2005/08/24 - 2005/08/28
531位(同エリア738件中)
m_mさん
なぜ、再びインドなのか?思い出せ、去年のあのゲリを!1ヶ月も苦しんだあのゲリを!
なにがお前をそうさせる?そんなもん知るかボケ!そうだ、俺だって行きたくない。でもだめだ、俺はもう「インド」を知っちまった。いまさらなかったことにはできないのだ。
人はこうしてインドに呼ばれるらしい。幸か不幸か当選確実。赤紙です。
あのぎらついた目のインド人がニヤニヤ笑って俺を待ってる。もうこうなったら行くしかない。あのガンジス川を、この目で拝まにゃ収まらん。
こうして期待と不安に押しつぶされつつ、無事の帰還を祈りながら再びインドの大地を踏みしめるのであった(しかし、たかが海外旅行、こんなに覚悟のいるものか?)
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- エアインディア
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行なし)
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ついに来てしまった。あーエアインディアだとどうしても夜の到着となる。夜のインドはインパクトが強い。頼むから、そのぎらついた目でこっちを見ないでくれ。俺は獲物じゃね〜よ。
とはいえ、これこそ待ち望んだインド。一年ぶりのこの感覚、ん〜ぞくぞくする。一人で勝手に盛り上がりながら、夜更けのオールドデリーを怪しく光る明かりを頼りに害虫のように彷徨い歩く。
理由もなくあやしい笑いがこみ上げてくる。んっふっふ。これこれ、これがインドだよと。
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夜もだいぶ更けたがまだまだずいぶん人がいる。
なんでもない夜の町並み。こんな光景が忘れられず、このためだけでもまた来たいと思わせる町。それが夜のオールドデリーだ。オレンジ色に怪しく照らされるこの町並み、これがなんとも表現しがたい感情を呼び覚ます。
これが何かわからない。懐かしさに似てそれではない。しかしこれこそまさに自分が呼ばれる理由のひとつだ。それだけはわかる。だからわざわざリスクを取ってインドまで来るのだ。 -
インド人。彼らも私が呼ばれる理由の一つだ。
インドに来たらインド人に出会いたい。というか放っておいても向こうからやって来る。来るなといってもやって来る。
うるせえ、しつけえんだ、あっち行け!最後はそう言ってブチ切れることもしばしば。
そんな彼らとの厄介なやり取りもインドならではの醍醐味の一つ。
そんなインド人が俺は大嫌いで、大好きだ。インドにいる間は厄介だと思いつつ、次第にそれに慣れると面白くなってくる。そうしてこの地を去るときには、そんな彼らとのやり取りの煩わしさが、懐かしくも忘れがたい思い出となる。
前回の初めてのインド旅行で味わった感覚だ。 -
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どこの国にもホームレスはいる。彼らがいわゆるアウトカーストなのかどうかはわからないが、ホテルから程近い通りにも、こうした人々が何十人とここで夜を過ごしている。
こうした人々が日本の人口ほどいるというのだから、思わずう〜んと唸るほかない。
道端に寝ている男のペットボトルの水を一口飲んでは、自らの渇きを潤し立ち去っていく男。寝ている男の懐からタバコを取り出し勝手に吸い始めるもう一人の男。まるで彼らは互いの所有物を共有しているかのようだ。
そんな彼らから見て、外国人旅行者の自分などはいったいどう見えるのだろうか。
どうしてもこの国に来ると、こんなことを色々と考えてしまう。
この国では、ありとあらゆる物事が、包み隠されることなく一同に会し、目の前に否応なく突き出される。
そうして人ごみの中で行き先を見失ったかのような、そんな感覚に囚われる。
だからそうした混沌の中に放り出され、自然とその中で自分の位置を確かめるべく目の前の事態を注視しながら色々と思いを巡らさずにはいられない。私にとってインドとはそんな場所なのだ。 -
リキシャ乗りの男達。
さっき終わったばかりの映画を見終わった客を逃した彼らは、こうして朝まで商売道具のリキシャに寝そべり朝を迎える。
去年アグラで出会ったリキシャーワーラーを思い出す。たった4ルピー(10円程度)で一時間借り切ったおっちゃん。一方で30分で1000ルピー取るバラモンの占い師。なんと時給にして500倍差。
これがインドか、そう思ったものだ。 -
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牛だ。牛、牛。野良牛だ。首都の町を野良牛が闊歩する国なんて、ほんとにインドくらいなものだろう。
そこには何の違和感もない。人も牛も互いを特に気にする様子はなく、ともに時間と空間を共有している。これこそ共存というもんだ。
違和感といえば、足の裏の牛糞ぐらいのものか。犬も歩けば棒に当たると日本では言うが、ここインドでは5歩も歩けば牛糞に当たると言ったところか。
インドの道路交通法では、牛を跳ねると処罰されるらしい。御犬様ならぬ御牛様なのである。
それにしても交差点や高速道路にまで牛がいる辺り、どうにかならんものかと思ってしまうが、でもやっぱりインドだから・・・。 -
サルだ、サル。野ザルである。彼が食べてるバナナは、前でバナナを売ってる兄ちゃんからくすねたものではない。
兄ちゃんがひょいっとサルに投げてくれてやったものだ。牛もサルも人間も、互いに上手に助け合いながらうまく暮らしている。
それがヒンズー教のなせる業なのか、あるいは別ものなのかは知らないが、インドではこういう光景が珍しくない。そしてそれは、とてもいい感じなのだ。 -
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お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に。
ガンガーは、祈りの場であるばかりでなく、生活の場としての意味が大きい。
お母さんが洗濯をするその隣で川の水をすする少女。水であればなんでもいいのか、オイ!と突っ込みたくなるが、なんにも気にしてる様子はない。たくましいというかなんというか・・・。 -
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貧しくとも心は豊か。ぼろを着ても、首にはネックレス、腕にはブレスレットに足の指にはペディキュアまで。
この子、カメラを向けるとピタっと止まってポーズを決めてくれる。写真を撮ると、またすぐちょこちょこと歩き始めるが、またカメラを向けるとピタっ止まって笑顔でこちらを向いてくれる。この姿がなんともかわいい。
どこの国へ行っても子供は無邪気でかわいい。違うのは大人のありようだ。そしてそれがその国の形を造る。 -
ガンガーで花飾りのろうそくを売る女の子。ボートでガンガーを遊覧するとき、花で飾ったろうそくを鐘楼流しのように川に流したりするのだが、これを買えとしつこく迫ってくる。
「いらないよ」、というと、「なんで」?と聞き返してくる。なんで?といわれても困ったものだが、いらないものはいらないのだ。
話をそらして写真を取らせてよと言うと、慣れた調子で得意げにポーズを決めて、さあどうぞといった感じ。
パチリと一枚取らしてもらうと、「マネー!」といって手を差し出す。ま、たぶんそう来るだろうなと予想はしていたが、まったく予想どおり。ハイハイあなたには負けましたよ、言った感じでチップを渡す。
まーいいんだけどね。やっぱりこれくらい逞しくないと、この国ではやってけないんだろうな。まだ10歳やそこらの女の子だろうけど、こうして働いてる子はたくさんいる。
この国が経済的に発展していったら、今の日本が敵うわけがない。今の日本の10歳とは比べようもないもんな。この国の底力をこうしたところにも感じてしまう。 -
一方、きれいな制服に身を包み、学校帰りに買い食いする姉妹たち。同じ町の同じエリアの中で、これだけ境遇の違う子供たちがともに生活している国、それがインド。
なんだか日本では今、格差社会が社会問題とされて騒がれているが、そんなもんこの国からしたら、なに言ってんのという感じだろう。
違うことが当たり前、そしてその違いを運命として受け入れ、今の生をあるがままに生きる。
ヒンズー教、カースト制度(廃止されてはいるが)の精神がこの国の治安を維持する上で大きく働いているように思われる。日本なら、これほどの格差があったら、もっと略奪や犯罪が起こるだろうにと思ってしまう。
幸せな時代に、幸せな国に生まれたと、つくづく思う(まー経済的、治安的な意味でしかないが)。 -
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朝日を浴びながらサドゥーが祈りをささげる。彼は神に何を祈るのか。
正直な話、自分の最後はここで迎えてもいいなと思う。ここでのたれ死んでもきっとなに一つ悔いは残らないだろう。最後を迎えるには十分すぎるほどの場所だ。 ヒンズー教徒ではないにしても、それだけの思いを抱かせる何かがここにはある。どんなに観光地化しようとも、やはりここは聖地なのだ。
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ここは共同浴場か?祈りを捧げる人の隣で風呂に入るな、洗濯するな〜。少しは空気を読め、お前らみんな自分のことしか考えてないだろ。
こんなことを言ったところでお構いなし。ま〜祈っている側の方もまったく気にするそぶりも見られないからそれでいいのか。ほんとにいいのか?
しまいには、こんなところで祈りを捧げる奴らの方が馬鹿に見えてくる。
ところでオイ、そこのオヤジ。流れてきたシャンプーの泡を利用して歯を磨くのは止めろ!頼むから止めてくれ。 -
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おい、どけよ。どけってば。通れねえだろ。よだれをボタボタ垂らしながら、こっち見てんじゃねえよ。どけってば。と何度言ったところでお構いなし。
仕舞いにはウンコまでしだすもんだから、もう手に負えません。
わかったよ、お前が先に通れ。と道を譲る自分。畜生〜。神様の使いだかなんだか知らねえがデカイ面しやがって。マニカルニカガートで、遺体と一緒に丸焼きにしちまうぞゴルァ!でも痩せこけててあまり旨そうじゃねえな。 -
死の匂いのするマニカルニカガート近くの路地。ここは本当に人を焼く匂いが漂っている。
神の名が書き連ねられた布にくるまれた遺体は、遺族の男たちの手によって、竹で組まれた担架に乗せられこのガートに運ばれてくる。
遺族たちは焼き場までの道のりを、花を撒き、「ラームナームサチャイー」と掛け声をかけながらやってくる。「神の名だけは真実」というこの言葉こそが、ヒンズー教の精神を端的に示しているように思う。たとえ、現世がいかようであれ、神はあなたに来世を約束する。だからこそ、いかような身分に生まれようとも今の生を彼らは懸命に生きるのだろう。
ガートに到着した遺体は、一度川の水に浸され清められた後、薪の上に乗せられ、そのまま火が付けられる。
目の前では、そのまま遺体が焼かれる姿を目の当たりにすることができ、時に焼け残った足や腕を眼にすることになる。
そうしてしばらく遺体の焼けていく姿を眺めていると、お前は英語がわかるか、と声がかかる。ああ、少しなら分かる、そう答えると、ここで働いているらしき男は一方的にガートについて話し始める。焼き場で働く彼らはカーストの低い者なのだそうだ。ああそういえばガイドブックにそんなこと書いてあったかなということを事細かに説明している。一通り説明が終わると、ここで死を迎えようとする金のない人たちのために、薪代を寄付しないかといってくる。それを断ると、じゃあそれはいいからとにかく俺にガイド料10ドルよこせと、さあこうきたもんだバカヤロー。
その手口こそガイドブックの注意書きに書いてあった通りじゃねえか,このくそったれ!。てめえそんなことしてて来世で浮かばれると思うなよ!聖地で汚ねー商売してんじゃねえ。人が厳粛な気持ちで遺体の焼け行く姿を拝んでいるっつうのに、まったく。聖地もマネーの力には勝てねえのか? -
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幸運にも、今回の旅ではあの下痢に悩まされることはなかった。いい気分でビールを飲んでもよおしたので、列車のトイレに。
用を足した後、水を流すボタンを探すが、ん、ねえ?あれ、これどうなってんだこれ、と注意深く覗いてみる。
ん〜穴の下で何か動いてんなって、なんだこれ、ただ穴あいてるだけじゃねえか。枕木が見えるぞ線路の枕木が!えっ、ものはすべて線路に放りっぱなしってか?
オイ、インド、いくらなんでもそりゃねえだろ。やっぱりこの国は期待を裏切らねぇ。想像以上のことをしてくれやがる。 -
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帰国を前に再び戻ってきたデリーにて、お地蔵さんならぬガネーシャさまを拝んで無事の帰国を祈る。
今回の旅はほんとにいい旅立った。1年ぶりのインドはやっぱりインドで、期待を裏切らなかった。
相変わらず食べ物は口に合わなかったが、インドで食べた中華は意外と旨かった。どうも中華というのは不味く作るのは難しいらしい。
次また来るであろう近い将来に思いを馳せ、気分良く今回の旅も締めくくれそうだ。
こうして、今回のガンジス川巡礼の旅は終わった。終わるはずだった。終われ、バカヤロー!
荷物が戻ってこない・・・。飛行機に乗った直後、アナウンスで呼び出され、一度機外にでると、カートに乗った俺の荷物が。これはお前の荷物かと言うので、なんでここにあるの?と思いながらもそうだ、なにか問題あるか?と答えると、ノープロブレムだ、とお前は確かにそう言ったよな、オイ、お前、お前だよ。
そのあと飛行機に載せたんじゃねえのかよ。帰国後数日たってようやっと戻ってきた俺の荷物は見るも無残な姿に。ズタボロにすり切られた俺のバッグは、中身こそ無事だったものの、もう使い物になりゃしない。エアインディアにクレーム付けるも完全に放置プレイ。てめー2度と乗るかコノヤロー!
こうしてインドの旅はやはり何もなしには終わり得ないのであった。
そういえば帰りの便の食事、フルーツが何か変な味したなー。えっ?なんだよ病原性大腸菌O169って。口に入れたたもんが5分と経たぬ間にすべてケツから出てくるじゃねえか。俺は手品師か?昔びっくり人間大集合で見た人間ポンプじゃねえぞ俺は!最後につまらね〜土産なんか持たせやがって!
今回はクラビットという大変ありがたいお薬に助けられ難を逃れたが、このくそインド!。てめーただじゃおかねえぞ、次に会った時は覚えとけよ。
そういう訳で、リベンジを賭け、再びインドの地を踏まねばならぬ私の運命なのであった。
ほんと、この国からは逃れられそうもない。
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この旅行記へのコメント (2)
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- YU_KAさん 2007/03/10 22:00:06
- インド行きたくなりました。
- 旅行記のコメントが、一つひとつ面白すぎて思わずどんどんと
読み入ってしまいました^^♪すごく良い旅行記ですねw
インドにはすごく興味があるので、是非行ってみたい所の一つ
なんです!m_mさんの旅行記を読んで更に行きたくなってし
まいました。
ペルーの旅行記の方も読ませてもらいました。
写真がすごく良くてw
これからも素敵な旅行記を楽しみにしていますw
YU_KA
- m_mさん からの返信 2007/09/05 20:18:22
- RE: インド行きたくなりました。
- 訪問ありがとうございました。YU KAさんの旅行記拝見させていただきましたが、まだインドにはいかれていない様子ですね。
正直、人にお勧めできるかといえば、難しい場所です。シャレにならないようなリスクを伴いますので。多くの人がそんなリスクを乗り越えて無事帰還しているのでしょうが、いつもそううまくいくとは限らない場所だと思うのです。
それでも行きたいという人なら、きっと行っても後悔はない場所だと思います。私も、ここで死んでもさほど苦にならないと感じたのは、周りにそんな風に死んでいく人達はいくらでもいるのだからという思いからであって、それはまるで大地震で死ぬときには自分ひとりが死ぬわけじゃないというそんな変な安心感を背景にした感情なんです。決してこの国で死にたいわけじゃない。でもここなら死ぬことは何一つ特別なことじゃない。死は取るに足らないことなんだと感じられるからなんです。
とにもかくにもインドの町はあまりにも魅力的で、インドに生きる人々の姿はいやおうなく日本で生きる私達の心をわしづかみにして離さない、そんな力を感じてしまう。
だから正直困ってしまう。行きたいけど行きたくない。自分の人生を狂わされてしまいそうな、そんな力を感じながら、行こうか行くまいかと散々悩み、この一年は行かずじまいでした。でもきっとまた行ってしまうのでしょうね。やむを得ず、そして喜びとともに。とにかくそんな国です、この国は。
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