2000/02/22 - 2000/02/23
90位(同エリア253件中)
ナーザさん
私の旅の出発は、ここから始まります。大学の4年、卒業を間近に控えた2月でした。翌月には海外と国内、2回の卒業旅行が組まれています。それを終えれば、就職。以後定年まで、旅行できるチャンスは訪れない・・・。小さな焦燥はやがて、一人旅への大きな決意へと変わります。
目的地を天童市に選んだのは、ひょんなきっかけからでした。真夜中に、ふとテレビをつけたときのこと。職人が将棋駒に漆を塗っている映像が、目に飛び込んできました。静寂のなか、彼は何ども何ども丁寧に筆を塗り重ねています。そして、完成した駒のなんとも美しいこと!「盛上げ駒」という技法の駒だそうで、とても高価であるとのことです。実物を手に入れたい!そう思った翌日には、チケットの手配はすべて完了していました。
2月22日。天童駅を降りた私は、雪の降りしきる道をひたすら歩いています。そば屋に行くためです。旅に出る前、私はある女流棋士のブログに書き込みをしました。そして、幸運なことに返信をいただきます。
「天童には、おいしいそば屋さんがあります。名前は忘れましたが、店の前に大きな水車が回っています」。
その小さな情報だけを頼りに、そば屋を探しているのです。そして、駅を出て10分あまり。ありました。「水車生そば」というお店。正直な話、そばの味はよく覚えていません。私のなかでは、約束を果たせたという安堵の方が大きかったようです。
さて盛上げ駒ですが、息をのむほどの美しさがありました。漆黒の艶と、文字の立体感は、見に来てよかったと感じさせました。しかし、それを手に入れるだけの財力をもち合わせておらず、結局、掘り駒を手土産にお店をあとにすることになります。
時期の選択も誤ったかもしれません。駒のデザインをあしらった、ユニークなマンホールのふたは、積雪のため見ることができず、天童公園にある駒の石碑も、青いビニールシートに包まっていました。
いろんな現実に遭遇した旅でしたが、帰路、思いました。これを最後にしたくないなあ。もっといろんな旅をしてみたい。遅まきながら、旅の魅力を知った2000年の冬。そしてその思いは、変わることなく今でも存在しつづけています。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
-
- むんさん 2007/07/01 13:38:17
- はじめまして
- ナーザさん、こんにちは。はじめまして。
ナーザさんの旅の原点は天童、そして将棋の駒(盛上げ駒)
なんですね〜!
近くに住んでいるので、とても興味深く拝見しました。
将棋のことはあまり知識がなく、拝見して改めて将棋の駒の
奥深さを感じました。
水車生そば、私も大好きなお店です。
- ナーザさん からの返信 2007/07/01 17:55:31
- ありがとうございます
- むんさん、こんにちは!メールありがとうございました。そば屋さん、まだ健在なんですね。なんだかうれしい気持ちになりました。山形の魅力は、天童以外にもまだたくさんあると思うので、いろいろ訪れてみたいです。また、いいとこ紹介してください!
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
1