2004/08/18 - 2004/09/12
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Spaceglowさん
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サント・ペレ・修道院
Vic-Sant Pere de Casserres, Catalana
カタルーニャ地方の中世修道院遺跡
美術資料によると、ピレネー山脈のスペイン側山麓には大小の修道院や、町や村の聖堂が点在する。今世紀初めこれらが廃墟と化し中世の遺産が破壊散逸の危機に瀕したが、積極的な保存運動が起こり、かなり崩壊した聖堂まで徹底的な修復や復元が行われた。ただし、壁画は、高度な技術を駆使して壁面から剥離し美術館に移管修復されこの場所には無い。バルセロナのカタルーニャ美術館はこれらを保存するのを主な目的として作られたものである。
この修道院は、1006年に始まり、1039年に完成された初期ロマネスク様式の建物で、十数人の修道士が生活していたが、1528年、修道士がいなくなって閉鎖された。その後個人の所有であったが、カタロニア政府が買い取り修復した。この場所は、深い谷の折り返し地点にに突き出した尾根の先端に位置し、現在では谷がダム湖になり、半島の様になっている。晴れた日には雪を被ったピレネーの峰が望まれる風光明媚な場所であるが、今日でもそこに到達するには、駐車場から狭い岩の間を30分ほど歩く道しか無く、当時は谷から登ってこのような規模の建造物を作ったと考えられ、宗教の力の程が偲ばれる。
写真の、古代ロマネスク様式の宗教画は、当時の教会での食事様式を知る資料として展示されていたものを写したもので、原画は、11世紀末のものと思われる(最後の晩餐か?)。
パラドールでこの修道院跡に訪れるよう勧められ、教えられた道をたどって到達し、駐車場に車を置いて行って見たがそれらしい建物は見つからない、話を聞き間違えたと思い、あきらめて車まで帰るるとアメリカ人らしい観光客夫婦が話しかけてきて、素晴らしい場所だった、是非行くとよいといって道を教えてくれた。道は、観光施設の建物の中を通り抜けて裏庭を横切って行くようになっていた。
アメリカ人観光客は、我々も観光旅行と見ると情報を共有しようと話しかけてくる人によく出くわす。このときもそうだが、助けられることが多い。
観光施設といっても、他のヨーロッパ各地と同様に、これらの場所を訪れるには自分で運転する車でしか方法がない。九月初めはまだ観光のハイシーズンであり、この地域ではパラドールに2泊の予約しか取れなかったので、残念ながら、ごく一部を垣間見るだけだった。
今回の旅では、イベリア半島の複雑に交錯した特異な文化の流れを残す遺跡を3週間ほどかけて回った。特にイスラムとキリスト教文化の結びついた独特の美術など、都会の美術館では見られない建造物あるいはその遺跡を見ることができた。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- KLMオランダ航空
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