青年よ大志を抱け、この老人のように。クラーク博士別れの地

2007/11/04 - 2007/11/04

行く秋を惜しみつつ、里の秋をもう１箇所。

クラーク博士繋がりの旧島松駅逓所を思いつく。
ここで、送ってきた札幌農学校の学生達に
Boys be ambitious
の言葉を残したと言われている。
月寒の展望台ではないのですよ。

旧島松駅逓所は
当時の構造を残す道内最古の駅逓所で国指定史跡です。

この駅逓所は明治6年に設置された。
明治17年に中山久蔵が駅逓取り扱いを命じられ、同家が駅逓所になった。
中山久蔵は明治4年にこの地に移住、水稲栽培に成功し、石狩水田の祖と言われた。

明治天皇の北海道巡幸の際立ち寄られたと言う。

紅葉のスポットとしても知られているそうだ。
30分ほどのドライブがてら、
景観と歴史散歩に行ってきます。

エリア 北広島・恵庭(北海道)

• 交通手段: 自家用車

クラーク博士記念碑と寒地稲作発祥の碑

クラーク博士

寒地稲作発祥の地

クラーク博士はひとまず置いておいて。

記念碑の裏を下りていくと、水田があった。「ひこばえ」が茂っている。（刈り取った稲からまた芽が出ている）

中山久蔵さんとはこういう方です。

明治11年蓮の栽培に成功し、明治22年には道庁の池に蓮根を移植した。

アナタが道庁の蓮のご先祖の末裔様ですか？

暖水路跡
風呂の湯を汲んで稲代を作ったり、島松川から引いた水を温めてから水田に流すなど工夫をこらした。

そうそう、紅葉も楽しみましょう。
暖水路跡に積もる敷き紅葉も奇麗でした。

明治9年札幌農学校に初代教頭として着任した博士は、多くの教訓を残し、明治10年4月16日別れの日を迎えた。島松駅逓所まで見送りに来た学生達に、
Boys,be ambitious!
の言葉を残し別れを告げた。
そのとき、その言葉の後に、
この老人のように。と続けたと言うが、それはいつの間にかカットされたようだ。

この碑は昭和25年に建てられた。

駅逓所の中に展示されていた
クラーク博士の帰国の写真

創成川畔の開拓使旧本陣前。馬上右2人目がクラーク博士。

旧島松駅逓所
SHIMAMATSU relay station

駅逓は交通不便の地に駅舎と人馬を備えて運送の便を図るために設置された。起源は寛政11年。江戸時代に蝦夷地に置かれ、明治以後も継続され、開拓期の北海道に重要な役割をはたした。
道内に610ほど置かれたが、開拓が進むにつれて廃止され、昭和22年には全部廃止された。昭和まであったことが驚き！

旧島松駅逓所
11月4日、開館日最終日でした。
すれすれセーフ

中山家にお邪魔します。入場料は大人200円、子供100円

有栖川宮から慰労のお言葉を頂いた。

たくさん書状があったが、これは家宝だとか。

明治14年の明治天皇北海道巡幸の際、
御昼行在所に当てられた。

中山久蔵の肖像

御膳水井戸

長十郎梨がたわわに。

この旅行記へのコメント （2）

• ツーリスト今中さん 2007/11/14 12:38:06

  蝦夷地、開拓

  段々、札幌は肥大化してしまいましたが
  
  各所に残る開拓の面影。
  これぞ、北海道という感じで
  しんみりとでも嬉しく拝見！
  
  私が道民になったンンン十年前ですら
  北海道らしさって充分にあったように
  思いますが札幌に限らず、全国が
  均質化してきているのかもしれませんね。
  
  ３０年以上前の札幌を知っている知人が
  先日、釧路を訪れてその頃の札幌が
  今の釧路で感じられると言っていました。
  （彼は当時の札幌に５，６年住んでいました）
  
  かく言う私は意外に歴史的建造物を知らないんですよね。
  反省して再発見したいと思います。
  
  と言うわけで一票！

  こざくらさん からの返信 2007/11/14 22:07:20

  RE: 蝦夷地、開拓

  こんばんは、ツーリスト今中さん。
  
  投票、書き込みともに有難うございます。
  
  私はドサンコでありながら、本当に、北海道の歴史を知らないなぁ
  と、実感しています。
  
  小学校で、郷土史などカリキュラムがあったと思うのですが、
  その当時は釧路だったので、そこの歴史だけしか教えられなかったかも。
  それもいまや、風化してしまいましたが・・・。
  釧路には、親戚、友人がおりますが、
  年に１度行けるかどうかです。
  
  釧路の海に沈む夕焼けは、今でも目に焼きついています。
  故郷は遠きにありて思うもの・・・。
  釧路は大好きですよ！！
  ツーリストさんの旅行記でいつも楽しませていただいています。
  
  
  この旧島松駅逓所も札幌に来てから知りました。
  行って見たいと思っていましたが、なかなか気が向かなかったのです。
  私も、北海道の歴史をもっと勉強したいと思いました。
  
  では。またお邪魔します。　　　こざくら（・◇・）