2007/05/03 - 2007/05/03
263位(同エリア589件中)
ダイサクさん
「6日目 束の間の休息、そして真夜中のスノウリへ!」
朝6時過ぎ、「ドンドン」「ドンドン」という音が聞こえて、目が覚める。眠気眼のまま、ベッドから飛び降りてドアを開けるとカトマンズから来てくれたポーターが立っている。
無事にポカラに着いたヤマゲンの姿を見て、嬉しそうな表情で部屋に入ってくるポーター。やっと自分もカトマンズに戻れるといったところだろうか。ハグをしあいながら、記念写真を撮る。
一体彼は何歳くらいなのだろう。僕らと同じ年代なのだろうか。
カトマンズで日々の生活、仕事に戻る彼と、贅沢な旅行を続けていく私達。生まれる場所が違うだけで、日々の生活、人生のストーリーは全く違ってくる。異国の地で生活をしている人と触れ合うことで、自分がいかに恵まれているのかを実感する。 その後、もう一度寝る。ハードなチャリ旅で体の節々が疲労しているのを感じながら眠りに落ちていく。
せっかくのポカラでゆっくりしているのはもったいないという深層意識があったからか、10時30過ぎに目を覚ます。隣で寝ているヤマゲンに散歩してくるといって部屋の外へ。レイクサイドをのんびりと歩く。体中疲労が溜まってはいるものの、重たいバッグを背負うことなく、ぶらぶらと歩くのが心地よい。気分は最高!旅の開放感に、チャリ旅からの開放感に浸る。浸る。
心待ちにしていたヒマラヤは残念ながら雲に隠れていて見えなかったが、土産物屋を覗きながら、友達へのお土産をちょこちょこ買う。
その後、宿に戻りシャワーを浴びて、ヤマゲンと再び外へ。お昼過ぎにレイクサイドのレストランでご飯を食す。コーラとプレーンラッシーとマトンステーキ。期待して奮発したマトンステーキは期待していたよりもおいしくはなかった。パタゴニアで食べたステーキは本当においしかった。 15時過ぎまでぶらぶらとショッピングを楽しむ。そこまで値切ることなく、自分がいいと思った値段で買い物をする。そこまで値切らなくてもいいなって思える店員さんとかいるよねってな感じでしゃべりながら色々とお土産を購入。
その後、湖のほとりへ行くと、チベット難民だという女性の客引きが。
「見るだけでいいから」
って誘われ、湖のほとりをついていく。3人のチベット難民の女性が横たわる芝生の上で、彼女らが出すいろいろなお土産を見せてもらう。見るだけ見よう、いいものがあったら買おうといった軽い気持ちで見ていたが、買いたいものはない。
すると、さっきまで笑顔だったおばさんが怒り出す。
「あなたは私の時間を奪った。」
「とりあえず見るだけって言ったじゃん。」
「買う気がないなら見ないでいいよ。」
良さげなものも少しはあったのだが、こんな態度を見せられると買ってあげようという気持ちもなくなっていく。でも、彼女らにとっちゃ生活が懸かっているわけで、僕らが冷やかしで見に来たと捉えられてもしょうがないことかもしれない。
その後売店でお菓子とジュースを買い込み、ボート乗り場へ。
自分達で漕げるボートもあったが僕らはおっさんが漕いでくれるボートに乗ることに。ボート漕ぎのおじさんは暇をしていたからか、僕らに怒涛のしゃべりを披露する。しゃべり止まないおじさんを見ながら、
「いや、おれらがお金もらうほうでしょ~」
「おっさん、しゃべり相手料ちょうだい」
なんてふざけた会話をする僕ら。一人旅だとおっさんと色々な話をしただろうが、2人旅ではこうしたお話をするのが面倒だと思えてしまう時がある。きっと、ネパールの空港で説教をしたときも一人ではしていなかっただろう。2人旅は余裕ができて楽しい反面、日本で遊ぶ感覚の延長線上で旅をしてしまい、気付かないうちに地元民との触れ合い、出会いの機会を逃していってしまっているのかもしれない。
ボートの上からはヒマラヤが見える。心待ちにしていたヒマラヤで、ヒマラヤがあるからこそポカラって場所が人気なのだろうと実感。それほどヒマラヤの存在は他を圧倒していた。ボート漕ぎのおっちゃんは30年くらいここでボートを漕いでいるようで、約1時間だったか、ちょうど時間通りにボート乗り場に戻る。その力量に感心する。おっちゃんにも家族はいるのだろうか。どこの国でも、どんな家族でも親父は親父。おっちゃんありがとう!
その後、一旦宿へと戻り、日本語がぺらぺらのオーナーと交渉する。今夜ポカラを発ち、バラナシへ向けてバスで行こうと思っていたのだ。地元のバスで行こうと思っていたが、おっちゃんの巧みな話術と疲れがたまった体を考えて、インドとの国境スノウリまでタクシーで行くことに。料金は2人で4000円くらいだったか。 夜の20時に宿で待ち合わせをして、再びポカラの町へ。途中、下痢をしていたので、薬局でオレンジ味の経口粉末(ポカリのようなもの)を買う。インドはコルカタで飲んだ以来だ。それからぶらぶら買い物をしてから、音楽が鳴り響くレストランでご飯を食す。暗いレストランの前方にはステージがあり、女の子が踊っている。(普通に服着てます)
その後、宿に戻り、いよいよスノウリへ。タクシーはひた走る。あたりは暗い。道路はバッドコンディション。何度も体が宙に浮く。 知らない間に眠っていて、目を覚ますと辺りは真っ暗。運転手が一人運転している。横で寝ているヤマちゃんを見ながら、もうすぐおれらの旅も終わりか~、いやこれからバラナシが待っているじゃん!なんて思いながらまた眠る。
タクシーが止まる音に気付くと、そこはインドとネパールの国境の町、スノウリだった。辺りは真っ暗。車の外ではびっこをひいた乞食が彷徨うようにして歩いている。まるでホラー映画の中にいるかのような光景。それまで一言二言しかしゃべっていないタクシーの運ちゃんが言う、
「ここはとても危険なところです。私はここで車の中で寝るが君達はどこで寝るんだ?」
「う~ん宿に泊まりたいんですけど、、」
「ここで寝てもいいぞ。」
「ほんとですか?ありがとうございます!でも宿が空いていたら宿に泊まりたいです。」
「う~ん、この時間はどこも閉まっていると思うよ。」
そう言った運ちゃんが、空いている宿はないか探しに行ってくれる。
車の中で待つ僕ら。車内はとても暑い。
「いや~ここでテント張るしかないっしょ~!」
「だね~!ここで野宿したらマジ最高のネタだよ!」
蚊がブンブンいって僕らを刺してくる。
「おっさん遅くね?」
「(おれらを)売りに行ったんじゃん?!」
相も変わらない掛け合いを続ける僕ら。車の外には路上で生活するインド人がゴミをあさっていたり、集まって何かをしている。狂犬病にかかったように犬が路上を走っていく。15分程してタクシーの運ちゃんが戻ってくる。
「一つだけ空いている宿があった。一緒に行くか?」
助かった、という思いでタクシーから出て、荷物を担ぎ、おっさんの後をついていく。闇夜でふらつくインド人、路上で眠るインド人、ベンチに集まりぼ~としているインド人。そんな真っ暗な午前3時のスノウリの町を歩きながら、後ろに視線を感じながら宿へ向かう。インドはバンガロールで一緒に過ごしたストリートチルドレン達を思い出す。彼らもきっと優しいのだろう。
宿の手前で、タクシーの運ちゃんにお礼をいう。
「本当にありがとうございました!」
落ち着いた笑顔で運ちゃんがウインクをしてくれる。宿はとても汚く、暑く、湿っていたが、少しの時間でもベッドで寝れるということが嬉しい。
目覚まし代わりの携帯アラームをセットして、僕らはシャワーを浴びることなく、ベッドに体を投げ込み、眠っていった。
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カトマンズからのポーターと。
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ゆったりとした時間が流れていく
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道沿いにはお土産物屋やレストランなどがひしめく
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下痢気味の体にプレーンラッシーを
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マトンステーキ
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ネパールはお土産選びが楽しい!
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笑顔が素敵な夫婦(おそらく)さん
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お馬さんかな?
のんびりとした雰囲気でリラックスできます。
でも、何か物足りないなって感じだった。 -
そう、せっかくポカラにきたのだから、時間があればヒマラヤを登りたかったのです。
でも、チャリ旅で疲れた僕らには束の間のいい休息だった。 -
チベット難民だという女性に誘われるヤマちゃん
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レイクサイドでリラックス♪
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24才、社会人2年目、5月@ポカラ
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ボートでプカプカ浮いて
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ゆったり ゆったり
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ヒマラヤを眺める。
これはこれで贅沢なひと時ですよね。 -
おじさんの怒涛のトークはBGM(すみません)
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ボリビアの青い空が懐かしい!
あの青さに次はいつ会えるかな。 -
ネオンが目立ってくる
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そろそろ出発の刻。
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今日一日で一番楽しかった時間。
胸がドキドキしていた@真夜中のスノウリ道中
明日は、バラナシ!!
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