ハンガリーの新聞を賑せた二人の日本人女性

2001/01/01 - 2001/01/01

　年末年始のブダペストでは英雄広場、オクトゴン、ヴルシュマルティ広場と言った場所でカウントダウンが催される。とりわけ感動したのがヴルシュマルティ広場での21世紀のカウントダウン。特設舞台でハンガリーのミュージシャン達が歌を歌い、そしてカウントダウンで新年を迎える。

　何より感動したのは、アカペラで何処からともなくハンガリー国歌が歌われ、その場にいるマジャール人たちが一斉に斉唱したこと。ハンガリー国歌はハンガリーの国民的作曲家エルケルにより作られ、とても深淵で心に響くものがある。それが大勢のマジャール人達により歌われ、鳥肌が立った。ハンガリー国歌が斉唱されると拍手が沸き起こって締めくくられる。

翌日のハンガリーの新聞各紙は、21世紀を向かえた各地のカウントダウンのことを載せていたが、一つの記事を見て驚いた。新聞には二人の若い日本人女性の写真が大きく掲載され、二人は笑顔で通貨ユーロを手に持っていた。記事を読むと彼女達二人が、ハンガリーでユーロを手に入れた第一号なのだとか。なんと縁起の良い二人なのだろうか。しかもマジャール人たちではなく、日本人が初めてハンガリーでユーロを手に入れるとは！！　そして21世紀最初のハンガリーの新聞に取り上げられるなんて。彼女達はまさかハンガリーで21世紀最初の新聞に一面で掲載されているとは思いもしなかっただろう。


カウントダウンでマジャール人達は大晦日の夜に騒ぐだけ騒ぐため、翌日への余力はないようで、正月のブダペストは静まり返っている。市内の店は大半が休業し、全くする事がなくなる。こんな時にブダペストから遠出など考えたら悲劇に遭遇する・・・、私がそうだった。一週間近くブダペストに滞在して起きながら何故正月を選んでエゲルに行ったのか、今思い返しても自分自身の行動に理解に苦しむ。

正月のエゲルはブダペスト以上に町は静寂に包まれ、まるでゴーストタウン。ハンガリーの観光地として知られるエゲルだが、歩いている人に出くわす事も殆どない。マクドですら午後からの営業だ。エゲル城に行っても観光客は殆どいない。エゲル市内で半日を費やしたが結局エゲル城には訪れものの、マクドで食事してブダペストに帰っただけのようなものだ。一体何のためにブダペストから陸路二時間もかけてエゲルに向かったのか意味不明だ。結論からすると、正月を迎える前に食糧を買い込み、宿泊先でのんびりするに限る。

エリア エゲル(ハンガリー)

• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス ヒッチハイク
• 航空会社: マレーシア航空

年末年始をブダペストに滞在中、何を思ったのか正月にエゲルに向かいました。当たり前に町の店の多くは営業していませんでした。エゲルといえばハンガリー２大ワインの一つ、エグリビカベールの故郷でもあります。

エゲル城(Egeri Var)からみたエゲル市内。エゲル城といえばドボー率いるハンガリー軍が1552年にオスマントルコ軍と戦い、撤退させたことで知られています。城には現在本城は残っていません。

聖フランシスコは修道士教会の前に位置する英雄ドボー・イシュトバーンの銅像があります。

1836年に建てられた大聖堂。