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颯爽としたストーカー@オスロ

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2007/06/07 - 2007/06/07

812位(同エリア932件中)

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フーテンの若さん

フーテンの若さんさん

ヨーロッパの街で最近よく見かけるのが、レンタルサイクルである。

 街中の観光地のいくつかに駐輪場があり、24時間以内であれば、どこから借りても、どこで返してもいい。但し、自転車は自己責任のもと管理しないといけなく、もし盗まれた場合、全額弁償しなくてはならない。

 ずっと気になっていたので、オスロの街で1日借りてみることにした。ちょっとサビ付いているものの、乗り心地は悪くない。

 さて、何処へ行こう。前にも書いたが、僕は博物館や美術館、教会などの観光地にはまったく興味がない。郊外の公園まで足を伸ばそうか。そう考えていると、グラマーな女性が、お洒落な自転車で僕の目の前をひゅーと駆けて行った。

 カッコイイ〜。そうだ!気に入った女性の後を適当につけてみよう。

 早速、繁華街をうろうろしてターゲットを探しているといました!カワイイショートカットの若い学生風の女性が。

 少し距離を置いて、後をつける。街中は坂が多いし、人通りも激しいので、ついていくのが大変だ。それでも頑張って追いかけていくと、大きな建物の前で止まった。そこに自転車を置き、中へ入っていく。大学だろうか?せっかくなので僕も中に入ってみると、そこは図書館だった。ちょうどいい。インターネットを借りて、メールを確認しよう。

 さーて、次は誰にしようかなぁ。おぉ、スカーレット・ヨハンソン似の超美人を発見!その子に見つからないよう後を追う。しかし、今度は僕だけ信号に引っかかり、彼女に巻かれてしまった。かなりの距離を走ったので、地図を見てもさっぱり場所がわからない。この付近だけ、やたらインド人が多いので、インド人街に来てしまったということはわかるのだけど。

 

  • 街の中心に帰るには、これから買い物しそうな子を見つければいい。という勝手な解釈のもと、さらに別の子を追ってみた。今度は、かなりのぽっちゃりさん。派手な身なりで、お金を持ってそうなので、買い物してもおかしくない。ゆっくり走る子だから、もう道に迷うことはなさそうだし。ずんずん、どんどん、坂を登って行くと、美術館の前に出た。彼女はそこも通り過ぎて、マンションエリアへ向かっていく。街へ行くのではなく、家へ帰るようだった。美術館の看板をよく見ると、「ムンク」とある。これがかの有名なムンク美術館か。ちょうどその美術館の前で「叫び」が盗まれるシーンのドラマ撮影をしていたので、休憩がてら見学する。<br /><br />有名な観光地だったから、これで位置関係はわかった。次はスポーツマンタイプの後を追ってみよう。サングラスにTシャツ一枚で頑張る日焼けしたオバサン発見!よっしゃ、負けへんで。勝負や。しかし、彼女は本格的なロードサイクル。ママチャリタイプのレンタルサイクルが勝てるわけがない。それでも必死で食い下がり、彼女の後を追いかけていく。努力むなしく、どんどん離れて小さくなっていく彼女の姿。普段、自転車なんて乗らないものだから、足の筋肉が張り出して、痛み出したのもこの頃。ちょうど公園があったので、休憩しようと思い、自転車が停めれる場所を探す。<br /><br /> なにやら人通りが激しい。赤いノルウェーの国旗を持った人やTシャツを着た人たちで溢れている。コレは何かあると思って、聞いてみると今日は、ノルウェー代表のサッカーの試合があるという。ラッキー、これは行ってみなくては!<br /><br /> <br /><br /> <br /><br /> <br /><br />

    街の中心に帰るには、これから買い物しそうな子を見つければいい。という勝手な解釈のもと、さらに別の子を追ってみた。今度は、かなりのぽっちゃりさん。派手な身なりで、お金を持ってそうなので、買い物してもおかしくない。ゆっくり走る子だから、もう道に迷うことはなさそうだし。ずんずん、どんどん、坂を登って行くと、美術館の前に出た。彼女はそこも通り過ぎて、マンションエリアへ向かっていく。街へ行くのではなく、家へ帰るようだった。美術館の看板をよく見ると、「ムンク」とある。これがかの有名なムンク美術館か。ちょうどその美術館の前で「叫び」が盗まれるシーンのドラマ撮影をしていたので、休憩がてら見学する。

    有名な観光地だったから、これで位置関係はわかった。次はスポーツマンタイプの後を追ってみよう。サングラスにTシャツ一枚で頑張る日焼けしたオバサン発見!よっしゃ、負けへんで。勝負や。しかし、彼女は本格的なロードサイクル。ママチャリタイプのレンタルサイクルが勝てるわけがない。それでも必死で食い下がり、彼女の後を追いかけていく。努力むなしく、どんどん離れて小さくなっていく彼女の姿。普段、自転車なんて乗らないものだから、足の筋肉が張り出して、痛み出したのもこの頃。ちょうど公園があったので、休憩しようと思い、自転車が停めれる場所を探す。

     なにやら人通りが激しい。赤いノルウェーの国旗を持った人やTシャツを着た人たちで溢れている。コレは何かあると思って、聞いてみると今日は、ノルウェー代表のサッカーの試合があるという。ラッキー、これは行ってみなくては!







  •  サッカーはノルウェーの圧勝だった。ただ試合自体は単調でぜんぜん面白くもなかった。<br /><br /> さあ、これからどうやって帰ろうか。あっ、僕と同じレンタルサイクルに乗っている金髪女性を発見。きっと観光客だから、街の中心に帰るに違いない!さあ、あの人を追っていこう。ノルウェーの夏の風に吹かれながら、僕は自転車のペダルを漕いでいく。<br /><br /> 行き先はわからない。目の前の彼女に聞いてくれ。僕は颯爽としたストーカーなのだから。

     サッカーはノルウェーの圧勝だった。ただ試合自体は単調でぜんぜん面白くもなかった。

     さあ、これからどうやって帰ろうか。あっ、僕と同じレンタルサイクルに乗っている金髪女性を発見。きっと観光客だから、街の中心に帰るに違いない!さあ、あの人を追っていこう。ノルウェーの夏の風に吹かれながら、僕は自転車のペダルを漕いでいく。

     行き先はわからない。目の前の彼女に聞いてくれ。僕は颯爽としたストーカーなのだから。

  • 北欧の人たちは、英語を母国語のようにペラペラ話す。そしてとても早口だ。僕の英語能力はあいかわらず酷いもので、ホステルでのレセプションですら、時折何を言っているか理解できないほどだったから、苦労に苦労を重ねていた。<br /><br /> この歳になってわかったのだけど、30も半ばになると新しい単語がスラスラ出てこない。もう脳が凝り固まってしまって、日本語を英語にうまく変換することができなくなってきているのだ。<br /><br /> ロンドンへ向かう飛行機を予約するため、ブリティシュエアラインの予約センターへ電話を掛けたときもそうだった。うまく日本語から英語に変換できず、自分の意図がうまく伝わらない。<br /><br /> そのときは、「すいません、僕英語ダメなんです」と最初に断りを入れると、 「大丈夫だよ。問題ない」と最初はやさしかったオジサンの応対員が、3分後には「インターネットでも予約できるからそちらで試しなさい」と僕のあまりに酷い英語を聞いて、さじを投げてしまったのであった。<br /><br /> 言われた通り、ネットカフェに行って試してみたのだがダメだったので、もう一度、電話でチャレンジしなくてはならない。僕の英語は果たして通じるのだろうか。できる事なら英語なんて話したくない。でも話さなくては、チケットが取れないから、仕方がないのだ。<br /><br /> 「きゃなあい、へるぷ、ゆー?」と今度は明るい若い女性の声だった。<br /><br /> 昨日より更にやさしい感じで幸先がいい。同じように僕は英語がほとんどしゃべれませんと先に言うと、彼女は「私もスイス人でネイティブでないから安心して」みたいなことを言う。なんてやさしいんだろう。できることならこのまま電話を切って、いい思い出で終わらせたい。<br /><br /> そんな訳にもいかず、「ゆっくりいきましょう」と幼稚園の英語教室のようなスピードからコミュニケーションは始まった。<br /><br /> 「では、最初にあなたのPRをいってみて」と質問された。僕のPR?飛行機の予約に僕のアピールポイントが必要なのだろうか。まるで出会い系かテレクラのようだ。<br /><br /> 「ノー、ノー、PRNコードよ。オープンチケットに書いてあるでしょ」<br /><br /> 何でもチケットにある6桁の数字でいろいろ確認できるらしい。チケットにはたくさん番号が書いてあって混乱したが、6桁の英数字は一つだけあった。これだね。それと思われる英数字を読み上げる。<br /><br /> しかし、そのアルファベットを読み上げる僕の発音が悪いようで、まったくお姉さんに通じない。最初は、「M」。何度発音しても、お姉さんには「L」に聞こえるらしい。僕も混乱してマーブルチョコレートのMと、日本人にしかわからない説明をしたので余計こんがらがってしまったようだ。マリアのM、マッキントッシュのM、マサチューセッチュのMで何とか理解してくれたようだ。<br /><br /> 次は「R」。あ〜る。だから「A」でないって。舌を巻いてあ〜〜る。Rから始まる単語が思いつかない。R135(→そりゃ板尾とホンコンの昔のコンビ名)。超人あーる(→古いマンガのタイトルだ)。R&BのRじゃわかりづらい。そうだ、ロックンロールのR!!ローリングストーンズのR!!!<br /><br /> 苦労しながらも、こんなやり取りで一文字ずつアルフェベットを確認していく。お姉さんも笑ってくれるものだから、ダースベイダーのDとか言ってウケ狙いの発言できるほどちょっと余裕が出てきたりする。<br /> <br /> やっと6桁の英数字のコミュニケーションが取れたとき、受話器の向こう越しで、僕らは友情以上、愛情未満の温かい感情が自然と生まれていた(お姉さんはどうか知らないがきっとそうだろう)。<br /><br /> しかし、僕の伝えた英数字番号では、チケットの予約登録はうまくできないようだった。「あなたのチケットは問題よ。これ以上は電話では無理。直接、お話するしかなさそうね」とお姉さんは溜息をつきながら言う。<br /><br /> 不幸な結果なのに、お姉さんに会えると思うと正直ちょっと嬉しかった。「わかった。僕もお姉さんに会いたいし」<br /><br /> 「それで、お姉さんは今何処にいるの?」息弾ませ、確認する。<br /><br /> 「アハハハ、ここはコールセンターでスイスにあるのよ。あなたはオスロの空港に行って、直接そこのスタッフに問い合わせしてみてね」<br /><br /> 「シーユー、バイバイ!」シーユーっていつ会えんの?せめてお姉さんの名前だけでも。。。<br /> <br /> ツー、ツー。すでに電話は切れていた。<br /><br /> 結局、チケットは予約できなかった。しかも、搭乗前にわざわざ空港に行かなくてはいけないなんて。。。<br /><br /> でも、お姉さんとのコミュニケーションで僕は自信がついた。もう大丈夫。お姉さんとあれだけコミュニケーションができたんだもの。格段にバージョンアップしたであろう僕の英語能力を空港でも試してやるのだ。意気揚々と、空港行きの列車のチケットを買いに駅へ向かった。ところが、駅員の英語は、お姉さんのようにやさしくなく、早口でまったく聞き取れない。<br /><br /> 何だかわからぬまま、イエス、イエスと答えていたら、2人分の切符を購入させられていた。<br /><br /> とほほ。なんで2枚も買わせるんだよ!ONEの「O」から、ちゃんと説明してくれなきゃ理解できないでしょ!<br />

    北欧の人たちは、英語を母国語のようにペラペラ話す。そしてとても早口だ。僕の英語能力はあいかわらず酷いもので、ホステルでのレセプションですら、時折何を言っているか理解できないほどだったから、苦労に苦労を重ねていた。

     この歳になってわかったのだけど、30も半ばになると新しい単語がスラスラ出てこない。もう脳が凝り固まってしまって、日本語を英語にうまく変換することができなくなってきているのだ。

     ロンドンへ向かう飛行機を予約するため、ブリティシュエアラインの予約センターへ電話を掛けたときもそうだった。うまく日本語から英語に変換できず、自分の意図がうまく伝わらない。

     そのときは、「すいません、僕英語ダメなんです」と最初に断りを入れると、 「大丈夫だよ。問題ない」と最初はやさしかったオジサンの応対員が、3分後には「インターネットでも予約できるからそちらで試しなさい」と僕のあまりに酷い英語を聞いて、さじを投げてしまったのであった。

     言われた通り、ネットカフェに行って試してみたのだがダメだったので、もう一度、電話でチャレンジしなくてはならない。僕の英語は果たして通じるのだろうか。できる事なら英語なんて話したくない。でも話さなくては、チケットが取れないから、仕方がないのだ。

     「きゃなあい、へるぷ、ゆー?」と今度は明るい若い女性の声だった。

     昨日より更にやさしい感じで幸先がいい。同じように僕は英語がほとんどしゃべれませんと先に言うと、彼女は「私もスイス人でネイティブでないから安心して」みたいなことを言う。なんてやさしいんだろう。できることならこのまま電話を切って、いい思い出で終わらせたい。

     そんな訳にもいかず、「ゆっくりいきましょう」と幼稚園の英語教室のようなスピードからコミュニケーションは始まった。

     「では、最初にあなたのPRをいってみて」と質問された。僕のPR?飛行機の予約に僕のアピールポイントが必要なのだろうか。まるで出会い系かテレクラのようだ。

     「ノー、ノー、PRNコードよ。オープンチケットに書いてあるでしょ」

     何でもチケットにある6桁の数字でいろいろ確認できるらしい。チケットにはたくさん番号が書いてあって混乱したが、6桁の英数字は一つだけあった。これだね。それと思われる英数字を読み上げる。

     しかし、そのアルファベットを読み上げる僕の発音が悪いようで、まったくお姉さんに通じない。最初は、「M」。何度発音しても、お姉さんには「L」に聞こえるらしい。僕も混乱してマーブルチョコレートのMと、日本人にしかわからない説明をしたので余計こんがらがってしまったようだ。マリアのM、マッキントッシュのM、マサチューセッチュのMで何とか理解してくれたようだ。

     次は「R」。あ〜る。だから「A」でないって。舌を巻いてあ〜〜る。Rから始まる単語が思いつかない。R135(→そりゃ板尾とホンコンの昔のコンビ名)。超人あーる(→古いマンガのタイトルだ)。R&BのRじゃわかりづらい。そうだ、ロックンロールのR!!ローリングストーンズのR!!!

     苦労しながらも、こんなやり取りで一文字ずつアルフェベットを確認していく。お姉さんも笑ってくれるものだから、ダースベイダーのDとか言ってウケ狙いの発言できるほどちょっと余裕が出てきたりする。
     
     やっと6桁の英数字のコミュニケーションが取れたとき、受話器の向こう越しで、僕らは友情以上、愛情未満の温かい感情が自然と生まれていた(お姉さんはどうか知らないがきっとそうだろう)。

     しかし、僕の伝えた英数字番号では、チケットの予約登録はうまくできないようだった。「あなたのチケットは問題よ。これ以上は電話では無理。直接、お話するしかなさそうね」とお姉さんは溜息をつきながら言う。

     不幸な結果なのに、お姉さんに会えると思うと正直ちょっと嬉しかった。「わかった。僕もお姉さんに会いたいし」

     「それで、お姉さんは今何処にいるの?」息弾ませ、確認する。

     「アハハハ、ここはコールセンターでスイスにあるのよ。あなたはオスロの空港に行って、直接そこのスタッフに問い合わせしてみてね」

     「シーユー、バイバイ!」シーユーっていつ会えんの?せめてお姉さんの名前だけでも。。。
     
     ツー、ツー。すでに電話は切れていた。

     結局、チケットは予約できなかった。しかも、搭乗前にわざわざ空港に行かなくてはいけないなんて。。。

     でも、お姉さんとのコミュニケーションで僕は自信がついた。もう大丈夫。お姉さんとあれだけコミュニケーションができたんだもの。格段にバージョンアップしたであろう僕の英語能力を空港でも試してやるのだ。意気揚々と、空港行きの列車のチケットを買いに駅へ向かった。ところが、駅員の英語は、お姉さんのようにやさしくなく、早口でまったく聞き取れない。

     何だかわからぬまま、イエス、イエスと答えていたら、2人分の切符を購入させられていた。

     とほほ。なんで2枚も買わせるんだよ!ONEの「O」から、ちゃんと説明してくれなきゃ理解できないでしょ!

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