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-- 天高く我 肥ゆる中華紀行 -- <br /><br />【期間】2001年10月5日〜2001年10月8日 <br /><br />【行程】 <br /><br />10/5 (土) UA UA853成田17:00 -- 19:50 北京 <br /><br />10/8 (月) UA UA852北京09:25 .- 13:50 成田 <br /><br />【費用】 <br /><br />? 成田---北京 Y:class/RT @ 50,000 <br />? ガイド・タクシー(八達嶺長城・市内)450元 <br /><br /><br />【宿泊費】竹園賓館 380元(Twin ) <br /><br />【為替レート】1元= 16円 <br /><br /> <br /><br />. はじめに、、、 <br /><br />私達は生れた時から、中華料理を食べて来ている。 <br /><br />ラーメン・餃子・チャーハン それらは家庭の食卓<br />のスタメンとしての位置を永らくキープして来てお<br />り、もはや和食と言っても過言ないだろう。 <br /><br /> <br /><br /> そんな一番身近な外国料理の、中華料理だが、果<br />たして、私達は本当にその真髄を知っているのだろ<br />うか? 香港はその圧倒的な観光集客力によって中<br />華料理の帝都を自負してきたが、この街を足繁く訪<br />れる内に、それら広東料理も気候と食材に枠組まれ<br />た一地方料理でしかなく、鴨のオレンジ煮だの、伊<br />勢海老のチーズかけ、、といったバブルに酔っている<br />香港を見て中華を語ってはいけないと思えてきた。 <br /><br /> <br /><br />「盲人、象を撫でる」が如く、、我々は壮大なる中華<br />料理の一片しか識ってないのではないだろうか? <br /><br /> <br /><br />そんな時に1冊の本に出会った。 <br /><br />勝美洋一 著 「中国料理の迷宮」 である。 <br /><br />彼の国の5000年に渡る偉大なる料理史を睥睨しな<br />がら、文革以降に復興しつつある北京の市丼の料理<br />まで論じた好著である。 具体的な店名には殆ど触<br />れていないが、盲人には「事実よりも真実」への指<br />南の方が有り難い。後はWebの検索を駆使しながら、<br />その迷宮を明かしてみよう!かくして、私は「味覚<br />の金」を求めるマルコポーロとなって、相餐する家<br />族を伴い、悠久の都・「北京」へ旅立ったのである。 <br /><br /><br />. 北京秋天 <br /><br /> 世界に冠たるこの都を訪れるならば 「秋」をお<br />いて他に無い! <br /><br />中学の美術の教科書に梅原龍三郎の「北京秋天」と<br />いう絵があった。 中国風の鐘楼が画面半分下に描<br />かれ、上半分いっぱいを使って、高い青空に白い雲<br />が踊っていた。それは梅原が憧れたゴッホが晩年描<br />いたアルザスの星空のように、「この空の下にいる喜<br />び」が素直に描かれた「光り」の絵であった。 <br /><br />北京を訪れる機会が有れば、この青空の高い季節<br />に旅してみたい!と思っていた。 <br /><br />金曜の午後を早退して、夕刻の成田を発ってわず<br />か3時間あまり(新幹線で京都に行くのと同じ!)で、 <br /><br />その長年、憧れた土地に降り立つた。 宿の差しま<br />わしの車に乗って新空港から胡同と呼ばれる下町ま<br />で25分、車は暗い道角を何回か廻って、赤い堤燈が<br />エキゾチックな竹園賓館の玄関に到着してた。 <br /><br /> . 竹園賓館 <br /><br /> ここは清朝の郵政大臣を務めた人の邸宅だった建<br />物を旅館にしている。四合院という昔の建築様式と <br /><br />その中庭の大きな竹林の美しさと相まって、OLD <br />PEKIN の風雅が味わえると好評を得ている。 <br /><br /> 寝台に腰を下ろし、備え付けの魔法瓶でジャスミ<br />ン茶を煎れて、北京の静かな夜に浸った。 <br /><br /> <br />胡同(フートン) <br /><br /> 映画「こころの湯」という北京の下町を描いた映画<br />をこの春に見た。それは、日本ではかつて、小津安<br />二郎も描いた、失われ行く風景へのオマージュに彩<br />られながら「孤独」そして対峙する「ひとの温かさ」<br />を伝えた秀作だった。 その舞台となったのが、<br />この胡同であった。昔ならどこにでもあった、こん<br />な路地を胡同と呼んだが、いまや、そんな町並みが<br />殆ど残っていない中、唯一 鼓楼・鐘楼などの昔の<br />風情が残っているこの一帯を憧れをこめて北京っ子<br />は「胡同」と呼んでいる。 この北西には宋慶齢(宋<br />家の三姉妹で孫文に嫁いだ)の故居もあり、落ち着<br />いた町並みが続いている。 <br /><br /> <br /><br />八達嶺長城 <br /><br /> 朝6時に 劉恒江さんは迎えにきた。 「地球の<br />歩き方 北京」に日本語の出来るガイド・タクシー<br />として紹介されている30代の好男子だ。 彼の新車<br />に乗って朝靄の中、高速道路を八達嶺にある万里の<br />長城までひた走る。 中国はこの時期、国慶節の後<br />のゴールデン・ウイークで、6億の民が北京に押し<br />寄せてくる。 それで渋滞に巻き込まれないように<br />早出となった。なあに時差を日本に戻せば出勤の時<br />だからあまりシンドクはない。 途中 饅頭とワン<br />タンで朝食を取って、わずか50分あまりでロープウ<br />ェイ乗り場に到着した。 ガイドブックには10:30<br />からとあったが、やはり7時でも動いていた。 待<br />つこともなく、ワゴンに乗ってするすると山を上が<br />った。 上からの眺めは「雄大」の一言に尽きた。<br />稜線には紅葉も色づき始めており、高い青空と鮮や<br />かな紅葉とのコントラストに、この時期の恵みに感<br />謝を覚えた。 家族がいたのでロープウェーに乗っ<br />て楽チンだったけど、「 Ihave climed Great Wall : <br />888m 」という登攀証を彫ってもらいながらも、、山<br />はちゃんと汗を流して登ってこそ、感動のご褒美を<br />味わえるものだと思った。 <br /><br /><br /> 頤和園 <br /><br /> 八達嶺を10時に出発して北京市内に向かう内に<br />対向車線は渋滞してきた。車をチャーターして良か<br />った事を痛感する。50分かかって頤和園の西宮門に<br />到着。入口付近の露台で焼き芋を買った。中身がオ<br />レンジ色で少し肌寒い中、美味しそうに湯気を立て<br />ていて、小腹も気持ちも温かくなった。 <br /><br /> 庭園はとてつもなく広大で、一日かけて、山紫水<br />明を愉しむのが相応しい処であろう。 園内で西太<br />后の写真集を買った。 この夏の離宮を造営する為<br />に、時の海軍の軍艦予算を流用し、その為に日清戦<br />争で小国・日本にまさかの敗北を喫すことにまで至<br />ったと云われている。 つまり、このの庭園は彼女<br />のウルトラ・エゴの美学的結晶で残された世界遺産<br />なのではあるが、同時期にノイシュバンシュタイン<br />城の建設に国を傾けたルードビッヒ2世の遺産と同<br />様に、21世紀の世界人民から高い入場料をもぎと<br />って、後世の国を潤しているのだから歴史とはアイ<br />ロニーにみちているものだ。 <br /><br /> <br />飲茶 「夏宮」 <br /><br /> 今 北京で一番、高い店です。 でもお昼のお得<br />メニューで 飲茶セットがあったので、劉さんにも<br />ご馳走して3人で行きました。 店内はこれでもか<br />という程、金色を尽した豪華な調度で、これまた宮<br />廷召使服の服務員達から傅かれてのバブリーな宴席<br /><br /><br />となります。 周りを見回すと北京のニューリッチ<br />族ばかりで、携帯電話とベンツのキーを卓上に置い<br />ている風景に、わずか30年前に紅衛兵が高級料理店<br />を破壊・略奪した同じ国とは到底,思えない驚きを感<br />じました。 献立は 点心3点、フカヒレスープ、<br />マンゴープリンといった香港風の内容でした。 <br />ただ お茶の揃えは素晴らしくイスタンブールでみ<br />たチャイ注ぎとソックリに、客の小さな茶器にお湯<br />を注ぐ華麗な技を披露してくれます。 <br /><br />内装★★★ 服務★★ 味★★ 値段★★★ <br /><br /> <br />紅橋市場での土産 <br /><br /> 淡水パールを格安でゲット出来る、、とスッチー様、<br />御用達のマーケットがここです。 3階が淡水パー<br />ル他装身具、2階が衣料品、1階が日常雑貨地下が生<br />鮮食料品という構成です。 ここでパシュミナのシ<br />ョール(400元を130元で)、マンゴー、パパイヤの<br />ドライフルーツ3kgを30元で、銀杏3kg(殻が剥か<br />れて薄皮だけの便利状態)40元で、旺氏養蜂園のプ<br />ロポリス(リキッド、錠剤)各30元で購入しました。 <br /><br /> <br />天壇のライトアップ <br /><br /> 金曜と土曜日の日没から10時位までだけ、ライト<br />アップされていて、皇帝が新月の祭祀の時にしか見<br />る事が出来なかった壮絶な美しさの光景に立ち会う<br />ことが出来ます。今回 見た北京の世界遺産の中で<br />まさしく、これが一番のハイライトでした。 <br /><br /> <br />北京ダック 「団結胡北京火考鴨店」 <br /><br />地元の食通たちに現在No1との評価をいだく北京<br />ダック店です。 芥末鴨掌 (ダックの水掻きをから<br />しで味付けしたもの)これは美味しい! 北京ダッ<br />クは春餅に葱、味噌等と包んで食べますが、ここの<br />流儀ではカリカリかつジューシーな皮だけを砂糖、<br />擂った、にんにくに付けて食べていました。 <br /><br />内装★★ 服務★★ 味★★★ 値段★★ <br /><br /> <br />骨董三昧 <br /><br /> 劉さんの上客で年に3回も骨董だけが目的で北京<br />にくる人が行く骨董センターに連れて行ってもらい<br />ました。 ルフトハンザ・ショッピングセンターか<br />ら空港方面に1km位いった右側にあります。ソウル<br />の長安坪と同じくガラクタ街と見間違うようなそっ<br />けなさですが、「北京古玩城」などよりも玄人向けの<br />商いをしていました。また週末だけ開く十里河の広<br />大な露天の骨董市でも、鼻煙壺などの小物が所狭し<br />と並んでいました。 <br /><br /> <br /><br />山東料理 「豊澤園飯荘」 <br /><br /> 周恩来は自分でも料理することを愉しんだ人だそ<br />うで、文化大革命で「料理」が堕落したブルジョワ<br />ジー文化と攻撃された時にも、才能ある料理人達を<br />護った人だったと語り継がれています。 豊澤園も<br />そのようにして、あの動乱の時にも生き長らえた店<br />でした。ここは北京料理のルーツと言われる山東料<br />理を得意としていて、金正日の接待にも使われてい<br />ます。 上湯を用いずにして、素材の味わいを様々<br />なやり方で引き出しています。ここでは烏賊の卵の<br />スープ、水晶肉、海鼠と葱のブラウンソース など<br />を頂きました。広東料理の味覚に慣れきっている日<br />本人の舌からすると、「ウマイっ!」と即決出来なく<br />て、あまりに繊細・淡白な味わいなのですが、素材<br />の滋味が後を引く、不思議な食後感でした。 <br /><br />内装★★ 服務★ 味★★★ 値段★★ <br /><br /> <br /><br />故宮 <br /><br /> 混雑が大嫌いな私は、この超混雑する北京のNo1<br />スポットを如何にしたら、空いて観ることが出来る<br />か? を旅立つまえに検討しました。 答えは <br /><br />「閉門2時間前に、天安門側からではなく景山公園<br />側の北門から入るというプランでした。 <br /><br /><br />成果は思った通りスイスイでした。 <br /><br /> 、、、しかし、これにも一長一短がありました。 <br />つまり、このベクトルは皇帝側になる訳で、映画「ラ<br />ストエンペラー」で幼い溥儀が玉座を降りていき大<br />和殿の広大な広場に何千もの臣下が平伏していると<br />いう皇帝側の視点を選ぶか? <br /><br />それともレーニ・リーフェンシュタールの記録映<br />画「1938年のナチのニュールンベルク党大会の記<br />録」のように、地方から何千里と旅してきて、聖地<br />に辿り着き、天安門から幾重もの門を通り過ぎてい<br />よいよ、大和殿の巨大な偉容に遭遇する、、そんな大<br />衆側の英雄賛歌の視点を選ぶかで、印象はぐっと違<br />いますので、その日の気分で皇帝か大衆かを選べば<br />いいでしょう。 でも、、どっちからでも距離は変わ<br />らず、門を出ると、どっと疲れます。天安門前は条<br />例から停車、駐車は厳禁なのでタクシーも拾えませ<br />ん。 老いた母を連れて途方にくれていた時、リヤ<br />カータクシーを拾えました。まさに地獄で仏でした。 <br /><br /> 尚 国慶節後の1ヶ月だけ、絵画館で明代、宋代<br />の名画を秘蔵公開していて、蒋介石も全ての名品を<br />台北に持ち出せなかったことを証明してくれます。 <br /><br /> <br /><br />瑠璃廠の茶館にて <br /><br /> ソウルの仁寺同とおなじように、ここは「見るだ<br />け」の骨董街。高い地代を払う為におのぼりさんか<br />ら高い授業料をとって贋物を売っている。歩き疲れ<br />てたので、汲古閣という骨董店の2階に上がると、<br />茶器のギャラリーを兼ねて茶館がある。茶菓も充実<br />していて、歩きつかれた体を休むのに、丁度いい場<br />所であった。 <br /><br />内装★★ 服務★ 味★★ 値段★★★ <br /><br /> <br /><br />前門 「全衆徳」テークアウトの北京ダック <br /><br /> 北京ダックの老舗として有名な店。この前門店が<br />創業の地。この他に7店舗あるそうだが、地元の評<br />価では観光バスで乗り付ける団体ご一行用に「高く<br />てマズイ」、、と手厳しい。前門店にはファーストフ<br />ードとして小腹をみたそうという地元客の為の簡易<br />コーナーがあり、店内と違って随分手頃な値段で食<br />べれる。 ここで当日焼かれた鴨を真空パックにし<br />て売っている。大きさごとに値段が違う。春餅とタ<br />レは付いてくる。 期待しないで買ったが、結構い<br />ける。タレはさすがに他店よりもウマイ。 <br /><br />内装★★ 服務★★ 味★★ 値段★★ <br /><br />釣魚台料理 「無名居」 <br /><br />中南海の傍に、国賓クラスのVIPに食事と宿泊を<br />持て成す政府施設として「釣魚台賓館」があります。 <br />そこで饗される料理はまさに現代の満漢全席とも呼<br />ばれるもので、8大料理のおいしいトコ採りのよう<br />な店として、人民からは羨望の目で眺められている<br />迎賓館です。この「無名居」はそこの副料理長を務<br />めた呉家安氏が引退したのちに、開店した店で、そ<br />の誇りを反映して「国宴菜」と看板に書いてある。 <br />市内からちょっとありましたが、流しのタクシーの<br />運転手はすぐに判った。壮麗な玄関を入ると、周恩<br />来とその料理長が握手をしている写真に出迎えられ<br />る。この人は田中角栄の訪中の折りの晩餐会も仕切<br />った人と言われ、その後、駐日・中国大使館の料理<br />長としても東京に帰任したので、日本にもその名が<br />知られる人である。 <br /><br />ここで頼んだのは 「蛋黄鴨巻」 (卵油たっぷ<br />りの蛋黄がびっしりとつまった前菜)「大煮干絲」「清<br />湯獅子頭」(豚の野菜のミンチのスープ)と「気鍋酸<br />辣鳥魚蛋湯」(これもイカのスープ)「魚米之郷」(生<br />きた草魚を米粒大に切って卵白で固めている)等で<br />した。 どの品も上湯を使わずにして、漢方の調理材<br />等で下ごしらえをしています。 素材の滋味、食感 <br /><br />彩りなどが奥深く、料理人だけでなく、この食材を<br />育んだ大地にまでも感謝したい気持ちになりました。 <br /><br />内装★★★ 服務★★★ 味★★★ 値段★★ <br /><br /> <br /><br />. おすすめの三店 <br /><br />団結湖・北京火考鴨店 東三環路・農展館南路角 <br />TEL:(010)6582-2892 <br /><br />豊沢園飯荘 前門珠市口西大街路北83号・<br />TEL:(010)6318-6688 <br /><br />無名居総店 海淀区北下関78号 <br />TEL:(010)6217-2668 <br /><br /><br />

本当においしい北京を求めて

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2001/10/05 - 2001/10/08

3036位(同エリア5325件中)

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bloom3476

bloom3476さん

-- 天高く我 肥ゆる中華紀行 --

【期間】2001年10月5日〜2001年10月8日

【行程】

10/5 (土) UA UA853成田17:00 -- 19:50 北京

10/8 (月) UA UA852北京09:25 .- 13:50 成田

【費用】

? 成田---北京 Y:class/RT @ 50,000
? ガイド・タクシー(八達嶺長城・市内)450元


【宿泊費】竹園賓館 380元(Twin )

【為替レート】1元= 16円



. はじめに、、、

私達は生れた時から、中華料理を食べて来ている。

ラーメン・餃子・チャーハン それらは家庭の食卓
のスタメンとしての位置を永らくキープして来てお
り、もはや和食と言っても過言ないだろう。



そんな一番身近な外国料理の、中華料理だが、果
たして、私達は本当にその真髄を知っているのだろ
うか? 香港はその圧倒的な観光集客力によって中
華料理の帝都を自負してきたが、この街を足繁く訪
れる内に、それら広東料理も気候と食材に枠組まれ
た一地方料理でしかなく、鴨のオレンジ煮だの、伊
勢海老のチーズかけ、、といったバブルに酔っている
香港を見て中華を語ってはいけないと思えてきた。



「盲人、象を撫でる」が如く、、我々は壮大なる中華
料理の一片しか識ってないのではないだろうか?



そんな時に1冊の本に出会った。

勝美洋一 著 「中国料理の迷宮」 である。

彼の国の5000年に渡る偉大なる料理史を睥睨しな
がら、文革以降に復興しつつある北京の市丼の料理
まで論じた好著である。 具体的な店名には殆ど触
れていないが、盲人には「事実よりも真実」への指
南の方が有り難い。後はWebの検索を駆使しながら、
その迷宮を明かしてみよう!かくして、私は「味覚
の金」を求めるマルコポーロとなって、相餐する家
族を伴い、悠久の都・「北京」へ旅立ったのである。


. 北京秋天

世界に冠たるこの都を訪れるならば 「秋」をお
いて他に無い!

中学の美術の教科書に梅原龍三郎の「北京秋天」と
いう絵があった。 中国風の鐘楼が画面半分下に描
かれ、上半分いっぱいを使って、高い青空に白い雲
が踊っていた。それは梅原が憧れたゴッホが晩年描
いたアルザスの星空のように、「この空の下にいる喜
び」が素直に描かれた「光り」の絵であった。

北京を訪れる機会が有れば、この青空の高い季節
に旅してみたい!と思っていた。

金曜の午後を早退して、夕刻の成田を発ってわず
か3時間あまり(新幹線で京都に行くのと同じ!)で、

その長年、憧れた土地に降り立つた。 宿の差しま
わしの車に乗って新空港から胡同と呼ばれる下町ま
で25分、車は暗い道角を何回か廻って、赤い堤燈が
エキゾチックな竹園賓館の玄関に到着してた。

. 竹園賓館

ここは清朝の郵政大臣を務めた人の邸宅だった建
物を旅館にしている。四合院という昔の建築様式と

その中庭の大きな竹林の美しさと相まって、OLD
PEKIN の風雅が味わえると好評を得ている。

寝台に腰を下ろし、備え付けの魔法瓶でジャスミ
ン茶を煎れて、北京の静かな夜に浸った。


胡同(フートン)

映画「こころの湯」という北京の下町を描いた映画
をこの春に見た。それは、日本ではかつて、小津安
二郎も描いた、失われ行く風景へのオマージュに彩
られながら「孤独」そして対峙する「ひとの温かさ」
を伝えた秀作だった。 その舞台となったのが、
この胡同であった。昔ならどこにでもあった、こん
な路地を胡同と呼んだが、いまや、そんな町並みが
殆ど残っていない中、唯一 鼓楼・鐘楼などの昔の
風情が残っているこの一帯を憧れをこめて北京っ子
は「胡同」と呼んでいる。 この北西には宋慶齢(宋
家の三姉妹で孫文に嫁いだ)の故居もあり、落ち着
いた町並みが続いている。



八達嶺長城

朝6時に 劉恒江さんは迎えにきた。 「地球の
歩き方 北京」に日本語の出来るガイド・タクシー
として紹介されている30代の好男子だ。 彼の新車
に乗って朝靄の中、高速道路を八達嶺にある万里の
長城までひた走る。 中国はこの時期、国慶節の後
のゴールデン・ウイークで、6億の民が北京に押し
寄せてくる。 それで渋滞に巻き込まれないように
早出となった。なあに時差を日本に戻せば出勤の時
だからあまりシンドクはない。 途中 饅頭とワン
タンで朝食を取って、わずか50分あまりでロープウ
ェイ乗り場に到着した。 ガイドブックには10:30
からとあったが、やはり7時でも動いていた。 待
つこともなく、ワゴンに乗ってするすると山を上が
った。 上からの眺めは「雄大」の一言に尽きた。
稜線には紅葉も色づき始めており、高い青空と鮮や
かな紅葉とのコントラストに、この時期の恵みに感
謝を覚えた。 家族がいたのでロープウェーに乗っ
て楽チンだったけど、「 Ihave climed Great Wall :
888m 」という登攀証を彫ってもらいながらも、、山
はちゃんと汗を流して登ってこそ、感動のご褒美を
味わえるものだと思った。


頤和園

八達嶺を10時に出発して北京市内に向かう内に
対向車線は渋滞してきた。車をチャーターして良か
った事を痛感する。50分かかって頤和園の西宮門に
到着。入口付近の露台で焼き芋を買った。中身がオ
レンジ色で少し肌寒い中、美味しそうに湯気を立て
ていて、小腹も気持ちも温かくなった。

庭園はとてつもなく広大で、一日かけて、山紫水
明を愉しむのが相応しい処であろう。 園内で西太
后の写真集を買った。 この夏の離宮を造営する為
に、時の海軍の軍艦予算を流用し、その為に日清戦
争で小国・日本にまさかの敗北を喫すことにまで至
ったと云われている。 つまり、このの庭園は彼女
のウルトラ・エゴの美学的結晶で残された世界遺産
なのではあるが、同時期にノイシュバンシュタイン
城の建設に国を傾けたルードビッヒ2世の遺産と同
様に、21世紀の世界人民から高い入場料をもぎと
って、後世の国を潤しているのだから歴史とはアイ
ロニーにみちているものだ。


飲茶 「夏宮」

今 北京で一番、高い店です。 でもお昼のお得
メニューで 飲茶セットがあったので、劉さんにも
ご馳走して3人で行きました。 店内はこれでもか
という程、金色を尽した豪華な調度で、これまた宮
廷召使服の服務員達から傅かれてのバブリーな宴席


となります。 周りを見回すと北京のニューリッチ
族ばかりで、携帯電話とベンツのキーを卓上に置い
ている風景に、わずか30年前に紅衛兵が高級料理店
を破壊・略奪した同じ国とは到底,思えない驚きを感
じました。 献立は 点心3点、フカヒレスープ、
マンゴープリンといった香港風の内容でした。
ただ お茶の揃えは素晴らしくイスタンブールでみ
たチャイ注ぎとソックリに、客の小さな茶器にお湯
を注ぐ華麗な技を披露してくれます。

内装★★★ 服務★★ 味★★ 値段★★★


紅橋市場での土産

淡水パールを格安でゲット出来る、、とスッチー様、
御用達のマーケットがここです。 3階が淡水パー
ル他装身具、2階が衣料品、1階が日常雑貨地下が生
鮮食料品という構成です。 ここでパシュミナのシ
ョール(400元を130元で)、マンゴー、パパイヤの
ドライフルーツ3kgを30元で、銀杏3kg(殻が剥か
れて薄皮だけの便利状態)40元で、旺氏養蜂園のプ
ロポリス(リキッド、錠剤)各30元で購入しました。


天壇のライトアップ

金曜と土曜日の日没から10時位までだけ、ライト
アップされていて、皇帝が新月の祭祀の時にしか見
る事が出来なかった壮絶な美しさの光景に立ち会う
ことが出来ます。今回 見た北京の世界遺産の中で
まさしく、これが一番のハイライトでした。


北京ダック 「団結胡北京火考鴨店」

地元の食通たちに現在No1との評価をいだく北京
ダック店です。 芥末鴨掌 (ダックの水掻きをから
しで味付けしたもの)これは美味しい! 北京ダッ
クは春餅に葱、味噌等と包んで食べますが、ここの
流儀ではカリカリかつジューシーな皮だけを砂糖、
擂った、にんにくに付けて食べていました。

内装★★ 服務★★ 味★★★ 値段★★


骨董三昧

劉さんの上客で年に3回も骨董だけが目的で北京
にくる人が行く骨董センターに連れて行ってもらい
ました。 ルフトハンザ・ショッピングセンターか
ら空港方面に1km位いった右側にあります。ソウル
の長安坪と同じくガラクタ街と見間違うようなそっ
けなさですが、「北京古玩城」などよりも玄人向けの
商いをしていました。また週末だけ開く十里河の広
大な露天の骨董市でも、鼻煙壺などの小物が所狭し
と並んでいました。



山東料理 「豊澤園飯荘」

周恩来は自分でも料理することを愉しんだ人だそ
うで、文化大革命で「料理」が堕落したブルジョワ
ジー文化と攻撃された時にも、才能ある料理人達を
護った人だったと語り継がれています。 豊澤園も
そのようにして、あの動乱の時にも生き長らえた店
でした。ここは北京料理のルーツと言われる山東料
理を得意としていて、金正日の接待にも使われてい
ます。 上湯を用いずにして、素材の味わいを様々
なやり方で引き出しています。ここでは烏賊の卵の
スープ、水晶肉、海鼠と葱のブラウンソース など
を頂きました。広東料理の味覚に慣れきっている日
本人の舌からすると、「ウマイっ!」と即決出来なく
て、あまりに繊細・淡白な味わいなのですが、素材
の滋味が後を引く、不思議な食後感でした。

内装★★ 服務★ 味★★★ 値段★★



故宮

混雑が大嫌いな私は、この超混雑する北京のNo1
スポットを如何にしたら、空いて観ることが出来る
か? を旅立つまえに検討しました。 答えは

「閉門2時間前に、天安門側からではなく景山公園
側の北門から入るというプランでした。


成果は思った通りスイスイでした。

、、、しかし、これにも一長一短がありました。
つまり、このベクトルは皇帝側になる訳で、映画「ラ
ストエンペラー」で幼い溥儀が玉座を降りていき大
和殿の広大な広場に何千もの臣下が平伏していると
いう皇帝側の視点を選ぶか?

それともレーニ・リーフェンシュタールの記録映
画「1938年のナチのニュールンベルク党大会の記
録」のように、地方から何千里と旅してきて、聖地
に辿り着き、天安門から幾重もの門を通り過ぎてい
よいよ、大和殿の巨大な偉容に遭遇する、、そんな大
衆側の英雄賛歌の視点を選ぶかで、印象はぐっと違
いますので、その日の気分で皇帝か大衆かを選べば
いいでしょう。 でも、、どっちからでも距離は変わ
らず、門を出ると、どっと疲れます。天安門前は条
例から停車、駐車は厳禁なのでタクシーも拾えませ
ん。 老いた母を連れて途方にくれていた時、リヤ
カータクシーを拾えました。まさに地獄で仏でした。

尚 国慶節後の1ヶ月だけ、絵画館で明代、宋代
の名画を秘蔵公開していて、蒋介石も全ての名品を
台北に持ち出せなかったことを証明してくれます。



瑠璃廠の茶館にて

ソウルの仁寺同とおなじように、ここは「見るだ
け」の骨董街。高い地代を払う為におのぼりさんか
ら高い授業料をとって贋物を売っている。歩き疲れ
てたので、汲古閣という骨董店の2階に上がると、
茶器のギャラリーを兼ねて茶館がある。茶菓も充実
していて、歩きつかれた体を休むのに、丁度いい場
所であった。

内装★★ 服務★ 味★★ 値段★★★



前門 「全衆徳」テークアウトの北京ダック

北京ダックの老舗として有名な店。この前門店が
創業の地。この他に7店舗あるそうだが、地元の評
価では観光バスで乗り付ける団体ご一行用に「高く
てマズイ」、、と手厳しい。前門店にはファーストフ
ードとして小腹をみたそうという地元客の為の簡易
コーナーがあり、店内と違って随分手頃な値段で食
べれる。 ここで当日焼かれた鴨を真空パックにし
て売っている。大きさごとに値段が違う。春餅とタ
レは付いてくる。 期待しないで買ったが、結構い
ける。タレはさすがに他店よりもウマイ。

内装★★ 服務★★ 味★★ 値段★★

釣魚台料理 「無名居」

中南海の傍に、国賓クラスのVIPに食事と宿泊を
持て成す政府施設として「釣魚台賓館」があります。
そこで饗される料理はまさに現代の満漢全席とも呼
ばれるもので、8大料理のおいしいトコ採りのよう
な店として、人民からは羨望の目で眺められている
迎賓館です。この「無名居」はそこの副料理長を務
めた呉家安氏が引退したのちに、開店した店で、そ
の誇りを反映して「国宴菜」と看板に書いてある。
市内からちょっとありましたが、流しのタクシーの
運転手はすぐに判った。壮麗な玄関を入ると、周恩
来とその料理長が握手をしている写真に出迎えられ
る。この人は田中角栄の訪中の折りの晩餐会も仕切
った人と言われ、その後、駐日・中国大使館の料理
長としても東京に帰任したので、日本にもその名が
知られる人である。

ここで頼んだのは 「蛋黄鴨巻」 (卵油たっぷ
りの蛋黄がびっしりとつまった前菜)「大煮干絲」「清
湯獅子頭」(豚の野菜のミンチのスープ)と「気鍋酸
辣鳥魚蛋湯」(これもイカのスープ)「魚米之郷」(生
きた草魚を米粒大に切って卵白で固めている)等で
した。 どの品も上湯を使わずにして、漢方の調理材
等で下ごしらえをしています。 素材の滋味、食感

彩りなどが奥深く、料理人だけでなく、この食材を
育んだ大地にまでも感謝したい気持ちになりました。

内装★★★ 服務★★★ 味★★★ 値段★★



. おすすめの三店

団結湖・北京火考鴨店 東三環路・農展館南路角
TEL:(010)6582-2892

豊沢園飯荘 前門珠市口西大街路北83号・
TEL:(010)6318-6688

無名居総店 海淀区北下関78号
TEL:(010)6217-2668


同行者
家族旅行
航空会社
ユナイテッド航空

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