2004/09/16 - 2004/09/16
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jilllucaさん
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【手続き編→http://4travel.jp/traveler/jillluka/album/10121809/】からの続き
<2004年9月16日 八尾空港14:20離陸 関西国際空港14:45着陸>
様々な手続き(手続き編参照)を経て許可を受けた関西国際空港へのフライトの、今日がいよいよ実施日です。
八尾空港の気象庁事務所で関空の天候をチェック、風が強いの除くと特に問題がないようなのでフライトの実施を決定する。
続いて同じ建物内の国土交通省事務所に飛行計画書を提出する、
KIAC(関西国際空港株式会社)へは15時着陸で申請を出しているけど、エアライン機の集中の度合次第では長時間の空中待機も予想されるので八尾を何時に離陸するか考え所である・・・結局20分程の余裕を足して飛行計画書は14:20離陸、フライトタイムは実際20分くらいで着くだろうが余裕を見て40分と記入した。
「関空行くんですか?パーミッション(許可)は取ってますか?」受付てくれた管制情報官の方が驚いたような顔で聞いてきた、やはり八尾から関空に行くフライトは少ないそうだ。
いつもの様に機の点検を行い、地上走行許可をもらいRWY(滑走路27)までタクシーする。
今日はトラフィックが少なくあっさりと離陸許可がでる、RWY27から離陸し、500ftまで上昇し南西方向に旋回し、八尾空港の目視報告点Nakamozu(南海電鉄中百舌鳥駅上空)に向かう。
今回はすぐに着陸するのであまり高く上がっても仕方ないので1000ftで水平飛行に移りNAKAMOZUで八尾の管制塔の周波数を離れる、
次いで関西TCA(関空のレーダー管制官)にコンタクトし、「KansaiTCA,JA○○○○,5Miles southwest of Yao 1000,Destnation Kansai international airport via SKE Rinkuh, Reqest TCA advisary(関西TCA こちらJA○○○○、八尾空港の5マイル南西1000ft、目的地は信太VOR リンクウポイント経由関空です、レーダーアドバイスお願いします)」と送信する、通常であればパイロットが英語で送信すれば管制官も英語で返してくるのだが今回は日本語で返答があった「リンクウでのミッションは何分ですか?」・・・つまり管制官は私が関空に着陸するのではなく、リンクウポイントで空撮かなにかの仕事をするものと勘違いしたようだ、まあ無理もないけど・・・「Negative,Request Landing to Kansai international airport, spot501(違います、関空への着陸を要求します、スポットは501番です)」と返信する。
(注:以下の管制通信は英語で行っていますが日本語訳表記に戻します)
次いで管制官から「リンクウを経由ではなく、直行は可能ですか?」、私「問題ないです」、管制官「それでは関西タワー(管制塔)に周波数変更してください」、私「了解」。
岸和田上空で周波数を切り替え管制塔を呼ぶ、すると管制官「2時の方向3マイルのDC-10が見えますか?」、私「見えます」、管制官「それでは彼の後ろに続いてください、後方乱気流に注意してください、ベースレグで報告ください」・・・「了解」と答えDC-10の見える方向に旋回する、大型機の後ろを飛ぶ場合、主翼から発生する乱気流に巻き込まれるとセスナなどは叩き落されてしまうので注意が必要、今日は風が強く乱気流も拡散されるのであまり影響はないと思われるが、乱気流は先方機の下方に発生するので念のためDC-10よりも高めの位置をキープして進入する。
ベースレグに入りレポートすると、管制塔から「進入を継続せよ、先方機は現在滑走路末端を通過中、後続機があなたの後ろ8マイルにいる機種はB767」と言ってきた。
滑走路を見るとDC-10が接地したところだった、DC-10が誘導路に出ると着陸許可がくるはずだ・・・管制塔「JA○○○○、後方乱気流に注意せよ、RWY24に着陸を許可する、風は260度から16ノット、5マイル後ろにB767がいる、着陸後はR5誘導路で滑走路の外に出よ」・・・つまり後ろに767がいるので着陸後は速やかに滑走路外に出てくれとのお願いである、「了解」と答え、こちらからR5誘導路に出れるようにロングタッチダウン(通常の接地点より中央よりの接地)を要求し、承認される。
何せ後ろの767とはあまりにもスピード差がありすぎる、もし私が上手く滑走路から出れない場合は、もちろん767には着陸許可が出ずにミストアプローチ(進入のやり直し)かゴーアラウンド(着陸のやり直し)が指示される・・・そうなると最悪の場合767は再度、淡路島くらいまで飛んでからの再進入となる、海外から飛んできたパイロットとお客さんにそんな迷惑は掛けれないので、こちらもかなり緊張する。
普段ならフラップを降ろし60ノットくらいで進入するのだが、後ろとの間隔を守るためノーフラップ90ノットで巡航降下していく、それでも767のミニマムスピードよりももちろん遅い。
滑走路末端を普段より高く通過、パワーを絞りフラップを一気に下ろす、後ろに引っ張られるように減速するが、必要以上に機首も上がり失速の危険もあるので必死に操縦桿を押し適正スピード
を保つ・・・結局、あまり接地のための機首上げができないまま接地した、軽くぽんぽん跳ねるような感じでブレーキもなかなか踏めない・・・しかもR5誘導路はかなり先にある・・・どうしようか?・・・管制塔から「次のR4から誘導路に出よ、関西グランド(地上交通を管制している管制官)にコンタクトせよ、おつかれさま」と送信があった、さすが国際空港の管制官機転が利く、「サンキュー」と返事し一番近いR4誘導路に出て暫く経つと後ろを767がスラストリバーサーを効かせて走り抜けて行った。
ここからは関西グランドの指示通りに空港島西端の小型機ゾーンにある501番スポットまでタクシーする、途中のカーゴエリアでは巨大なB747が何機も駐機していてセスナで走るのは誇らしいやら、恥ずかしいやら妙な気分だった。
5分程走り501番スポットに近づくと近くに停めてあった車から女性が出てきて機を誘導してくれた、今回の関空からの出入り(スポットが立入り制限区域内にあるので歩いて空港外に出る事が出来ない)でお世話になるハンドリング会社スカイサポートジャパンの方である。
機を停め、チェックリストを終了して外にでると、その女性が名詞を差し出しながら「ようこそ関空へ、関空でこんなかわいらしい飛行機見たのは初めてです、記念に写真撮らせてください」とのご挨拶を受けた。喜んで頂けてなによりである。
車にはもう一人男性の方もおり名詞をもらい今回の費用(送迎費用10,500円)の支払いを済ませ、厳重にガードされているゲートから空港外に出て、本日のお宿「ホテル日航関西空港」まで送ってもらった。
訓練生時代からの一つの夢、関空への着陸が実現した、エアラインパイロット以外で関空に着陸した人はそうそういないと思う。
やはり他の空港とは違い、旅客機の離着陸数が多く気を使う場面も多かった・・・でも充実した気分だった。
その夜はKIACに勤務する友人に空港内の天ぷら屋で夕食をご馳走してもらった、彼曰く「ほんとにセスナで来るなんて・・・会社のみんなも珍しいって結構喜んでたよ」・・・喜んでもらってなによりである。
セスナで行く関空【フライト編】終
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八尾空港周辺のチャートです
真ん中の八尾を離陸して南西方向5マイル(海里)のNakamozuに向かいます八尾空港 空港
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関西ターミナルコントロールエリア(関西国際空港のレーダールームが担当する空域)のチャートです
字か細かくて恐縮ですが、YOE(八尾にある航法用無線標識YAO VOR/DME)のところに八尾空港が、KNE(KANSAI VOR/DME)のところに関空があります、ちなみに大阪国際空港はOWEにあります -
こちらは関空周辺のチャートです
予定ではRinkuh経由で関空に向かう予定でしたが、直行が許可されました関西国際空港 空港
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関西国際空港の東側のチャートです
無数のスポット(駐機場)が存在します、さすが国際空港関西国際空港 空港
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こちらは西側です
指定された501番スポットは西端にあります、なんもこんな遠いところ指定せんでも・・・ -
西端の詳細図
左上に501番スポットがあります -
501番スポットに駐機するセスナC172
後ろに関空連絡橋も見えます関西国際空港 空港
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この旅行記へのコメント (2)
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- 三昧さん 2008/11/23 02:17:25
- 凄いことをされたんですね。
- 凄いことをされたんですね。
日本人で空飛ぶ免許を持っている人って、ほんの一握りなんでしょうね。
ベネズエラに旅行に行った時や、ナスカの地上絵を見に行った時にセスナに乗りましたが、旅客機でもなく こういう飛行機で上空を操縦できるって 羨ましいですね。
- jilllucaさん からの返信 2008/11/23 06:41:18
- RE: 凄いことをされたんですね。
- おはようございます。
凄いことと言いますか・・・仕事なので仕方なくです(笑)個人的に飛ぶのでしたらあんな旅客機が輻輳する空域は怖いので飛びたくないですね。
仕事内容はあまり詳しく書けないのですが、今回の仕事は私は操縦士ではなくスタッフとして乗っていますので写真撮る余裕があって嬉しいです。
日本で小型機にましてや仕事で乗っている操縦士は確かに本当に一握りですね、エアラインパイロットはたくさんいますが・・・。
jillluca
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