2005/02/22 - 2005/02/23
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さとう1970さん
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今回の旅行はトルコ旅行などで貯まったJALのマイルを使い、開港まもない中部国際空港を見に行こうと思い企画しました。国内線だけの無料航空券なら15000マイルで貰えるのですが、ちょうど16000マイルで台湾まで行けるキャンペーンが行われていたので、ついでに台北で温泉に浸かって来ることにしました。台湾へ行くのはこれが初めてです。
【2005年2月22日(火)】北投温泉と魯肉飯
昨日はがらがらだった中部国際空港のカウンターですが、今朝は長蛇の列になっていました。飛行機の出発が集中する時間帯なのでしょう。仕方がないので並んでいたら、JALのお姉さんがやってきて「eチケットですか?お一人ですか?預ける荷物ないですか?では自動チェックイン機へどうぞ。」と列からひきずり出されました。自動チェックイン機を操作するお姉さんですが、ほどなく「乗り継ぎのある旅程は自動チェックインできません」との表示が出てきました。実は成田で一度試したことがあり知ってたんですよね。おかげで優先レーンに回されまして、長い行列をずいぶんショートカットできました。お姉さんと、しょぼい自動チェックイン機に感謝です。
ホテルで朝ごはん食べてこなかったので、どこかで食べたいのですが、4階の店は朝から行列できてます。それなら出国後の店で食べようと思い、すぐに荷物検査・出国審査を済ませました。ところが制限エリアに入ってから間違いに気づきました。免税店こそ結構大きいのですが、飲食店が少ないのです。小さなデリ1店とコーヒーショップが2店だけ。デリと言ってもそのへんのスーパーの中にあるラーメンコーナーみたいな感じの店で、きちんと朝ごはんが食べられる店が無いのです。搭乗ゲート近くには売店も無い。ちっとも楽しくないし、飲み物を買うのにすら苦労します。この時点で私の中部国際空港に対する評価はがた落ちになりました。制限エリアが充実していないのは決定的にだめです。実際に飛行機に乗る人は、荷物を預けて出国手続を終えてからやっと落ち着ける時間になるのに、その辺を全然理解していません。24時間運用とか乗り継ぎ便利なハブ空港を本気で目指しているならこういう作りにはならなかったんじゃないかと思います。
仕方が無いのでスターバックスでサンドイッチとアイスラテを買い、ちょっとがっかりしながらの朝食になりました。台北行きの向かいのゲートは、JALのパリ行きです。美しいフランス人スチュワーデスが出迎えに並んでいて、すごくこっちに乗りたくなりました。
日本アジア航空EG283便、名古屋(中部空港)発、台北(中正空港)行。初めて乗る日本アジア航空ですが、機体は何の変哲もないJALのB767です。日本が中国と国交を樹立し台湾と断交した後に、政治的配慮で作られた別会社ですので、実態はJALと変わりありません。席は満席でした。
中部空港付近はきれいに晴れていたのですが、志摩半島を眺めながら洋上に出てからはずっと曇り空でした。機内食(オージービーフのマスタード煮)を食べた後に、機内放送で最近お気に入りの太田真希さんを眺めます。きれいです。フリーのアナウンサーなので、アリコのCMだけじゃなくいろんな仕事をしています。日本アジア航空の機内放送も担当しているのは彼女の日記を読んで知ってました。
小雨が降る台北・中正国際空港に到着。入国審査の手前にあったATMで3000ニュー台湾ドルをキャッシングしました。約1万円相当です。バスで台北市内に向かいます。バス会社はいくつかあり、私はガイドブックで調べておいた「大有巴士」という会社のカウンターへ行きました。民権西路駅まで行くつもりだったのですが、そこを通る路線はなぜか運行されていませんでした。パンフレットや看板には書いてあるので、時間帯で違うのかもしれません。目的地のホテルの名前を言うと、運行している路線と近くのバス停を教えてくれました。運賃は100NT$(約340円)。
バスはしばらく一般道を走ります。道沿いの所々にやたらと派手なネオンサインに全面ガラス張りのお店が目立ちます。中にはミニスカート姿の派手めなお姉さんがいます。これはテレビで見たことがある「檳榔(ビンロウ)」売りの店ですね。ビンロウというのはヤシ科の果実で、噛み煙草のように噛むと覚醒作用があるのだそうです。販売競争が激しく、若いお姉さんが露出度の高いコスチュームで売るようになったとの事。バスの窓から見るだけならタダですから嬉しい・・・いや珍しいです。なんとか写真を撮ろうと思ったところで高速道路に乗ってしまい失敗しました。ま、郊外のほうの店では、お姉さんの足元に小さい子供がうろちょろしてたりするんですけどね。子持ちかよ。
ホテルに荷物を置いて、早速温泉に向かいます。ホテルから駅までの間に吉野家があったので、ちょっと覗いてみましたが、やっぱり牛丼無いみたいです。とんかつがあったな。その他にもセブンイレブンとかファミリーマートなんかがたくさんあり、ずいぶん日本風です。台北市内は便利な電車が走ってます。地下鉄部分も多いようですが、私が乗った区間は全部高架の上を走ってました。「MRT」とか「捷運」と呼ぶようです(台北捷運公司)。民権西路駅から淡水線に乗り北投駅で乗り換えて支線の新北投駅まで行きました。切符は30NT$(約100円)。
新北投駅前はすぐに北投(ベイトウ)温泉です。日本統治時代から栄えた温泉街ですが、最近までしばらく寂れ気味だったそうです。しかし近年、台湾の人が日本へ観光旅行に来る機会が増え、温泉の良さが再認識されるにつれて、温泉ブームになっているとの事。週末はかなり混みあうそうです。
温泉街を流れる川の両岸が「新北投公園」として整備されており、気持ちの良い散策路になっています。公園内に「親水露天温泉浴池」という露天風呂があります。台湾の露天風呂は混浴で水着着用のところが多く、ここもそのタイプです。道路からまる見えではありますが、気持ち良さそうでした。私は裸で入れる露天風呂を調べてきたのでここは素通りです。
公園よりもさらに奥にある源泉「地熱谷」を見に行きました。もうもうと立ち込める湯気の中、青白く濁った硫黄泉がぼこぼこ沸いてきています。「水温極高 請勿渉入」という立て看板が立っています。「熱いから入るな」ということでしょう。他にも「卵をゆでるな」という意味の看板もありました。これは本格的な温泉です。
さらにしばらく歩いて「亜太温泉生活館」という日帰り施設まで行きました。日本式の施設で水着が不要な露天風呂があります。結構な上り坂で、着いたらかなりの汗をかいていました。フロントの人は一生懸命覚えたと思われる日本語で説明してくれます。露天風呂の料金は400NT$(約1350円)。その他に貸切風呂がいくつもあり、どうやらカップルで楽しむのが台湾温泉の粋な使い方のようです。私が滞在している間にも、中年男性と若くてきれいな長身女性のカップルがやってきました。いかにもという感じで明らかに夫婦じゃないです。ほほー、うらやましい。そばにいた地元のお姉さんたちも目を合わせて、意味ありげな笑みを作っていました。
フロントで靴を預け、スリッパ・タオル・浴衣を貸してくれます。更衣室で浴衣に着替えて、荷物をロッカーにつめこみます。この辺は日本のサウナなんかにもよくある仕組みで安心です。最後に大浴場手前の脱衣所で全部脱いで入浴します。今日の男湯は岩風呂でした。檜風呂と男女で日替わりのようです。泉質は源泉で見たとおりの青白い硫黄泉。思ったより刺激は少なくマイルドな感じでした。実はこの日の台北はすごく寒くて、13度くらいしかありませんでした。前日には山に雪が降ったらしくテレビのニュースは大騒ぎしてました。温泉に浸かっては、岩に腰掛けて冷気で体を冷やし、また温泉に入るという、冬の露天風呂らしい楽しみ方ができてとても満足でした。帰りは1時間に1本あるシャトルバスでMRT北投駅まで送って貰いました。
MRTで台北市街に戻ってきましたが、ホテル最寄り駅から一駅手前の圓山駅で降りました。中山蹴球場という大きなサッカー場の周囲を歩いてご飯を食べに行きます。中山蹴球場はスタンドの外観が中国建築風で特徴的です。頭上を小型の旅客機が低空で過ぎていきます。台北市内には国内線用の松山空港があり、着陸機のルートになっているようです。
ガイドブックで調べておいた「丸林魯肉飯」という店に行きました。台湾名物「魯肉飯(ルーローファン)」をぜひ食べたかったのです。魯肉飯は細かく刻んだ豚バラ肉としいたけの煮込みをぶっかけたご飯です。店に入るとまずいろいろなおかずが並んでおり、食べたいものを指を差してお皿に取って貰います。それが終わったら着席してご飯やスープをお姉さんに注文します。魯肉飯(大)とおかず2品で97NT$(約330円)でした。魯肉飯はちょっとだけスパイスが気になる部分はあるけど、おいしかったです。おかずはとてもおいしくて満足でした。
ホテルまで歩いた道には、小規模ですが夜店が出ており、いろんな食べ物、飲み物、フルーツが並んでおり楽しかったです。中にはすごい匂いを漂わせている店もあったけど。
今日のホテルは「ホテルサンルート台北」です。本当はシェラトン台北に泊まろうと思ってたけど、どうしても値段が倍するのであきらめました。ま、日本語が100%通用するし、各部屋LAN完備なので悪くはないです。台北のテレビは衛星なのかCATVなのか100チャンネル以上あって、NHKのBS1,BS2,NHKワールドの他に、日本の番組に中文字幕だけつけて流している局が何局かありました。アニメはもちろん日本のものです。
【2005年2月23日(水)】ビーフんヌードル
ゆっくり起きてホテルの朝食を食べます。朝食ビュッフェの場合ありがちですが、誰にもチェックされなかったので、結果的にタダ食いになってやしないかと心配です。
台北での予定は一泊なのでもう帰るのですが、帰りのバスは松山空港から乗ることにして、そこまでは市内を走る路線バスで行ってみようと思います。料金は15NT$(約50円)らしいので、ちょうどの小銭を握り締めて松山空港行きのバスを待ちます。どんどんやっては来るのですが、超緊張して3台ほどスルーしてしまいました。何が不安かって、運賃を乗車時に払うのか、下車時に払うのか、それがわからないのです。意を決して乗り込んだ次のバスですが、前に乗ったおばちゃんがお金を払わなかったので、下車時に払うのだとわかりました。落ち着いてよく見たら、運転席の上のほうに「下車収票」とランプ表示されてました。どうやら長距離路線は「上車収票」で乗るときに15元払い、ある地点でそれが「下車収票」に変わって、乗り通した客は降りるときにも15元(計30元)払うというシステムらしいです。市内の短距離区間は基本的には「下車収票」になるようです。ただ例外だらけのようなのでやっぱり難易度高いです。
苦労して乗った路線バスですが、松山空港まであともう少しのところでトラブル発生。あるバス停でお客さんがみんな降りてしまったのです。ここが主要なバス停で、たまたま空港へ行く人がいないだけだとは思いますが、外国の街で路線バスにひとりぼっちというのは不安でたまりません。私もみんなについて降りてしまいました。今度はちゃんと15元払って降ります。やむなくバス停2つ分くらい歩いて松山空港に到着。近くて良かったです。
松山空港はターミナルから飛行機が全く見えない構造だったので、全く見るべきものなし。さっさと中正国際空港行きのバスに乗ります。今度は「國光客運」という会社のバスで、料金は120NT$(約400円)。バスは快調に高速道路を飛ばします。走っている車の多くは日本車です。マーチ号も何台も見ました。車は「汽車」、スクーターは「機車」と書く模様です。バスのBGMには、最初は中国語の演歌がかかっていたのですが、いつの間にか「北島三郎全集」になってました。台北はソウル・上海・香港などと比べても最も日本の影響が強く感じられる街でした。
空港で最後も台湾らしいものを食べよう思い「台南担仔麺」という店で「牛肉麺」を注文しました。もちろん中国語の発音はわからないので、英語表記で書いてあった「ビーフヌードル」と言ったのですが、出てきたのは「担仔米粉麺」でした。私の発音があまりにも良かったので「ビーフンヌードル」に聞こえたのでしょうか・・・。ま、これも台湾名物です。麺そのものよりも付け合せの野菜炒めとピクルスがおいしくで意外に満足でした。
日本アジア航空EG206便、台北(中正空港)発、東京(成田空港)行。古いタイプのB747ジャンボで、満席でした。機内食の後の免税品販売に買い注文が殺到し、さばくのに着陸寸前までかかってました。あんなに免税品が売れた便は初めて見ました。矢田亜希子をかなりやせさせてきつくしたような感じのスチュワーデスさんが、細い腕で大変そうでした。時速200kmの追い風に乗ったフライトだったので、実飛行時間も短かったのかもしれません。
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