世界遺産旅行記【５９】ドナウ河岸とブダ城地区、アンドラーシ大通りを含むブダペスト

2004/02 - 2004/02

　欧州にありながらどことなくアジアの薫りを漂わせる古都ブダペスト。王宮や砦から国会議事堂、地下鉄に至るまでハンガリーという国の辿ってきた歴史を象徴する幾つもの建造物群がドナウ河岸に佇んでいる。

エリア ブダペスト(ハンガリー)

　ハンガリーと言う国が成立したのは８９６年、ローマ属領の都市アクインクムの跡地にアールパード家が入植地を築いたのが初めとされる。

　ブダ城地区には王宮を始めとして華やかなりし宮廷生活の名残を留めている。

　漁夫の砦からはペスト地区を一望することが出来る。

　マーチャーシュ教会。ジョルナイ製の色鮮やかな瓦に飾られている。この会社の彩釉タイルはハンガリーを始め多くの国々の建造物に彩りを加えている。

　ペスト地区において最も目を引く世界で最も美しいネオ・ルネサンスとネオ・ゴシック様式折衷の国会議事堂。
　折角なので内部見学を申し込むことに・・・。

　入り口を入ると直ぐに煌びやかな空間が広がり、宮殿張りの内部装飾が美しい。

　議会場はさらに美しく、眩いばかりの黄金の輝きを放っている。

　１９世紀末、ハンガリー建国１０００周年記念に向けてブダペストはさらに活気を増していった。
　アンドラーシ大通りはエリザベート広場と英雄広場を繋ぐ大通り。趣のある建築が並ぶ。

　国立オペラ座。アンドラーシ大通りで最も著名な建築。世紀末を向かえアールヌーヴォー的な建築が萌芽する中で歴史主義的なこういう建造物も時代に好まれ数多く誕生した。

　アンドラーシ大通りの地下を走る地下鉄も世界遺産に登録されている。

　大通りの終点は英雄広場。記念柱の下にはハンガリーの英雄が集い、今もハンガリーを見守っている。

　夜になるとライトアップが始まりブダペストの街は姿を変える。
　１０００年以上に渡る多難な歴史を乗り越え、今なお欧州の主要都市として機能するブダペストは以下の基準で世界遺産に登録されている。

　()ブダペストは中・東欧の中継点として文化・技術の発展により現代に見られる都市景観を築き
上げていった。

　()ブダペストには時代ごとに流行した建築様式が調和した都市景観を見ることが出来る。

※ユネスコのＨＰに記載されているものの私訳です。

　ブダとペストを繋いだ最初の橋くさり橋。走る車のライトを浴びて白く輝く。橋に刻まれた落書きが物語る、急激な経済成長に対する人々の不安。ＥＵ加盟も果たしたこの国が辿る先にあるのは一体・・・。