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初めての一人旅

北海道汽車旅

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1993/10/10 - 1993/10/12

662位(同エリア682件中)

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1

fanghe

fangheさん

初めての一人旅

同行者
一人旅
一人あたり費用
3万円 - 5万円
交通手段
新幹線

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  • 小学校3年生の頃だったと思うが、学校の図書館で見た1枚の写真が脳裏に焼き付く。蒸気機関車C62が吹雪の中を重連で驀進するニセコ号である。<br />しかし、すでに蒸気機関車は過去のものと思っていたし、学校生活が忙しくなるなど、しだいに記憶からも薄れていく事になる。<br /><br />数年後、会社帰りに寄った本屋で雑誌を立ち読みした時だった。C62が黒煙を巻き上げながら旧型客車を牽く写真が目に飛び込んで来た。その瞬間、子供の頃に見た写真が脳裏に甦ってきた。<br /><br />北海道で昔のままの姿で走っている! 見たい!乗りたい!!<br /><br />今まで一人旅などしたことはなかったが、不安よりも興奮の方がまさっていたため北海道行きを決定。<br />北海道までは、東海道新幹線「ひかり」、東北新幹線「やまびこ」、特急「はつかり」、夜行急行「はまなす」と乗り継ぎ、帰りはこの逆。目的はただ1つ。本物の汽車「C62ニセコ」号に乗ること。観光するということを全く考慮しない、体力任せの旅。ちなみに北海道滞在は6時から22時のおよそ16時間。<br /><br />朝目が覚めると列車は千歳付近(だと思う)を走っており、車窓には広大な大地が広がっていた。今まで見たこともない光景に感動し、一瞬で北海道が好きになった。<br /><br />いよいよメインイベントである「C62ニセコ」号乗車の時を迎える。展示線ではなく本線を走る本物の汽車。その雄々しい姿,走行音,石炭の匂いのすべてが感動的で、写真から受けるインパクトとは比べ物にならない。<br />車内を見渡すとほぼ満席でそのほとんどが家族連れ。ところどころで「おじいちゃんが子供の頃は電車じゃなく、みんなこうだったんだよ」という会話がされていた。<br />列車の折り返し駅であるニセコ駅では、特産の男爵芋がお土産として配られるなど、この列車が観光資源の1つであることが窺い知れる。<br /><br />和気あいあいとした車内、美しい車窓。そして走行音と石炭の匂い。すべてが初体験であるはずなのに、心の故郷に戻ってきたかのような懐かしさと安堵感を感じつつ、小樽−ニセコ間往復約6時間の汽車旅があっという間に終わる。<br /><br />たった1日の出来事だが、自分の原点を確認できたと言っても過言ではない、印象深い旅となった。

    小学校3年生の頃だったと思うが、学校の図書館で見た1枚の写真が脳裏に焼き付く。蒸気機関車C62が吹雪の中を重連で驀進するニセコ号である。
    しかし、すでに蒸気機関車は過去のものと思っていたし、学校生活が忙しくなるなど、しだいに記憶からも薄れていく事になる。

    数年後、会社帰りに寄った本屋で雑誌を立ち読みした時だった。C62が黒煙を巻き上げながら旧型客車を牽く写真が目に飛び込んで来た。その瞬間、子供の頃に見た写真が脳裏に甦ってきた。

    北海道で昔のままの姿で走っている! 見たい!乗りたい!!

    今まで一人旅などしたことはなかったが、不安よりも興奮の方がまさっていたため北海道行きを決定。
    北海道までは、東海道新幹線「ひかり」、東北新幹線「やまびこ」、特急「はつかり」、夜行急行「はまなす」と乗り継ぎ、帰りはこの逆。目的はただ1つ。本物の汽車「C62ニセコ」号に乗ること。観光するということを全く考慮しない、体力任せの旅。ちなみに北海道滞在は6時から22時のおよそ16時間。

    朝目が覚めると列車は千歳付近(だと思う)を走っており、車窓には広大な大地が広がっていた。今まで見たこともない光景に感動し、一瞬で北海道が好きになった。

    いよいよメインイベントである「C62ニセコ」号乗車の時を迎える。展示線ではなく本線を走る本物の汽車。その雄々しい姿,走行音,石炭の匂いのすべてが感動的で、写真から受けるインパクトとは比べ物にならない。
    車内を見渡すとほぼ満席でそのほとんどが家族連れ。ところどころで「おじいちゃんが子供の頃は電車じゃなく、みんなこうだったんだよ」という会話がされていた。
    列車の折り返し駅であるニセコ駅では、特産の男爵芋がお土産として配られるなど、この列車が観光資源の1つであることが窺い知れる。

    和気あいあいとした車内、美しい車窓。そして走行音と石炭の匂い。すべてが初体験であるはずなのに、心の故郷に戻ってきたかのような懐かしさと安堵感を感じつつ、小樽−ニセコ間往復約6時間の汽車旅があっという間に終わる。

    たった1日の出来事だが、自分の原点を確認できたと言っても過言ではない、印象深い旅となった。

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