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《世界旅行者は、悪名高いマリ航空オフィスの、お釣り強奪作戦を撃退したが》<br /><br />国際列車はダカールを土曜日の午後に3時間半遅れて出発して、目的地バマコへ10時間遅れの月曜日午前1時半に無事到着した。<br />出発が遅れても列車には乗っていたのだから、合計で40時間かかったわけだ。<br />これはなかなか調子よかったらしい。<br />確かに途中では特に問題はなくスムーズに走ったしね。<br />ただ到着が真夜中になったわけで、これからやはり寝るところを探さなければならない。こんなところで朝まで過ごすわけにはいかないよ。<br />窓立度氏といっしょに寝台車を降りて駅の出口で雀部君を待つ。<br />彼がなかなかやってこないので、僕が二等車の方へずーっと歩いて、名前を呼びながら探すが見つからない。<br />窓立度氏は雀部くんを心配そうに待っている。<br />ザビエルを見つけて声をかけると、彼はこれからバマコ駅構内のホテル「Hotel-Buffet de la Gare」へ行くという。<br />僕はその一瞬、窓立度氏と雀部くんのことは放って、ザビエルとホテルに行くことに決める。<br />だってもうバマコに到着してしまったのだ。<br />窓立度氏雀部くんはバマコに来るまでの国際列車の友人で、いっしょに酒を飲んで話を盛り上げて楽しく過ごした(つまり役に立った)。<br />しかし、バマコでもまた僕の役に立つかどうか、それはわからないのだから。<br />それに比べると目の前のザビエルは、一緒に酒も飲んで人柄がいいことは確認してあるし、彼は泊まるホテルを知っている。<br />つまりこの段階では、日本人二人よりもザビエルくん一人の価値がぐっと高くなったってわけだ。<br />そこで「僕はザビエルと一緒に駅のホテルへ泊まりますから!」と声をかけてホテルへと進んだ。<br />駅構内には、タクシーがたくさんいて、ミッションカトリックなどの安宿の名前を叫んで客を誘っている。<br />が、深夜知らない町でタクシーに乗って、知らないホテルに向かうのは、絶対にやってはいけないことだ。<br />安宿に行くつもりが「そこは満室なので」と、別の高いホテルへ連れて行かれることもよくある話。<br />それでも、強盗にあわないだけましと考えるべきことなのだからね。<br />ホテルの受付には人だかりがしていた。<br />そこをかき分けて空き部屋を聞くと、シングルが10385フラン。<br />ザビエルと隣同士の部屋をゲットする。<br />1万500フランを出すと、当然「お釣りはない」と戻ってこない。<br />シングル一万フランといえば、千7百円。<br />中南米でも東南アジアでもかなりちゃんとしたホテルに泊まることもできる金額だが、ここでは最低の部屋だ。<br />二階のシングルの部屋が鉄道駅の構内に向かって並び、その前にベランダタイプの通路がある。<br />部屋は広いがベッドがひとつと天井に大きな扇風機があるだけ。<br />シャワーとトイレは通路の突き当たりにあるが、お湯は出ないしトイレもお世辞にもきれいとはいえない。<br />まあいいさ。寝るだけなんだから。<br />でもやっとバマコに着いた興奮が抑えきれない。<br />ザビエルに声をかけ、ビールを飲みに庭に降りる。<br />ホテルには大きな庭があり、そこにテーブルが置いてある。<br />二人で座るとさっとウェイターがやって来る。<br />僕はここで、この国際列車が深夜バマコに着いた理由がはっきりと理解できたね。<br />このホテルはマリ国鉄と組んでいる。<br />人が移動しにくい深夜にバマコ駅に到着して、客が駅のホテルに宿泊するように明るいうちに到着しないように、わざと遅らせて運行しているわけだよ。<br />マリビールのCASTELの大瓶を頼んで夜空を見上げ、「とうとう国際列車でマリに入ったんだ!」と、感動を新たにする。<br />この鉄道はこれからますます老朽化するだろうから、いずれ廃止されるに決まっている。<br />廃止されたらいくら金を積んでも乗ることはできない。<br />いまこの国際列車に乗ったことは、世界旅行者としてまたポイントを上げたわけだ。<br />僕はビールを一本空けただけで部屋に戻る。<br />僕には早く寝なければならない理由がある。<br />というのは今日は月曜日だ。<br />つまり朝一番でトンブクトゥへの飛行機の切符を購入するつもりなんだよ。<br />翌朝は非常に早く起きた。<br />バックパックをまとめ朝食を取りに下へ降りる。<br />ちなみにこのホテルの料金には朝食も含まれてます。<br />大きなカップでカフェオレをゆっくりと二杯飲んで、部屋をチェックアウトして、バックパックをホテルに預ける。<br />駅の構内は完全にマーケット状態になっている。<br />駅を出て振り返りさっと写真を撮って、カメラを隠す。<br />というのは発展途上国では、駅や橋、空港の写真は、軍事機密として撮影禁止になっている場合があり、またそれを口実に金を要求されることがあるので、注意しておいた方がいいからだ。<br />バマコの町は、しかしわけのわからないところだった。<br />通りは埃っぽく人通りが多く、細い通りの両側には商品を山のように並べた商店がずらっと並んでいる。<br />町自体がマーケットといってもいいかもしれない。<br />地図を見ながらフランス語で道を尋ねても、すんなりと返事がもどらない。<br />目印として郵便局とキリスト教会を見つけ、バマコの中心を貫く「Avenue Kassa Keita(カサケイタ通り)」をやっと発見する。<br />通り沿いに旅行代理店を見つけて「トンブクトゥへの切符がほしい」と尋ねると、マリ航空のオフィスへ行くように言われる。<br />マリ航空のオフィスはカサケイタ通りをニジェール川にかかる橋の方へずっと歩き続けたところにあった。<br />【写真】バマコ駅風景(2001年)<br />【旅行哲学】ダカール(セネガル)〜バマコ(マリ)の国際列車に乗ったのは、自慢できるよね♪<br /><br />http://homepage3.nifty.com/worldtraveller/west_africa/bamako_station.htm<br />

バマコ駅風景2001@マリ/西アフリカ (bamako railway station/mali/west africa/2001)

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2001/03 - 2001/03

23位(同エリア23件中)

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みどりのくつした

みどりのくつしたさん

《世界旅行者は、悪名高いマリ航空オフィスの、お釣り強奪作戦を撃退したが》

国際列車はダカールを土曜日の午後に3時間半遅れて出発して、目的地バマコへ10時間遅れの月曜日午前1時半に無事到着した。
出発が遅れても列車には乗っていたのだから、合計で40時間かかったわけだ。
これはなかなか調子よかったらしい。
確かに途中では特に問題はなくスムーズに走ったしね。
ただ到着が真夜中になったわけで、これからやはり寝るところを探さなければならない。こんなところで朝まで過ごすわけにはいかないよ。
窓立度氏といっしょに寝台車を降りて駅の出口で雀部君を待つ。
彼がなかなかやってこないので、僕が二等車の方へずーっと歩いて、名前を呼びながら探すが見つからない。
窓立度氏は雀部くんを心配そうに待っている。
ザビエルを見つけて声をかけると、彼はこれからバマコ駅構内のホテル「Hotel-Buffet de la Gare」へ行くという。
僕はその一瞬、窓立度氏と雀部くんのことは放って、ザビエルとホテルに行くことに決める。
だってもうバマコに到着してしまったのだ。
窓立度氏雀部くんはバマコに来るまでの国際列車の友人で、いっしょに酒を飲んで話を盛り上げて楽しく過ごした(つまり役に立った)。
しかし、バマコでもまた僕の役に立つかどうか、それはわからないのだから。
それに比べると目の前のザビエルは、一緒に酒も飲んで人柄がいいことは確認してあるし、彼は泊まるホテルを知っている。
つまりこの段階では、日本人二人よりもザビエルくん一人の価値がぐっと高くなったってわけだ。
そこで「僕はザビエルと一緒に駅のホテルへ泊まりますから!」と声をかけてホテルへと進んだ。
駅構内には、タクシーがたくさんいて、ミッションカトリックなどの安宿の名前を叫んで客を誘っている。
が、深夜知らない町でタクシーに乗って、知らないホテルに向かうのは、絶対にやってはいけないことだ。
安宿に行くつもりが「そこは満室なので」と、別の高いホテルへ連れて行かれることもよくある話。
それでも、強盗にあわないだけましと考えるべきことなのだからね。
ホテルの受付には人だかりがしていた。
そこをかき分けて空き部屋を聞くと、シングルが10385フラン。
ザビエルと隣同士の部屋をゲットする。
1万500フランを出すと、当然「お釣りはない」と戻ってこない。
シングル一万フランといえば、千7百円。
中南米でも東南アジアでもかなりちゃんとしたホテルに泊まることもできる金額だが、ここでは最低の部屋だ。
二階のシングルの部屋が鉄道駅の構内に向かって並び、その前にベランダタイプの通路がある。
部屋は広いがベッドがひとつと天井に大きな扇風機があるだけ。
シャワーとトイレは通路の突き当たりにあるが、お湯は出ないしトイレもお世辞にもきれいとはいえない。
まあいいさ。寝るだけなんだから。
でもやっとバマコに着いた興奮が抑えきれない。
ザビエルに声をかけ、ビールを飲みに庭に降りる。
ホテルには大きな庭があり、そこにテーブルが置いてある。
二人で座るとさっとウェイターがやって来る。
僕はここで、この国際列車が深夜バマコに着いた理由がはっきりと理解できたね。
このホテルはマリ国鉄と組んでいる。
人が移動しにくい深夜にバマコ駅に到着して、客が駅のホテルに宿泊するように明るいうちに到着しないように、わざと遅らせて運行しているわけだよ。
マリビールのCASTELの大瓶を頼んで夜空を見上げ、「とうとう国際列車でマリに入ったんだ!」と、感動を新たにする。
この鉄道はこれからますます老朽化するだろうから、いずれ廃止されるに決まっている。
廃止されたらいくら金を積んでも乗ることはできない。
いまこの国際列車に乗ったことは、世界旅行者としてまたポイントを上げたわけだ。
僕はビールを一本空けただけで部屋に戻る。
僕には早く寝なければならない理由がある。
というのは今日は月曜日だ。
つまり朝一番でトンブクトゥへの飛行機の切符を購入するつもりなんだよ。
翌朝は非常に早く起きた。
バックパックをまとめ朝食を取りに下へ降りる。
ちなみにこのホテルの料金には朝食も含まれてます。
大きなカップでカフェオレをゆっくりと二杯飲んで、部屋をチェックアウトして、バックパックをホテルに預ける。
駅の構内は完全にマーケット状態になっている。
駅を出て振り返りさっと写真を撮って、カメラを隠す。
というのは発展途上国では、駅や橋、空港の写真は、軍事機密として撮影禁止になっている場合があり、またそれを口実に金を要求されることがあるので、注意しておいた方がいいからだ。
バマコの町は、しかしわけのわからないところだった。
通りは埃っぽく人通りが多く、細い通りの両側には商品を山のように並べた商店がずらっと並んでいる。
町自体がマーケットといってもいいかもしれない。
地図を見ながらフランス語で道を尋ねても、すんなりと返事がもどらない。
目印として郵便局とキリスト教会を見つけ、バマコの中心を貫く「Avenue Kassa Keita(カサケイタ通り)」をやっと発見する。
通り沿いに旅行代理店を見つけて「トンブクトゥへの切符がほしい」と尋ねると、マリ航空のオフィスへ行くように言われる。
マリ航空のオフィスはカサケイタ通りをニジェール川にかかる橋の方へずっと歩き続けたところにあった。
【写真】バマコ駅風景(2001年)
【旅行哲学】ダカール(セネガル)〜バマコ(マリ)の国際列車に乗ったのは、自慢できるよね♪

http://homepage3.nifty.com/worldtraveller/west_africa/bamako_station.htm

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