モザンビークのモザンビーク島−世界遺産（１）

2006/03/29 - 2006/03/30

モザンビーク北部の中心地、ナンプラからインド洋へ出たところにモザンビーク島はあった。その北には自然の良港であるナカラ港がある。ナカラに午後車で着き、宿泊するホテルも限られているので近くのモザンビーク島で宿泊しようということになり、ナカラでの用事を済ませてからモザンビーク島へ向かった。ナカラを5時過ぎに出たのでモザンビーク島に着いたのは完全に暗くなっていた時間だった。島なのでどうやって行くのかと思っていたがちゃんと橋が架かっていた。全長3キロはあるだろうか、幅の狭い橋を渡るとそこは世界遺産に指定されているモザンビーク島、藁葺き屋根の漁村という感じだったが細長い島を奥へ進んでいくと石造りの密集した町並みになり嘗ての繁栄の痕跡が暗いながらに随所に見られた。実際には翌早朝まで待たなければならなかったが。

モザンビークの国名の由来であるモザンビーク島は、1498年、バスコ・ダ・ガマが喜望峰経由で到達し、それ以降ポルトガル領東アフリカの首都として貿易拠点として繁栄した。16世紀にサン・セバスティアン要塞が建造され、同時にキリスト教伝道の重要拠点にもなった。1607年と1608年のオランダ侵攻にも耐え、インド航路におけるポルトガルの重要な拠点として地位を保持し続け、奴隷、香辛料、金などの交易が行われていた。

日本で知られているイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルはリスボンから喜望峰を回ってここに寄港し、季節風を待って日本まで来たと言う。天正天草少年使節団（1582年）も同様、ここへ寄港しバチカンへ向かった記録がある。

その後、1869年のスエズ運河の開通によりモザンビーク島は衰退に向かった。1898年、首都は大陸側ののロウレンソ・マルケス（現マプト）に移転した。

わずか一泊の滞在だったが、世界史を再度紐解く機会をもらったようだった。

参考にしたガイドブック
http://mz.iio.org.uk/mz-books.html

エリア その他の都市(モザンビーク)

泊まったペンション、Pension Casablancaの入り口から。ペンションのことは後ほど。モザンビークのガイドブックは英語版でも少なく、アマゾンでBrad Travel Guide Mozanbiqueを購入して持っていった。これに紹介されていたのがPension Casablancaだった。マプートで会った日本人もこのペンションを推薦していたのでガイドブックに載っていた電話で一応当日だったけど空きを確認した。
前日は暗くなってから着いたんであたりの様子がわからなかった。疲れていたのだろう夕飯を済ませてからベッドに横になったら寝入っていた。早朝、6時ごろ外の明るさで目が覚め朝食前に散策をすることにした。

Pension Casablancaの前には銅像があった。ポルトガルの詩人らしい。

Pension Casablanca全景、昨晩は暗闇の中だったのでよくわからなかったが、こじんまりとした2階建ての石造りの家だった。その名の通り、白い家だった。窓枠の黄色と窓の緑のコントラストがポルトガルを連想させた。

横の路地を覗いてみる。ほとんど平屋か2階建ての建物が多い。それぞれが適度に朽ちていて味わいがある町並みを形成している。

再度、Pension Casablanca、海岸通りに建っていた。このあたりがポルトガル時代の街並みが残っている。ペンションは2階建てだったが階段で上がるので１．５階建てのようだった。天井は非常に高く、立地上、風通しが非常に良く扇風機も要らなかった。

先ほどの路地を覗いていたら子供が歩いてきた。街灯がヨーロッパを感じさせる。

詩人の像を下から。

朝食を食べる場所は、もうひとつのペンションで用意しているという。それで昨晩も行ったが再度場所を確認しに行った。そのペンションへ曲がる角の建物。リノベーションをしているようだった。

朝の日差しを浴びる建物

マリアテレジアンイエローのようだ。この先に税関跡があるので、当時は官庁だったのだろう。

右側が分かれて泊まった姉妹ペンション。8時に朝食とゆっくり目にしたので、まだ時間がある。先を行こう。

ザビエル・プロジェクトというタイトルが読み取れる。イタリアが建物の修復を実施していた。

そのプロジェクトの建物入り口

姉妹ペンション、先ほどと同じ。

横の道を覗くと朝の日差しに映えるカラフルな建物が見えた。