2006/03/15 - 2006/05/15
54位(同エリア69件中)
風のヨータローさん
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潮騒が聞こえる。子供の歓声が風に乗ってくる。天井の大きな扇風機がゆっくりゆっくり回っている。鼻に突き刺さるようなベトナム語のおしゃべりが耳障りだ。階下のTVルームの音量がけたたましい。南シナ海からの風は、ひと時の清涼さを感じさせる。ベランダからのそんな風が、白いカーテンをなびかせていた。
修は目を覚ました。ベッドサイドの目覚まし時計は三時十五分を指していた。朝にビーチに出かけ、南シナ海の波に戯れて、このホテルの片隅にある食堂でフォーを食べたのは何時だったか思い出せない。そして、そのままベッドに伏せたのは、まだベランダに日が差し込む頃だった。
ホアは外出したようだ。ベッドの傍らのパイプ椅子に花柄のパジャマが乱雑に脱ぎ捨てられている。「今頃、どこへ出かけたのだろう」修はタバコに火をつけた。
ホアと知り合ったのはホーチミンの国営ホテルだった。彼女はホテルのオプション・ツアーの受付係をしていた。「海を見たい」と言ったら、流暢な英語でこの町を教えてくれた。ホーチミンから船で一時間半、南シナ海に面したこの町は適度な丘陵にあり暮らしやすい気がした。ホーチミン市内のような人ごみ、喧騒はない。時間がゆっくり流れている。修がこの町に滞在することになって、ホアは休みごとにやってきた。来るときはいつも修に電話があった。こちら流にバイクに二人乗りして、この町を行き来した。海岸から離れ、町の中心部に行くとそれなりのレストランがあった。新鮮な魚介類をその場で調理してもらい、ビールを浴びた。ホアもよく飲み、よくしゃべった。ホアは日本に行きたいと言ってホテルを辞め、この町に住みつく事になった。しかし、修は日本に帰ることは多分ないだろう。
バイクの音がベランダから飛び込んできた。風に揺れるカーテン越しに見下ろすと、白いアオザイを身に包んだホアだった。バイクのキーをはずしたホアは長い黒髪を後ろに束ねながら、修がいる部屋を見上げた。黒く澄んだ眼差しは修を捉えた。祖国から逃れたい二人の目は、お互いの本当の気持ちを量りあっていた。二人の視線の間で揺れる白いカーテンは、南シナ海の湿った風をいっぱい受けていた。(了)
※この町とはブンタウ。ホーチミンから船で一時間半、約1000円。ブンタウのシャワー付、ダブルB、食事なし。約2000円・1泊。フォー(ベトナムのうどん、朝食や昼食に。約30円
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 船 バイク
- 航空会社
- ベトナム航空
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ホーチミン市内は、調整不良のバイク、バイク・・自転車の波。信号も歩道もなんのその。あいているとこなら、どこでもバイクは走る。よって排気ガスは充満。よってマスクは必須アイテム。道路ではマスク屋がいくらでも売っている。
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朝晩のラッシュアワーには道路はバイクの波。信号も関係ない。道路を渡る際は、ゆっくり目的地へ進めばいい。向こうが避けてくれる。あわてず、あせらず、堂々と渡るべし。
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サイゴン川のナイトクルーズ。といっても漁師のアルバイトみたいなもので、1時間くらいぐるぐる回るだけ。大きな船があると「シップ、シップ」とだけ説明があった・
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バイクドライバーの家に邪魔する。ベトナム庶民料理をふるまってくれる。田舎から出てきた夫婦と小学生の女の子の三人家族で、下に一部屋。中二階に娘の部屋あり。この写真の奥がキッチン。こんなに狭くてもい仏壇(中央)がちゃんとある。ベトナム人は敬虔なブッディストだ。
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イチオシ
ブンタウの夕陽はアジア一といわれる美しさです。
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船着場には、バイクの白タク業者の客引きでいっぱい。
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新鮮な魚を好みの調理でさばいてくれます。
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イチオシ
ビーチには物売りのワゴンがひっきりなしに。うどん、ボイルド・エッグ、Tシャツ、ベトナム語の辞書なんでもあり。このビーチはほとんど日本人がこないから脱日本人志向にはグー。
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海辺にホー(ベトナムうどん)を売りに来る。この人は他の売り子と違い、きちんとした服装でおしゃれ。売り方も積極的にというわけではなかった。ホーを買うとニコッと笑ったのが唯一のセールススマイル。
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ビーチチエアー代、約50円。(一日OK)
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ブンタウのホテルの人。家族で経営している。孫の顔いろに注目。意外と赤ちゃんは色白。年を経るにしてベトナム人は黒くなる。地は白いけど日焼けがしみつくのかな。
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ベトナム人は食ってしゃべるのが大好きみたい。朝から晩までどこかで、食べてしゃべっている。
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カメラを向けると、それなりのポーズでサービスしてくれる。ベトナム人は意外と国際派。
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ホーチミンから南のミートーからメコン河の入り、その支流の水路を航行する。だんだんマングローブの奥へ奥へと舟が行くとフランシスコ・コッポラの映画「地獄の黙示録」のムード。しかし、今は奥に着くと観光客向けのレストランだった。
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現地の結婚式。韓国、中国等でも、こんなふうに人前ででれでれする写真を恥ずかしげもなく撮っている。そういえばウズベキスタンでもあったし、ポルトガルでも臆面もなくべたべたしていたなあ。そういえば日本でも最近見受けられるか!まあ、幸せならOKか!
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