ハイアトラスを越えてウアルザザーテへ−モロッコ紀行４

1985/09 - 1985/09

マラケシュでウワルザザーテ行きのバスの時刻を確認して早朝バス乗り場へ行く。バスの屋根は荷物載せになっていて私の荷物もそこへ載せられた。落ちやしないかと心配したがかなり経験があるようで手際よくしっかりとロープが掛けられた。
マラケシュからウワルザザーテまでは約8時間の行程、夕方早い時間には着く予定だ。ホテルは取っていないので着いてから探さねばならない。

バスは横3人＋3人がけの結構窮屈な配置、他に選択肢もなくこの体制で8時間に耐えねばならない。幸い帰路は2人＋２人掛けでかなり楽だった。それゆえか、マラケシュまでは難なくあっという間に着いた感覚だった。行きはのぼりなのでこのオンボロバスはなかなかスピードが出ない。走っても走っても距離を稼げないでいた。

途中、ハイアトラスの峠茶屋でランチ休憩、ここでクスクスランチを食べた。ウワルザザーテまではまだまだ先かと思うと気が重かったがが、この峠から下りになりかなりのスピードでウワルザザーテまで走った。
まだ日が高い時間にウワルザザーテに着きそこでホテルを探した。ホテルは数件しかなく一番安いホテルへ落ち着く。部屋が一部屋しか空いていななかったので、一緒に来た旅行者と相部屋とした。一泊250円相当だったが、朝食付、シャワー付き（水だけど）と立派だった。ホテルの名は、Hote Royalとこれまた立派だ。

夕方になって町の人が行くレストランへ行った。チキンを注文したらこれから買いに行くという。隣に売っているらしい。後を着いていったら、生きた鳥が売っていた。その隣で屠殺して、お湯に着けてあっという間に羽をきれいに取ってしまった。まったく見事だった。そのチキンを食べたのだが、これが美味しかったね。

ウワルザザーテからサハラはまだまだ先であることがわかり断念、映画に出てきたような風景をイメージしていたがそれはハリウッドの世界だけのようだ。元々予定していなかったモロッコ行きだったが、お腹を壊したりもしたが十二分に楽しんだ。ここでマラケシュへ戻ることにした。そして翌日には鉄道で一気にタンジェ、そして、ジブラルタル海峡を往路と同様アルヘシラスへ渡った。
さて、ここからどうしようかと思っていたら他にも日本人旅行者がいて、タクシーでマラガまで行こうと言う提案がありそれに乗った。私はマラガから鉄道でマルセイユまで長く揺られることになった。同行した日本人旅行者は留学先のヴェネツィアへ戻っていった。

当時モロッコは比較的安く旅行ができた。一日あたり概ね１０００円から１５００円で宿泊＋食事がまかなえた。今はどうだろうか。

エリア ワルザザート(モロッコ)

ハイアトラスの峠茶屋、ここで暫しのランチ休憩。
みんながクスクスを食べているのでこれが名物なのだろうと我々も注文した。
ここから、ウアルザザーテまでは下りになる。

マラケシュからウワルザザーテに着いたところ、荷物を降ろしてもらうのを待つ。今見れは愛嬌のあるバスだがなかなか疲れた、でも日がまだ高く安心した。荷物を受け取って直ぐに宿探しに行った。ガイドブックに載っていた安ホテルは聞いたら目の前だった。ホテルの数はほとんどないらしい。私たち以外の外国人は写真に写っているフランス人女性旅行者だった。

チェックインした直後かその前か、まだ日の高いころホテルの前にて。澄み切った青い空が印象的だった。