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4月17日(火)<br /><br />今日はシリアの独立記念日だそうだ。だから学校も職場もお休み。で、道路は比較的すいている。ヒジャーズ駅を訪ねた。この鉄道はメッカ巡礼のために建設されたのだそうだ。今は鉄道は他の駅に移ってしまっているが、再開発してもう一度この駅に鉄道を呼び戻そうという計画がある。構内にはその模型も飾られている。<br /><br />今日はパウロゆかりの地を訪ねる。パウロは熱心なユダヤ教徒で、厳しくキリスト教を弾圧していた。彼がその任でダマスカスに向っていたとき、天から一筋の光が落ちてきて、パウロは落馬してしまった。すると天から声が聞こえた。「なぜ私を迫害するのか」「あなたはだれか」と問うと「私はイエスだ」と声は答えた。そして「あなたは目が見えなくなる、まっすぐな道で、あなたはアナニアスという人に出会うだろう。彼があなたの目を見えるようにしてくれる」そしてパウロの目は見えなくなった。アナニアスにもイエスの声がかかった。アナニアスはパウロがキリスト教徒を迫害しているのを知っていたので、「なぜ、私が彼を助けなければならないのか」と訊ねると、「私が彼を選んだのだ」とイエスは答えた。やがて、まっすぐな道で、アヤニヤスはパウロに会い、手をかざすとパウロの目は再び見えるようになった。それを記念してアナニアス教会が建てられている。パウロが落馬したところにも今は地下になっているが教会が建てられている。<br /><br />パウロは、自らキリスト教徒になったのではなく、「神に召命された」という言葉を使っている。熱心に布教活動をして、キリスト教の礎を作った偉大な人物だと私は理解している。<br /><br />スークで自由時間があり、各自買い物。Papasanはウードを買った。ついでに弦も一そろい、教則本とCDも買った。ほしがっていたおもちゃを買ってもらった子どものように、にこにこして大事そうに抱えている。やる気らしい。ただし教則本はアラビや語なので、アラビア語もやるんだと意気込んでいる。果たしてどうなることやら。<br /><br />ウードはアラブのリュート属の楽器。アラビア語で「小枝」「曲がった棒」の意味がある。ヨーロッパのリュートの原型で、リュートという語はアラビア語の定冠詞をつけた「アル・ウード」に由来する。<br /><br />アラビア風の食事もこれが最後。前菜はいつもたっぷりな野菜。日ごろトマトなんて食べないのに美味しい美味しいと言って毎日食べていた。毎回5、6種の前菜が並ぶ。ディップ数種。サラダ風のもの、ポテトフライ、野菜のいためたもの、カリフラワーの揚げ物(これは美味しい、ウチでもやってみよう)。半分に切ると、中に空洞が出来るホボス。ホボスにホンモスをつけて食べていた。<br /><br />パウロが夜逃げした門へ行った。ユダヤ教徒の動きがおかしくなったので、危険を察したパウロはダマスカスを去る決意をした。そこで弟子達が門の上から夜、パウロをカゴに入れて上からつるして、門外へ出し、ことなきを得たのだった。<br /><br />みんながバスを下りて、この門を眺めているとき、私はバスに残って外を眺めていた。すると、前方からこちらに向かってやってくる集団に気がついた。<br />なにやら旗を振っている。旗の赤が目に入った。デモかな?いや、よく見ると先頭にポスターをべたべた貼った車。次にラクダに乗ったベドウィン スタイルの髭もじゃの男性が旗を振っている。そして馬に乗った同じような集団がつづく。選挙運動だ!バスからも写真を撮ったが、急いで外に出た。門を見上げている他の人たちに「選挙運動、格好いい行列だよ」と声をかけながら、歩道に立った。歩道からは絶え間なく行きかう自動車が邪魔をして、彼らの姿はよく見えなくなってしまったが。へ〜、選挙運動もお国柄、こんなデモンストレイションをするんだ。<br /><br />選挙運動といえば、アラビア語で書かれたのぼりや旗がおもしろいので、やたらと写真を撮った。もちろんなんて書いてあるのか、わからない。「絵として撮っているんだけど、読めたら、結構、とんでもないスローガンだったりしてね」と撮りながら笑った。<br /><br />パウロの門で選挙運動のおまけがついて、バスは空港目指して走り出した。空港で運転手さんとはお別れ。チェックイン。荷物検査で何人かの人がトランクを開けさせられたり、靴を脱がされたりした。添乗員さんも電池が原因でトランクを開けさせられていた。私だって、不審物といえば、鉛の袋に入れたフィルムがあるんだが、それにはなんとも言われなかった。先にゲートをくぐった前の人が靴を脱がされ、続いて入った私にも靴を脱げと言ったので、もう一度戻って、ゲートをくぐり、なんにも音がしないので係に「ほらね。なんでもないでしょ。仕事してるってところ見せたいだけじゃないの」と日本語で言った。係はブスっとしていたが、もう靴を脱げとは言わなかった。<br /><br />さぁ、シリア、ヨルダンともお別れだ。古代史はともかく、現在のシリアはあんまり知らなかった。中東の地は、トルコ以外は始めて足を踏み入れたことになる。やはり現地を見、現地の空気を吸うのは理解が深まる。中東は行政的にはアジアに入る。現在の旅でも、レバノンやイスラエルの若者達とも親しくなった、人間はだれしも個人ではとても友好的なのだ。<br /><br />歴史的にはここは文明の十字路、歴史の宝庫だ。ここと比べたら、日本やヨーロッパは屁でもない。ここには東西交易の場として、アジアもヨーロッパも重なる。頭の中で古代史がごちゃごちゃになっている。家に帰ったら、断片的な古代史をもう一度整理しなくっちゃ。古代文明、今では6大古代文明と言うのだが、古代から延々と続いてきた人間の歴史は、愚かしくもあるが、その時代、時代の智恵もあり、まったくおもしろい。いや、むしろ古代の方が人間の知恵があり、情があり、人間としては豊かであった。まさに歴史は現代を考えるよすががになる。<br />

ヨルダン・シリア20

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2007/04/17 - 2007/04/17

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buchijoyce

buchijoyceさん

4月17日(火)

今日はシリアの独立記念日だそうだ。だから学校も職場もお休み。で、道路は比較的すいている。ヒジャーズ駅を訪ねた。この鉄道はメッカ巡礼のために建設されたのだそうだ。今は鉄道は他の駅に移ってしまっているが、再開発してもう一度この駅に鉄道を呼び戻そうという計画がある。構内にはその模型も飾られている。

今日はパウロゆかりの地を訪ねる。パウロは熱心なユダヤ教徒で、厳しくキリスト教を弾圧していた。彼がその任でダマスカスに向っていたとき、天から一筋の光が落ちてきて、パウロは落馬してしまった。すると天から声が聞こえた。「なぜ私を迫害するのか」「あなたはだれか」と問うと「私はイエスだ」と声は答えた。そして「あなたは目が見えなくなる、まっすぐな道で、あなたはアナニアスという人に出会うだろう。彼があなたの目を見えるようにしてくれる」そしてパウロの目は見えなくなった。アナニアスにもイエスの声がかかった。アナニアスはパウロがキリスト教徒を迫害しているのを知っていたので、「なぜ、私が彼を助けなければならないのか」と訊ねると、「私が彼を選んだのだ」とイエスは答えた。やがて、まっすぐな道で、アヤニヤスはパウロに会い、手をかざすとパウロの目は再び見えるようになった。それを記念してアナニアス教会が建てられている。パウロが落馬したところにも今は地下になっているが教会が建てられている。

パウロは、自らキリスト教徒になったのではなく、「神に召命された」という言葉を使っている。熱心に布教活動をして、キリスト教の礎を作った偉大な人物だと私は理解している。

スークで自由時間があり、各自買い物。Papasanはウードを買った。ついでに弦も一そろい、教則本とCDも買った。ほしがっていたおもちゃを買ってもらった子どものように、にこにこして大事そうに抱えている。やる気らしい。ただし教則本はアラビや語なので、アラビア語もやるんだと意気込んでいる。果たしてどうなることやら。

ウードはアラブのリュート属の楽器。アラビア語で「小枝」「曲がった棒」の意味がある。ヨーロッパのリュートの原型で、リュートという語はアラビア語の定冠詞をつけた「アル・ウード」に由来する。

アラビア風の食事もこれが最後。前菜はいつもたっぷりな野菜。日ごろトマトなんて食べないのに美味しい美味しいと言って毎日食べていた。毎回5、6種の前菜が並ぶ。ディップ数種。サラダ風のもの、ポテトフライ、野菜のいためたもの、カリフラワーの揚げ物(これは美味しい、ウチでもやってみよう)。半分に切ると、中に空洞が出来るホボス。ホボスにホンモスをつけて食べていた。

パウロが夜逃げした門へ行った。ユダヤ教徒の動きがおかしくなったので、危険を察したパウロはダマスカスを去る決意をした。そこで弟子達が門の上から夜、パウロをカゴに入れて上からつるして、門外へ出し、ことなきを得たのだった。

みんながバスを下りて、この門を眺めているとき、私はバスに残って外を眺めていた。すると、前方からこちらに向かってやってくる集団に気がついた。
なにやら旗を振っている。旗の赤が目に入った。デモかな?いや、よく見ると先頭にポスターをべたべた貼った車。次にラクダに乗ったベドウィン スタイルの髭もじゃの男性が旗を振っている。そして馬に乗った同じような集団がつづく。選挙運動だ!バスからも写真を撮ったが、急いで外に出た。門を見上げている他の人たちに「選挙運動、格好いい行列だよ」と声をかけながら、歩道に立った。歩道からは絶え間なく行きかう自動車が邪魔をして、彼らの姿はよく見えなくなってしまったが。へ〜、選挙運動もお国柄、こんなデモンストレイションをするんだ。

選挙運動といえば、アラビア語で書かれたのぼりや旗がおもしろいので、やたらと写真を撮った。もちろんなんて書いてあるのか、わからない。「絵として撮っているんだけど、読めたら、結構、とんでもないスローガンだったりしてね」と撮りながら笑った。

パウロの門で選挙運動のおまけがついて、バスは空港目指して走り出した。空港で運転手さんとはお別れ。チェックイン。荷物検査で何人かの人がトランクを開けさせられたり、靴を脱がされたりした。添乗員さんも電池が原因でトランクを開けさせられていた。私だって、不審物といえば、鉛の袋に入れたフィルムがあるんだが、それにはなんとも言われなかった。先にゲートをくぐった前の人が靴を脱がされ、続いて入った私にも靴を脱げと言ったので、もう一度戻って、ゲートをくぐり、なんにも音がしないので係に「ほらね。なんでもないでしょ。仕事してるってところ見せたいだけじゃないの」と日本語で言った。係はブスっとしていたが、もう靴を脱げとは言わなかった。

さぁ、シリア、ヨルダンともお別れだ。古代史はともかく、現在のシリアはあんまり知らなかった。中東の地は、トルコ以外は始めて足を踏み入れたことになる。やはり現地を見、現地の空気を吸うのは理解が深まる。中東は行政的にはアジアに入る。現在の旅でも、レバノンやイスラエルの若者達とも親しくなった、人間はだれしも個人ではとても友好的なのだ。

歴史的にはここは文明の十字路、歴史の宝庫だ。ここと比べたら、日本やヨーロッパは屁でもない。ここには東西交易の場として、アジアもヨーロッパも重なる。頭の中で古代史がごちゃごちゃになっている。家に帰ったら、断片的な古代史をもう一度整理しなくっちゃ。古代文明、今では6大古代文明と言うのだが、古代から延々と続いてきた人間の歴史は、愚かしくもあるが、その時代、時代の智恵もあり、まったくおもしろい。いや、むしろ古代の方が人間の知恵があり、情があり、人間としては豊かであった。まさに歴史は現代を考えるよすががになる。

  • このページの写真は全てデジカメ写真。使い慣れていないとはいえ、ホワイトバランスが狂っていて、青みを帯びてしまっている。しかし、フィルムで撮っていないので、みにくくて申し訳ない。<br /><br />写真を見て気がついたのだが、周りにあるのはロシア語だ。

    このページの写真は全てデジカメ写真。使い慣れていないとはいえ、ホワイトバランスが狂っていて、青みを帯びてしまっている。しかし、フィルムで撮っていないので、みにくくて申し訳ない。

    写真を見て気がついたのだが、周りにあるのはロシア語だ。

  • 前面のべた貼りのポスターの後の白い建物が旧ヒジャーズ駅。

    前面のべた貼りのポスターの後の白い建物が旧ヒジャーズ駅。

  • ヒジャーズ駅、正面入口

    ヒジャーズ駅、正面入口

  • 正面、右手に機関車が置いてある。このポッポが走っていたのだろう。

    正面、右手に機関車が置いてある。このポッポが走っていたのだろう。

  • 通りを埋め尽くす選挙のポスター。

    通りを埋め尽くす選挙のポスター。

  • パウロの門の反対側にやってきた選挙運動のパレード。

    パウロの門の反対側にやってきた選挙運動のパレード。

  • スークのアイスクリーム屋

    スークのアイスクリーム屋

  • アイスを買っている。

    アイスを買っている。

  • アナニアス教会

    アナニアス教会

  • アナニアスとパウロ

    アナニアスとパウロ

  • 教会の中の一枚の絵。<br /><br />右:ダマスカスへ向かうパウロが天からの光で落馬した場面。<br /><br />中央:目が見えなくなったパウロがアナニアスによって再び目が見えるようになるシーン。<br /><br />左:ユダヤ教徒の不穏な動きを察知して、ダマスカスから逃げるパウロ。城門からカゴにつる下げられておろされるシーン。

    教会の中の一枚の絵。

    右:ダマスカスへ向かうパウロが天からの光で落馬した場面。

    中央:目が見えなくなったパウロがアナニアスによって再び目が見えるようになるシーン。

    左:ユダヤ教徒の不穏な動きを察知して、ダマスカスから逃げるパウロ。城門からカゴにつる下げられておろされるシーン。

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