2006/07/28 - 2006/07/28
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night-train298さん
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7月28日(金)Pineres de Pria 19.5km
ラファたちは、いつのまにか10人近いグループで歩いていた。
みんな感じが良さそうな人ばかりで、私が思い描く巡礼者たちだった。
彼らを見送った後は、ドリー、マティルダ、ロベルト、ビンゲンも見送る。
私のジャネスまで戻るバスは10時過ぎ発なのだ。
フランス人の親子が起きてきた。かれらの今年の巡礼は、今日この場所で終わりなのだと言う。
お互いに言葉がわからずにあまり話をしたことがなかったが、何度か会ううちに愛着が湧いてくるものだ。
アレックスは9時頃起きてきた。
みんなに『遅〜い』と笑われている。
マテウスの姿はとうとう見れなかった。おそらく今日マヨルカへ帰るために、ゆっくりここを出るのだろう。
足のマメが心配だったので、ソフィアおばさんに言うと、救急箱を持ってきて、治療してくれた。
下のバスターミナルまでの坂を下る。
バスはほとんど私が昨日歩いた道を通るのだった。
一日前の自分が、ここを大雨の中歩いていた映像がよみがえる。
今日は青空の美しい晴天だった。
そしてジャネスへ。
昨日の振り出し点に戻ったわけだ。
すでに12時近い。
ここから巡礼路を探すためにキョロキョロしていると、またまたバッタリ、ジャン.ピエールおじさんと鉢合わせ。
私が歩いていると、横の道からおじさんが現れたり・・・。
何度もこういうことがあったが、いつもお互いにびっくりするほど、バッタリ出会うのだった。
おじさんの足はだいぶ良くなったようだった。
昨日、サン・ヴィセンテまで戻る方法を聞いた、同じインフォメーションで、今度は町を出る巡礼路を聞いた。おすすめは、海沿いの道を歩くことだと言う。
その海は青さがまばゆいほどで、すがすがしく美しい。
道は遊歩道になっていて、芝生の上を歩いていく。
お天気によって、こんなにも表情が変わるものだろうか。
そのうち、道は途絶え、一般道に戻りたくて、建設中の現場に迷い込んでしまった。
まるで大海原の真ん中で、定置網にかかって追い込まれた魚のように。
道はすぐそばに見えるのに、柵があって出られない。
親切な現場のお兄さんに頼んで、柵を動かしてもらって、やっと出ることができた。
山道はなかなか快適で、いい景色だった。
そんな山の見晴らしのいい場所で、昼食を取っているカップルがいたので、そばに座って私も休むことにした。
二人はドイツ人で、巡礼路を歩いているが、Santiagoへ目指すことは、意味がないことだときっぱり言う。
無理はしない。疲れるまで歩いてどうするの? 一日15kmも歩けばいいと言う。
確かにそんな方法もあるだろう。
しかし私には、彼らが自分自身に対し、言い訳をしているように聞こえた。
巡礼路を歩くのは構わないが、それなら巡礼宿に泊まるべきではないのだろうか。
今年は無理でも、将来であれ、Santiagoを目指す気持ちだけは持っていて欲しい。
この道を歩き出してから、沸々と湧いていた疑問点が頂点にきていた。
そこへ向こうから、ジャンピエールおじさんがやって来た!
おじさんも一緒に立ち話をする。
ドイツ人の二人はスペイン語は話せないが、フランス語は上手である。
ジャンピエールおじさんが立ち去るのを機に、私も立ち上がった。
そこからしばらくの間、ジャンピエールおじさんと一緒に歩くことにした。
おじさんと並んで歩いたことは一度もない。
いつも一生懸命に一人で歩いているジャンピエールおじさん、Santiagoに到着予定日は、私より4〜5日余裕がある。
そしてジャンピエールおじさんのルールはこうである。
『日曜日は歩かない。』
今度の日曜は、海辺で一日じゅう何にもしないのだと言う。
おもしろいなぁ、群れに入らず、自分流に巡礼を謳歌しているように見えた。
そして歩く姿は涙ぐましいほど、一心不乱に前を見ているのだ。
私には、ジャンピエールおじさんのような巡礼者こそが理想だった。
ジャンピエールおじさんは、一時間歩いたら休むというルールも作っており、足に薬を塗ると言う。
それを機に別れ、以後とうとうジャンピエールおじさんとは会えなくなってしまった。
日曜日がすぐそこに迫っていたからだ!
一人で歩いていると、またさきほどのドイツ人のカップルに会った。
彼らに今日はどこまで行くのか聞かれたので、これからまだ10km先まで行くつもりだと言うと、半ばあきれた様子だった。
二人はここから数キロの村のアルベルゲに行くから、この村で買い物をしてから行くと言う。彼らが行く先の村には商店がないからだ。
スタートが遅かった私は、時間がかかっても、今日のノルマを達成したかった。
しかし・・・・・・・・。
足がもう先へ進まない。
昨日、大雨の中、10時間も歩いたことが祟っていた。
しかもその後列車に乗って、みんなに会いに行って・・・・・・。
疲れが限界を超えてしまった。
しかしここで頑張らなければ、この先の数日のことを考えると、半端になってしまうのだ。
つまり、宿泊できるような地に、上手に行き着けずに、二日後にはまた、15km程度でストップせざる終えないという計算となり、ここで頑張らねば、丸一日遅れ、今までの苦労の意味がなくなってしまう。
なんとしてでもここは、あと10数キロ歩いておきたいところだったが、足が進みたくないと言い張ってきかない。
あのドイツ人カップルが泊まると言っていた村に、今日は行くしかないだろう。
ここでも、アルベルゲに行くには、鍵をもらわなければならない。
丘を登って小さな村に入るが、なかなかその家がみつからない。
迷っていると、一台の車が止まり、鍵を持っている家を教えてくれた。
普通なら、bar、ガソリンスタンド、警察に置いてあるのに、普通の家にあるのだから、探すのはいっそう苦労なのだ。
おばさんは、面倒くさそうに鍵とドライバーを持って、今登ってきた丘を下って行く。
確かにこんな暑い時間に、山を上がったり下がったり、おばさんも大変だろう。
アルベルゲは、牧場の裏の一軒家で、奥のシャワーに行くと、ドライバーで排水溝を開けている。
「勝手に使われると困るからね、こういうことをしなくちゃならないんだよ。」
そして奥の部屋に行き、巡礼許可証にスタンプを押してくれるはずが・・・・・
スタンプなんてないから、手書きでスタンプの欄に名前を書いてくれた。
こんなのも初めてである。
用事が済むと、また山に帰って行った。
シャワーを済ませ、昨日の洗濯物を乾かす。
そのうち、例のドイツ人カップルもやってきた。
彼らは別のドイツ人の女性の二人組に会ったと言う。
まだ会ったことのない人たちだった。
一通りの用事を済ませると、アルベルゲにいてもつまらないので、近くの牧場の横に一軒だけぽつんとあるbarに行ってみることにした。
歩いていると、暗がりの中に、大きなリュックを背負った二人の女性の影が浮かんだ。
「アルベルゲはどこですか?」
スペイン語で聞いてきた。
一目で、さっき聞いたドイツ人だとわかったので、英語で答えると、それでもなお、スペイン語で返してきた。
笑顔の全くない無愛想な女性だった。
その後ろには、典型的なハイジ顔(?!)の女性が、その女性とは対照的に、ニコニコ笑って、やはりスペイン語で、『ありがとう』と言っていた。
彼女たちも、アルベルゲでの仲間となるようだった。
barのおばさんは、外国人に慣れていない様子で、全体の雰囲気が、昔のスペインのbarのように、古ぶるしく、お客も昔びと風であった。
私はこんな雰囲気をけっこう楽しんだ。
薄暗い店で、愛想はないけど、まじめなおばちゃんがいて、赤黒い顔の地元民がやってきて、分厚く使い古して白っぽくなったコップに赤ワインを樽から入れて飲む。
う〜ん、今思い出しても、もう一度行ってみたくなるようなbarなのだ。
食べるものはほとんどなく、ポテトチップくらいなもの。
食料を持ち歩かない私は、こういう時に困ったことになる。
ビールを飲んでいると、ドイツのカップルもやってきた。
「さっきドイツ人の女性二人組に会ったけど、アルベルゲに行ったかしら?」
「来たけど、キャンプ場が近くにあるからと言って、出ていったわ。」
二人はたばこを立て続けに吸いながら、日本とドイツの経済の話をした。
やはり、巡礼者としての、共通の話題はなかった。
しかし一つだけ、私の興味をひいた話があった。
サン.ヴィセンテで聞いた、サント・トリビオの巡礼の話だった。
彼らはサン.ヴィセンテから歩いたと言う。
私もいつか歩いてみたい。そう強く思うのだった。
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今日は仲間と一緒に朝食です。
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よく会ったフランス人家族もここへ来ていました。
彼らの巡礼は、ここで終わり。フランスへ帰っていきます。 -
再会したのもつかの間、みんなはここから歩き出します。
私はジャネスに戻って歩きます。 -
ドイツ人姉妹もここにいました。
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足のマメを治療してもらった。
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今度こそお別れです。
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あら〜、またフランスのおじさん!ジャン・ピエールさんです。
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ジャネスの街に戻り、スタート開始!
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気持ちの良い巡礼路でした。
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工事現場に包囲され、無事脱出!
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ジャン・ピエールおじさんと、ドイツ人カップル
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おいしいお水なのでしょう
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高床式倉庫
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今日のアルベルゲ
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アルベルゲの前は、のどかな牧場
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アルベルゲの周辺
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