。どうもここも厳しそうです。<br /><br />5時過ぎに日本から予約しているホテルへ行きました。信じられません。詐欺みたいな話です。3連泊で一日2万円もするホテルに予約したはずなのに、何と名前通りロッジなのです。それはともかく、ベッドもなし。ソファベッドが二つで、もらった白いシーツを使って自分でベッドメークです。しかも、枕もないし、上布団もないのです。もちろん、テレビもなければ朝食も付かない。揚句のはてには、部屋の中にはゴミは自分で片付けないと、掃除料を要求すると書いています。一泊2万円の部屋なのにこんな状態です!私は今まで色々な安いホテルに泊まった経験がありますが、一泊千円の部屋でもこんなひどい所はありませんでした。しかも、前もってインターネットで予約してあるし全くキャンセルもできません。最悪です。<br /><br />頭に来て、昨日のカジノへ行きました。もう一度、ルーレットをやったら案の定、今回はすぐに負けました。むしろ、ホッとしました。そんなに簡単に勝てるはずはないと自分でも思っていました。そこで、いつものブラックジャックもしました。ゲームの性格上、21までの数字をディーラーが読んで(計算して)くれることが多いのですが、さすが国境の町です。フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語が飛び交います。私は21程度まではどの国の言葉でもだいたいわかるので面白いです。ディーラーがすごいのは瞬時に判断して客の言語で使い分けることです。 egalite と言うテニスでデュースの意味のフランス語の単語が even(引き分け)という意味で使われるということも自然に覚えました。ブラックジャックではトントンで結局今日は負けでした。ホテルといいこの日は最悪でした。でも、さすがに夕食だけはフランスだけあっておいしかったです。<br /><br />翌日も、あきらめずにエギィーユ・デュ・ミディの展望台へ登りました。でも、前日以上に閑散としています。ほとんど室内では日本人は見かけません。一人の10代の白人の女の子が目の前で派手に吐きましたが。たぶん、高山病だろうとは思います。屋外の展望台には日本人の団体はいるのですが患者は見当たりません。やはり失敗のようです。軽い昼食をとって下山しました。<br /><br />時間があるので、治療はあきらめ自分自身の観光に切り替え、向かい側の山で正面からモンブランが見れそうな標高2500M程度のブレヴァンへロープウェイで登りました。期待通り真正面にモンブラン等の山々が見えますが、少し雲がかかっていました。今は夏で動いていませんでしたが、スキー用のリフトがありました。そう言えば、私の大学の後輩がシャモニ、シャモニと騒いでいましたが、彼はモンブランよりこのスキー場のことを言っていたようです。<br /><br />【高級フランス料理店へ】<br />この日は、まだ時間があるので、赤い登山列車に乗ってメール・ド・グラス氷河に行けるモンタンヴェールへも行きました。そして、夕食は昨日のアメリカ女性お薦めの4つ星レストランのフランス料理店を予約しています。私は高級レストランへはあまり行ったことがありません。1万円弱のコース料理を注文しましたが、さすがに見た目も上品でおいしい凝った料理が順に出てきました。ただ、日本の高級フランス料理店ではたぶんないと思うのですが、犬を連れた客や小さい子供連れも結構いました。気取った感じは全くありません。そして、これも日本のレストランではないと思うのですが、デザートの前に高級チーズの4品盛り合わせが選べます。わからないので、ウェートレスに任せましたが、どうも口に合いません。たぶん、私だけでなく日本人にはまだまだカビが生えたような高級チーズの味はわからず、日本のレストランでは高級チーズ盛り合わせがコースに入っていることは少ないと思います。<br /><br />結局ここのモンブランの展望台も二日間通いましたが、やはり患者を見つけるのは無理なようであきらめました。やはり一日繰り上げてチューリッヒへ戻る途中でどこかに寄ることにしました。地図で見ると首都のベルンが丁度よさそうでした。ただ、そうするとロッジ・ホテルも2日で切り上げ、3日分6万円も払っています。悔しいけど、寝心地も悪いし、2晩が限界のひどい部屋です。納得はいかないけど、どうしようもありません。詐欺にあったような気分です。<br /><br />【ベルンへ】<br />翌朝は、昨日行ったブレヴァンへ行き、朝食をとりました。ちょっとシャレて、モンブランを見ながらの朝食です。今朝は晴れていて、きれいにモンブラン等の山々が目の前に見えます。そして、ベルンへ向かったのです。途中で、シアトル在住の日本人女性と金沢から来ているそのおばあちゃんと知り合い、日本に20年住んでいるというアメリカ人とも知り合いました。ローザンヌからベルンまでは普通ならスムーズに直行で行けるはずなのに、一部不通らしくダイヤが混乱していて、列車がひどい混雑でスイスにしてはひどい目に会いました。でも、何とか4時過ぎには着きました。<br /><br />ホテルで一息ついて歩いてベルンの町を探索しました。スイスらしく逆Cの字型のアーレ川を中心にきれいな町並みです。石造りのアーケードには名物の色々な噴水(水飲み場)があります。14世紀からの遺産のようです。多種類のバラが鑑賞できるバラ園は少し小高く、そこからはアーレ川を含む絶景が見えます。でも、逆光でいい写真は撮れません。それから、地図に書いてある橋の近くのカジノへ出かけました。ところが、どうも様子が変です。カジノにしては立派なレストランはあるのですが、肝心のカジノがわかりません。店員らしい男性に聞くと、何とカジノという名前の高級レストランらしいのです。また、詐欺か!でも、よく聞くと、幸い近くにクアザールという高級カジノホテルがあるということでした。<br /><br />【チューリッヒへ】<br />最後の朝は、さっさとチューリッヒへ移動し、久しぶりにチューリッヒの町を探索しました。たぶん、三度目の訪問です。夜の便なのでだいぶ時間があります。駅に荷物を預け身軽になったところで、電車へ乗りすぐ近くのチューリッヒ湖へ行きました。眺めの良さそうな観覧車に乗り、それから湖のクルージングとしゃれこみました。さすがに、スイスの街はどこも美しいです。山はもちろんのこと、都会でも湖や川がありきれいな町並みです。日本人に人気のある理由でしょう。<br /><br />こうして、今回の旅も終わりました。高山病の患者の治療という意味では今回も失敗ですが、アルプス三大名峰を2回で訪問して色々な事がわかりました。これから、アルプスへ行く人へのアドバイスです。展望台の標高通り、マッターホルンはほとんど高山病の心配はなさそうです。しかし、ユングフラウとモンブランはやはり高山病にかかる恐れはありますし、一旦発病すると、頑固な頭痛と嘔気、嘔吐でかなり苦しみます。少しでも不安な人は、やはりダイアモックスを準備していった方がいいというのが私の結論です。そして間近に見る山の景色は最高です。「あぁ、生きていてよかった!」と感嘆の声を上げている人もいたくらいです。<br />       終わり<br /><br /><br />私はツアー添乗医師を目指している日本旅行医学会認定医です。<br /> http://www.kanoya-travelmedica.com にて、私の紀行文がまとめて読めます。 旅行好きを仕事にするため、「空飛ぶドクター」を目指しています。そんな私が「海外旅行時の健康管理」に関する本を4月21日から出しました。悠飛社(03-5327-6052)坂本泰樹。「機内にお医者さんはいませんか?」空飛ぶドクターの海外旅行と健康管理。

高山病治療の旅(2)モンブラン

3いいね!

2007/08/22 - 2007/08/26

506位(同エリア346件中)

2

10

空飛ぶドクター

空飛ぶドクターさん

高山病治療の旅(1)マッターホルン から続く


【予定変更、すぐにシャモニへ】
ほとんど、ここツェルマットはあきらめていましたが、翌朝晴れれば、高山病の治療はともかくもう一度ゴルナークラート展望台へ上って、マッターホルンを目の前で見ようと思いました。しかし、翌朝も雨であっさり見切りをつけ、予定を一日繰り上げて早々とシャモニへ移動することにしました。またしても、3回ほど乗り換えて昼過ぎにはシャモニへ着きました。途中で、2ヶ月前に通った駅を通過し、ロイカーバートの温泉へ行った時に降りたロイクの駅も通過し、非常に懐かしく感じました。

シャモニは国境とは言え、厳密にはスイスではなくフランスです。でも、例の如く国境でのパスポートのチェックもなく、電車もスイス・パスがそのまま使えるのでうっかりすると国が変わったことに気が付きません。通貨も、スイス・フランからユーロになるのですが、国境では結構お金もどっちでも使えたりします。最近のヨーロッパはとみに国境を感じなくなりました。でも、数日過ごすうちに、やはりここシャモニはフランスだなぁと感じました。それは食事です。やはり、ドイツ語圏のスイス(インターラーケンやツェルマット)に比べると、はるかにシャモニはおいしいのです。

一日予定を繰り上げたので、この日はホテルを予約していません。でも、心配しなくてもいくらでも安いホテルがありました。夕方食事を済ませ、またここでも見つけたカジノへ行きます。バーデンのカジノでスロットマシーンとはいえルーレットで勝ったので、思い切って本物のルーレットへ初めて挑戦しました。前回と同じ要領で賭けてみました。何と、簡単に勝ってしまいました。100ユーロ( 1.6 万円 )が倍になったところでやめました。

【展望台へ】
翌朝は、もちろん目的地の Aiguille du Midi(エギィーユ・デュ・ミディ)の展望台へロープウェイで登ります。この舌を噛みそうな名前で、日本語表記も色々の「正午の針峰」はもちろんフランス語です。ここは麓のシャモニの町からも見えます。厳密なモンブラン山は町からは見えませんが、雪に覆われた周りの山々は麓からも見えます。ここはゴルナーグラート展望台より標高も高く(3840M)、高山病の患者もいそうで期待できそうです。ただ、ユングフラウと違って、待合室というかみんなが待機している場所が分散しています。一番よさそうなカフェテリアで看板を立て、患者を待つことにしました。しかし、ユングフラウと違って何故かあまり日本人はいません。数箇所あるモンブランが目の前に見れる屋外の展望台では多くの日本人団体客はいるのですが、カフェテリアでは時々日本人を見かける程度です。ある日本人女性が「さぁ、モンブランのケーキを食べなくちゃ。」と言っていましたが、なるほど日本人にはケーキで有名なようです。どうも、ここモンブランはユングフラウ以上に日本人団体客の滞在時間は短いようです。そう言えば、インターラーケン、ツェルマットの町と違い、シャモニの町では余り日本人を見かけませんでした。色々聞いていると、ジュネーブに滞在してバスで来るようです。またしても、失敗で患者はいません。標高からして患者は少しはいると推定するのですが、どこにいるのか分からないのです。

昼食は、ここのレストランで食べましたが、さすがにフランスでかなりの味のコース料理でした。ここで、上品なアメリカ人女性に珍しく向こうから声をかけられ、色々話しをしましたが、食べ物の話しをしていたら、シャモニの4つ星ホテルのレストランがおいしいと教えてくれました。先程のカフェテリアに戻って4時過ぎまで粘りましたが、一組の日本人親子と話をしただけで病人は見当たりませんでした。どうもここも厳しそうです。

5時過ぎに日本から予約しているホテルへ行きました。信じられません。詐欺みたいな話です。3連泊で一日2万円もするホテルに予約したはずなのに、何と名前通りロッジなのです。それはともかく、ベッドもなし。ソファベッドが二つで、もらった白いシーツを使って自分でベッドメークです。しかも、枕もないし、上布団もないのです。もちろん、テレビもなければ朝食も付かない。揚句のはてには、部屋の中にはゴミは自分で片付けないと、掃除料を要求すると書いています。一泊2万円の部屋なのにこんな状態です!私は今まで色々な安いホテルに泊まった経験がありますが、一泊千円の部屋でもこんなひどい所はありませんでした。しかも、前もってインターネットで予約してあるし全くキャンセルもできません。最悪です。

頭に来て、昨日のカジノへ行きました。もう一度、ルーレットをやったら案の定、今回はすぐに負けました。むしろ、ホッとしました。そんなに簡単に勝てるはずはないと自分でも思っていました。そこで、いつものブラックジャックもしました。ゲームの性格上、21までの数字をディーラーが読んで(計算して)くれることが多いのですが、さすが国境の町です。フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語が飛び交います。私は21程度まではどの国の言葉でもだいたいわかるので面白いです。ディーラーがすごいのは瞬時に判断して客の言語で使い分けることです。 egalite と言うテニスでデュースの意味のフランス語の単語が even(引き分け)という意味で使われるということも自然に覚えました。ブラックジャックではトントンで結局今日は負けでした。ホテルといいこの日は最悪でした。でも、さすがに夕食だけはフランスだけあっておいしかったです。

翌日も、あきらめずにエギィーユ・デュ・ミディの展望台へ登りました。でも、前日以上に閑散としています。ほとんど室内では日本人は見かけません。一人の10代の白人の女の子が目の前で派手に吐きましたが。たぶん、高山病だろうとは思います。屋外の展望台には日本人の団体はいるのですが患者は見当たりません。やはり失敗のようです。軽い昼食をとって下山しました。

時間があるので、治療はあきらめ自分自身の観光に切り替え、向かい側の山で正面からモンブランが見れそうな標高2500M程度のブレヴァンへロープウェイで登りました。期待通り真正面にモンブラン等の山々が見えますが、少し雲がかかっていました。今は夏で動いていませんでしたが、スキー用のリフトがありました。そう言えば、私の大学の後輩がシャモニ、シャモニと騒いでいましたが、彼はモンブランよりこのスキー場のことを言っていたようです。

【高級フランス料理店へ】
この日は、まだ時間があるので、赤い登山列車に乗ってメール・ド・グラス氷河に行けるモンタンヴェールへも行きました。そして、夕食は昨日のアメリカ女性お薦めの4つ星レストランのフランス料理店を予約しています。私は高級レストランへはあまり行ったことがありません。1万円弱のコース料理を注文しましたが、さすがに見た目も上品でおいしい凝った料理が順に出てきました。ただ、日本の高級フランス料理店ではたぶんないと思うのですが、犬を連れた客や小さい子供連れも結構いました。気取った感じは全くありません。そして、これも日本のレストランではないと思うのですが、デザートの前に高級チーズの4品盛り合わせが選べます。わからないので、ウェートレスに任せましたが、どうも口に合いません。たぶん、私だけでなく日本人にはまだまだカビが生えたような高級チーズの味はわからず、日本のレストランでは高級チーズ盛り合わせがコースに入っていることは少ないと思います。

結局ここのモンブランの展望台も二日間通いましたが、やはり患者を見つけるのは無理なようであきらめました。やはり一日繰り上げてチューリッヒへ戻る途中でどこかに寄ることにしました。地図で見ると首都のベルンが丁度よさそうでした。ただ、そうするとロッジ・ホテルも2日で切り上げ、3日分6万円も払っています。悔しいけど、寝心地も悪いし、2晩が限界のひどい部屋です。納得はいかないけど、どうしようもありません。詐欺にあったような気分です。

【ベルンへ】
翌朝は、昨日行ったブレヴァンへ行き、朝食をとりました。ちょっとシャレて、モンブランを見ながらの朝食です。今朝は晴れていて、きれいにモンブラン等の山々が目の前に見えます。そして、ベルンへ向かったのです。途中で、シアトル在住の日本人女性と金沢から来ているそのおばあちゃんと知り合い、日本に20年住んでいるというアメリカ人とも知り合いました。ローザンヌからベルンまでは普通ならスムーズに直行で行けるはずなのに、一部不通らしくダイヤが混乱していて、列車がひどい混雑でスイスにしてはひどい目に会いました。でも、何とか4時過ぎには着きました。

ホテルで一息ついて歩いてベルンの町を探索しました。スイスらしく逆Cの字型のアーレ川を中心にきれいな町並みです。石造りのアーケードには名物の色々な噴水(水飲み場)があります。14世紀からの遺産のようです。多種類のバラが鑑賞できるバラ園は少し小高く、そこからはアーレ川を含む絶景が見えます。でも、逆光でいい写真は撮れません。それから、地図に書いてある橋の近くのカジノへ出かけました。ところが、どうも様子が変です。カジノにしては立派なレストランはあるのですが、肝心のカジノがわかりません。店員らしい男性に聞くと、何とカジノという名前の高級レストランらしいのです。また、詐欺か!でも、よく聞くと、幸い近くにクアザールという高級カジノホテルがあるということでした。

【チューリッヒへ】
最後の朝は、さっさとチューリッヒへ移動し、久しぶりにチューリッヒの町を探索しました。たぶん、三度目の訪問です。夜の便なのでだいぶ時間があります。駅に荷物を預け身軽になったところで、電車へ乗りすぐ近くのチューリッヒ湖へ行きました。眺めの良さそうな観覧車に乗り、それから湖のクルージングとしゃれこみました。さすがに、スイスの街はどこも美しいです。山はもちろんのこと、都会でも湖や川がありきれいな町並みです。日本人に人気のある理由でしょう。

こうして、今回の旅も終わりました。高山病の患者の治療という意味では今回も失敗ですが、アルプス三大名峰を2回で訪問して色々な事がわかりました。これから、アルプスへ行く人へのアドバイスです。展望台の標高通り、マッターホルンはほとんど高山病の心配はなさそうです。しかし、ユングフラウとモンブランはやはり高山病にかかる恐れはありますし、一旦発病すると、頑固な頭痛と嘔気、嘔吐でかなり苦しみます。少しでも不安な人は、やはりダイアモックスを準備していった方がいいというのが私の結論です。そして間近に見る山の景色は最高です。「あぁ、生きていてよかった!」と感嘆の声を上げている人もいたくらいです。
       終わり


私はツアー添乗医師を目指している日本旅行医学会認定医です。
 http://www.kanoya-travelmedica.com にて、私の紀行文がまとめて読めます。 旅行好きを仕事にするため、「空飛ぶドクター」を目指しています。そんな私が「海外旅行時の健康管理」に関する本を4月21日から出しました。悠飛社(03-5327-6052)坂本泰樹。「機内にお医者さんはいませんか?」空飛ぶドクターの海外旅行と健康管理。

同行者
一人旅
交通手段
鉄道
航空会社
大韓航空

PR

  • シャモニからモンブランを望む

    シャモニからモンブランを望む

  • エギュ・デュ・ミディ

    エギュ・デュ・ミディ

  • モンブランからイタリア側へ

    モンブランからイタリア側へ

  • モンブラン

    モンブラン

  • モンブラン近郊の氷河

    モンブラン近郊の氷河

  • 高級フランスレストラン

    高級フランスレストラン

  • シャモニのカジノ

    シャモニのカジノ

  • モンブランを見ながら朝食

    モンブランを見ながら朝食

  • 世界遺産、ベルンの旧市街

    世界遺産、ベルンの旧市街

  • チューリッヒ湖

    チューリッヒ湖

この旅行記のタグ

3いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

この旅行記へのコメント (2)

開く

閉じる

  • CANさん 2008/04/25 23:46:52
    高山病の予防策って・・・
    空飛ぶドクターさん

    こんばんわ!CANと申します!この7月にスイスへ初めて旅行します。
    ハイキングもしますし、モンブランの展望台にも行きます。
    モンブランの写真は青空と白い雪が美しくとっても良く撮れていますね!!
    さて、普段はハイキングぐらいはしますが、登山なんてしたことがなく、
    初めて3000m以上の山に登ります。高山病が心配なのですが、
    予防策やもって行ったほうが良い市販の薬などがあったら
    是非教えてください!!よろしくお願いします。


    空飛ぶドクター

    空飛ぶドクターさん からの返信 2008/04/28 20:48:58
    RE: 高山病の予防策って・・・
    > さて、普段はハイキングぐらいはしますが、登山なんてしたことがなく、
    > 初めて3000m以上の山に登ります。高山病が心配なのですが、
    > 予防策やもって行ったほうが良い市販の薬などがあったら
    > 是非教えてください!!よろしくお願いします。

    市販薬で有効なものはありません。医者の処方の必要なダイアモックスという予防薬、治療薬があります。でも、「高山病」の病名の保険適応がありません。全額自己負担なので少し高くなります。それゆえ、医者でも知らない人が多いです。ちょっと複雑です。

    以下は説明が長くなるので、私のサイトを読めば詳しく説明しています。
    http://www.kanoya-travelmedica.com
    また、高山病に限らず、海外旅行と病気の予防などの健康管理について詳しく書いたユニークな本を先週出版しました。それには、私のアルプス紀行文も書いています。坂本泰樹「機内にお医者さんはいませんか?」空飛ぶドクターの海外旅行と健康管理(悠飛社;03-5327-6052)。                 空飛ぶドクター


空飛ぶドクターさんのトラベラーページ

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

フランスで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
フランス最安 307円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

フランスの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

タグから海外旅行記(ブログ)を探す

PAGE TOP