2006/09/16 - 2006/09/24
1321位(同エリア4098件中)
m_mさん
アジ専(アジア専門?)だった私にとって、初めての太平洋横断。初めての日付変更線、初めての赤道越え。
いやー遠かった。長かった。足痛ぇーけど、来た甲斐あったー!!。9日間の休暇なんて、この先取れる見込みはそうそうない。ペルー、エジプト、メキシコ、イラン・・・。行きたいところは山ほどあるが、ここぞとばかりに一番遠くへ行っちまえと、薄給から泣く泣く大枚はたいて来てしまった。
南米は治安がヤバイという帰国子女の前情報と、スペイン語圏は初めてとあって、多少のビビリから初めての添乗員付きツアーを予約。これまで、自由気ままに一人旅ばかりしてきた私にとって、果たしてこれが吉と出るか凶と出るか、とにかく初めて尽くしの旅はこうして始まった。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
初めてのコンチネンタル。実は今回の旅行、新規にコンチネンタルのマイレージプログラムに加入すると、あと32ドル出して1,000マイル購入すれば、グアム旅行(っていうかアジア内なら大概どこでも行けるらしーが)がついてくるという、ビッグなおまけ付きなのである。100%マイルが貯まる上、マイルの有効期限もないなんて、コンチネンタル侮るべからず。
しかーし、アルコールが有料とは何だ!。乗り継ぎ含めておよそ20時間のフライト中に飲んだくれの俺様からいったいいくらむしりとろうと言うんだ。350ml缶が一本5$だとぉ!お祭りの出店価格じゃねえか。市場価格の3倍とは大きく出やがったな!おい、CAの姉ちゃん!いったいどうなっとんじゃって、お婆ちゃんジャンか?オレンジジュースを注ぐ手が震えてるぞ!おい、だいじょぶか〜??
うーん。コンチネンタル、やっぱり侮れねえ! -
ようやっと現地に到着してリマで一泊。フライト中は一睡もせず、ホテル到着後も中々寝付けないまま、寝不足なんだか時差ぼけなんだかわからんが、ナチュラルハイの状態で翌日の市内観光へ。
ホテルのまん前のこの建物、何でも最高裁だかなんだかで、時折朝方労働者のデモがあるそうな。
添乗員さんも「夜はあまりで出歩かないほうがいいですよ」だって!やっぱり治安はよくないのか? -
神妙な面持ちでなにやら三者会談を開いている模様。「ポリシーア」って書いてあったから何かの護送車なのね、きっと。それにしても、なかなかイカス制服だ!
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なんとか博物館周辺の土産物屋。こちら(ペルー)の土器やら置物のデザインというのは、なんと言ったらいいのか、「ふざけてんのかお前!」と言いたくなるような、ユニークなものが非常に多い。ありがたみは一切感じられないが、その愛くるしいデザインについつい財布の紐が緩みがち。
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丘の上まで住宅がびっしり。高台の高級住宅街と思いきや、その逆なんだそうな。こうした光景が丘はおろか、小さな山の中腹にまで広がっている。
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旧市街、アルマス広場前の売店。この後ろには、美しいカテドラルがそびえ立ち、中では、「アーメン」とやっているわけである。
この売店でも、キリスト人形、キリストブロマイド、キリスト饅頭(饅頭はなかったか?)などといった宗教グッズが売られていた。 -
馬車である。観光地ではよく見られる風景。観光客がこれに乗って、広場の周りをカッポンカッポンとやるわけである。のどかな昼下がりのひと時であった。ん、午前中だったっけ。
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ツアーの市内観光を終えて、いよいよ自由行動。ホテルのフロントの姉ちゃんに、「中央市場に行きたいからタクシーを呼んでくれ」とお願いすると、「メルカド・セントロ?」と訝しげな顔で聞き返される。
あれ、発音違ったかな、と思ってもう一度伝えると、「本当にいくの?あそこはダウンタウンだから、私たちでもあまり行かないのよ。行くときは、Tシャツに、ジーパン姿とラフな格好に着替えて、決して今来ている制服みたいな小奇麗な格好ををしては行けないわ」みたいなことを言ってくる。
そんなにヤバイ所なのかと、いささか不安にかられたが、海外に行ったら必ず市場に行かなければ気がすまない私としては、ここで引くわけには行かない。わざわざ地球の裏側までやって来て、ここでビビッては男がすたる。「インドに比べりゃ南米なんてたいしたことない。」と、変に自分に言い聞かせて町に繰り出してみる。ほら見たことか、なんてことはない。ちょっと地元の人からの怪訝な視線を感じるだけだ。
ちなみに、ペルーでは中華料理が人気らしく、「チファ」と呼ばれる中華料理店があちらこちらに見られる。 -
いよいよ中央市場に到着。うーん。これこれ。やっぱり市場を見なきゃ地元の生活は体感できねえよな。
いやーしかし外国人いねえな!小一時間あたりをブラついたが東洋人はおろか、西洋人の姿すら見えねえ。完全に場違いだ、オレ。暗くなったらマジでヤバそうだな。よかったペルー人が黒髪で。「後姿からは見分けつかねえもんな。」と自分を励ましながら、暗くなる前にそそくさと市場を去るオレ。やっぱりフロントの姉ちゃんの言ってたこと本当だな! -
帰りは、「地球の歩き方」を片手に行きのタクシーのルートを思い出しながら歩いて帰ることにした。
左手に見えるのは、ミクロと呼ばれる路線バスで、素のままでトラック野郎的な色使いがなんともイカしている。
ご覧のとおり、ペルーは右側通行で、慣れない私がこの後目の前でひき殺されそうになったことは言うまでもない。
ところで、リマでは日本車をたくさん見かけたが、さらには韓国の現代(ヒュンダイ)まで進出しているのを見て驚かされた。 -
夜のアルマス広場。目の前に輝く美しい建物は・・・なんだっけ?ペルー政庁?リマ市役所?そんな感じ。
ライトアップされたアルマス広場周辺の建物はいずれも荘厳で美しいの一言に尽きる。 -
アルマス広場近くの通り。ここもライトアップされた姿が美しい。通りは賑わいを見せ、シックな音楽も聞こえてくる。そして私の帰る道は閑散と静まり返り、鉛色の石畳がオレンジ色の街灯に照らされ、使い込まれた刃物のように鈍く輝いている。ぎらついた狭い路地には人通りも少なく、通りを曲がったところで背後から強盗がナイフを突きつける。ってそんな場面ってよく映画で見たことあるな〜。
心なしか足取りの速くなる僕。僕?ボクって柄だっけ?アルマス広場にはたくさんいた警官も、ここにはいない。意外と警官たくさんいて、治安はいいじゃないかと思っていたが、治安が悪いから、いっぱい居たのね。でも配置間違っていないか?人気の少ないところに配置しろよ!すでにオレ小走りじゃねえか!黒い革ジャン着た2人組みが、ポケットに手突っ込んでだんだん迫ってくるんですけど! -
無事ホテルに戻り(変な汗かいちゃった。)、翌朝クスコへ。眼下にはアンデスの山々が。ちょっと写真にはうまく写らなかったが、雲を突き抜けそびえ立つアンデスの山々は、それはそれは神々しく、ありがたきお姿でありました。
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いよいよクスコの町が見えてくる。標高およそ3,400メートル。飛行機のタラップを降りるとそこはいきなり富士山の9合目。うーん気圧が違う。耳の調子がおかしい。空気が薄いのか?ん?まだよくわからん。
添乗員さんが言っていた。合言葉は「ゆっくり!」だ。急に立つな、ゆっくり歩け、でかい声も出すな。そんな指示に従ってみんなゆっくり歩いている。いやー富士山も登ったことないのに、えらいとこ来ちゃったな。そういえばよく、体育の水泳の後、酸欠でゲロゲロ吐いてたことあったっけな。高山病やばいかもと一抹の不安を残しながら、クスコの大地に降り立つのであった。 -
リマからクスコまで約一時間。到着時刻は11時前。今日の観光は、高地にゆっくり体を慣らしてからということで午後からである。
さて、この間、まさかホテルで無駄に過ごすわけがない。早速、やって来ましたアルマス広場。あれ、昨日リマで見たのも同じ名前じゃなかったっけ?どうやら町の中心辺りにある大きな広場はどこへ行っても「アルマス広場」らしい。ちなみに後で調べたところ、アルマス広場とは「練兵場」という意味らしい。侵略してきたスペイン人の街づくりは、まず中心にこのアルマス広場を置くことから始まったということである。 -
美しい風景。ペルーでは、山の斜面にこうして歓迎の言葉や、町の名前が描かれている光景を多々目にすることができる。これも乾いた山だからこそなせる業。それにしても、本当に美しい町だ。なんて感慨にふけりながら、安らかな気持ちで景観を眺めていられるのも今のうちだけなのであった。
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そしてまた、市場に向かう。正面に見える建物は、確か駅だった、様な気がする。そしてその手前が市場だったような?ちょっとアルコールが回ってきて、意識が朦朧としてきたな〜。あれ、いつビールなんて飲んだんだっけ。
えーっとホテルに入って、荷物を置いて、ロビーにあったコカ茶を飲んで、・・・。やっぱり酒なんて飲んでねえよな〜。コカ茶?高山病に効くからってロビーに置いてあったコカ茶を2杯飲んだけど、コカ茶ってラリるのか?いや、そういえばこの坂、たいした傾斜でもないのにずいぶん息が切れるな。あれ、なんか脈も速くねえか。おいおい、これってもしかして高山病か?まあ、酒も飲まずにほろ酔い気分とは、安上がりでいいじゃねえか。どうせ帰りは下り坂だ。もう少しだ、行っちまえ。う〜ん。気も大きくなってるな、こりゃ。 -
おチビちゃん発見。なにやら白い飴状のものをなめている様子。手や服がべたべたになっててもお構いなし。 ちょこんと足を組んでいるところなんか、なんとも子供らしく微笑ましい光景でした。
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赤んぼ発見。クスコでは、女性がこんな風にしてカラフルな風呂敷?にいろんなものをくるんで運んでいる姿をよく見かけます。しかしこの子、幼いわりに気合の入った顔してるな。それにきっとこの子女の子だろうに。
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市場前で井戸端会議。これがこちらの女性の定番のスタイルといったところでしょうか。こんな風に、日本ではおっさんがかぶるような(おっさんもかぶんねえか)帽子を多くの女性がかぶっている姿が見られます。
またそれがなんとも似合うもんだから、思わずカメラを向けたくなってしまうのです。いやーシブイ。実に絵になりますな。 -
制服少女発見。あれ、クスコって結構豊かなのね。田舎育ちのオレに言わせれば、小学生くらいから制服着てる子って、私学通いのお坊ちゃま、お嬢ちゃまって感じだもんな。やっぱ世界遺産指定都市ともなると観光収入が大きいんだろうね〜。
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双子モデル発見(姉妹かも?あ、双子でも姉妹か)。インカの古の伝統を今に伝える・・・。決してこんな格好をして日常生活を営んでいるわけではないのでしょうが、これも生活のため、観光客相手に写真のモデルとなって稼いでいるわけでございます。
ちなみに相場はモデル1人当たり、1ソルとなっておりました。記念に一枚いかがですか。 -
いよいよ市場に到着。域も絶え絶えながら、張り切って市場に潜入開始。おーあるある。まだ形も露な生肉の塊を売っている肉屋に始まり、洋品店やら八百屋やらが、無秩序に連なってる。夕方近くなって人もまばらではあるが、十分堪能できました。朝はきっと人だかりがすごいんだろうな。
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「ヘーイ兄ちゃん、見事なもんだろ。安くしとくから一枚どうだい。」と言ったかどうか、自慢気な表情で次から次へと見事な刺繍が施されたタペストリー?を売り込むおっちゃん。今思えば一枚買っときゃよかったなと思うほど、見事な図柄のものばかりだった。
団体旅行のでっかいバスに乗ってると、止まるたびにこういうおっちゃん達が駆け寄って来て商売を始める。まー相場よりかは多少高いのかもしれないが、交渉は可能だし、土産ものには困らない。 -
さて午後の観光では、さっきのアルマス広場に始まり、12角の石など、町中の定番スポットを巡った後、少し離れたタンボマチャイ、サクサイワマン要塞跡へ。
ここでもモデルの少年に遭遇。カラフルな衣装に頭上にオウム?笑顔の口元から覗かせる生えそろってない歯がなんとも愛らしい。
このあと当然「ドス・ソーレス」と言って右手を差し出したのは言うまでもない。ん?1ソルじゃなかったっけ。2ソルも要求するとは、こいつちゃっかりしてる。ん?そうか、オウムの分か! -
クスコの町並みが一望できるスポット。いや〜いいなあ。アジアばかり巡ってきた自分にとって、あまり馴染みのない光景。枯れた色、いや〜ほんと渋い。これが見たかったんだよ。今オレ、ほんとにペルーにいるな。よくここまで来たって、そう実感した瞬間。
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夜は、フォルクローレの生演奏を聞きながらのディナー。基本的にペルー料理は日本人の口に合う。皿の一番上に載っているのが、アルパカのマリネ。うーん、これはイマイチ。独特の癖があって、ま〜好き好きなんだろうが。
ディナーショーのシメはやっぱり「コンドルは飛んでいく」。後で教えてもらったのだが、なんでもこの曲、空を飛んでいるコンドルを歌ったものだとばかり思っていたが、実は「コンドルさん」という歴史上の英雄だかを歌った曲だそうな。ちょっとびっくり。 -
夜のアルマス広場。このころにはもうすっかり高い標高にも慣れてきた感じ。多少肌寒さを感じるが、かえって頭がさえていい感じ。
ライトアップされたアルマス広場は本当にきれい。リマよりもこっちのほうが雰囲気があっていいかな。 -
翌朝、いよいよメインイベントのひとつ、マチュピチュ観光へ。
市場近くのサンペドロ駅から我らがビスタドーム2号にて、いざアグアス・カリエンテスへ。
みんな記念写真を取っていました。 -
途中のポロイ駅で。クスコからおよそ18キロ、マチュピチュまで残り93キロといった地点。そうなんです、クスコからマチュピチュまではわずか100キロちょっと。しかしこの間なんと4時間もかけてたどり着くのです。
とはいえ、スイッチバックを繰り返しながら山を登り、途中、いくつもの田舎町を眺め、川沿いに谷あいを抜けていく車窓の風景は4時間という時間を感じさせるものであはありませんでした。 -
途中駅に止まると、こうして物売りがやってきます。これも中々見事な刺繍です。みんな手作りの一品もので、どれ一つとして同じものはありません。記念に一つ買ってみることを、ぜひお勧めします。
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いよいよマチュピチュ到着。駅は山の麓にあり、そこからバスで遺跡の入り口付近まで駆け上がります。
この辺りには、とがった山がいくつか見られ、中国の桂林のような雰囲気も。遺跡は結構広い様子。 -
定番中の定番。実は入口からここまで来るのにも、結構坂を上る。標高はクスコに比べ1000メートルも低いため、高山病の心配はないが以外に道は険しいため、結構疲れる。
周りは断崖絶壁で、安全用の鉄柵なんて皆無なので、調子に乗ってるとまっさかさま。
しっかし、ほんっとよくこんな所にこんなもの作れたな〜。昔の人はすごい!としか言いようがない。
眼下の一本木が生えている広場なんか、まさに天空の城ラピュタそのものって、向こうがこっちをモデルにしたんだっけ。自然と久石譲の音楽が脳裏を流れてくる。まさに感動の一瞬。 -
マチュピチュの住人(人?)。神秘的なマチュピチュの遺跡に彼らの存在が花を添えるって、食べちゃってるのか?
アルパカだかリャマだか知らんが、マチュピチュにはこうした住人が何頭も生息しており、我々の心を和ませてくれる。 -
マチュピチュに自生してる植物。そう、マリファナです。となりにコカも生えていました。昔の人はきっと儀式か祭りかなんかで使っていたのではないでしょうか。
ちなみにこちらで飲まれているコカ茶、コカキャンディ、どちらも試してみましたが、コカ製品は持ち出し禁止なんだそうな。ま〜そりゃそうだわな。 -
マチュピチュでの昼食。駅近くのレストランで。オープンエアで飲むビールは格別。
ペルーでビールといったら「クスケーニャ」。名前のとおりクスコで作っているらしい。これはドでかい一升瓶サイズ。普段ならこれくらい一人で2本はいけそうだが、まだ昼間。それに人前とあって、2人でシェア。
この旅では散々お世話になった逸品でした。
ちなみに350ml缶、スーパーで買うと2ソル前後、レストランで頼むとなんとおよそ3倍の2ドル前後となっております。 -
マチュピチュからクスコへ戻る車中、ビスタドームの中ではファッションショーが。さっきまで車内販売をしていたお兄さん、お姉さんが次々にアルパカ製のファッションに着替えて通路をモデル歩き。うーん、帰りの車中でも決して飽きさせません。
翌朝、チチカカ湖畔の街プーノを目指して7時間超の長旅へ。途中、トイレ休憩を兼ね、土産物屋を眺めながら一休み。ここでは数頭のアルパカが飼われていました。青い空に、枯れた大地。そしてアルパカが。う〜ん、いい眺め。 -
土産物屋でお留守番の赤ちゃん。きれいなアンデスの織物に包まれて気持ちよさそう。
地球の歩き方に載っていた、こんな写真が撮りたかった。う〜ん、文句なしのお気に入り。 -
プーノまでは、こおんな道が延々と続く。この道は、なんでもフジモリ大統領の時に整備されたそうだ。他にも田舎町にたくさん学校を作ったなど、国民からは評価が高いという。
ここからは、いよいよ4000m級の山越え。日本では経験できない高さである。高山病予防のため、添乗員さんが繰り返し言う。「水を飲め、飲んだら出せ!一日3リットルの水を飲め!」と、こんな強い調子では言わないが、とにかく水をたくさん飲むことが予防には効果があらしい。
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今回の旅の最高地点、ラ・ラヤ峠に到着。標高なんと、4335m。富士山よりもさらに500m以上高い。日本ではありえない高さなのである。
クスコからおよそ1000m上ってきたが、数時間かけてたどり着いたためか、さほど空気の薄さは感じられない。
ここにもまた土産物の露店が。こんなところで生活する人達もいる。雨も降らず、車も持たず、しかし紛れもなくこの環境のもとで暮らす彼等。そのたくましさには本当に頭が下がる。 -
途中、シユスタニ遺跡に立ち寄る。ここはインカ時代のシャーマンの墓。世界のパワースポットの一つと言われ、日本で言ったら青森の恐山と言ったところか(ちょっと違うか)?
「気」を感じながら(鈍い私には感じられないが)遺跡を歩き回る。この後、予想だにしない絶景とめぐり合う。 -
墓地に咲くサボテン。その赤の色が空の青に映える。
ちらほらと咲くサボテンの花は、シャーマンの生まれ変わりか。その赤の色が、かつてまじないに使われたであろう血の色を思いおこさせる。 -
そして、遺跡の背後には、湖と島。その光景にしばし絶句。写真ではうまく伝わらないかもしれないが、是非その目でお確かめいただきたい。は〜っとため息が漏れる光景であった。
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遺跡周辺の民家訪問。珍客到来に料理を振舞う若奥さん(というかこの観光収入が生活を支えているらしい)。ジャガイモ料理がこの辺りではよく食べられる。きっと他にはあまり作物も育たないのだろう。なんといっても雨が降らない。
他にもアルパカの毛で糸をつむぎ、それで織物を織ってと、なんとも素朴な生活を営んでいる。貧しいことは疑いないが、それでも、表情は明るく、貧しさに耐え忍んでいるという印象は受けない。足る事を知る、という言葉の意味を考えさせられる。 -
こんな感じのお家。石組みと、レンガ造りの家屋に藁葺き屋根。なんでも、ホームステイなんかも受け入れているらしい。辺りには何もない。ただただ枯れた大地と青い空、そして家畜のアルパカが。標高4000mの静けさが漂う。
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ようやくプーノに到着。ホテルでの夕食をブッチして、ツアー仲間のパケさんと町に繰り出す。夜のプーノは人がわんさとあふれ出し、アルマス広場沿いのリマ通りでは、この旅一番の賑わいを見た。
夕食は、名物の「クイ」にチャレンジ。さっきの民家で肥えたハムスターを見かけたが、これがそれだ。腹から真っ二つに開きにされたそれが、衣をまとい姿揚げ。
パサパサしてるものと思いきや、鶏肉の味に似て、意外とジューシーな味わいであった。ちょと塩味が強かったが、ビールのつまみには最高。そんな風にプーノの夜を堪能し、翌朝また市場へ。
市場ではさまざまな物が売られている。おばちゃんがつまんでいるのは、洋ナシ。右手手前のみかんの隣にあるのが、なんてったっけかメロンのような味がしてうまかった。 -
買い物をするおばちゃん。このカッコの渋いこと。おばちゃんたちはみんなこのスタイル。
今の若い人たちがこのくらいの年になる頃には、もうこうした風景は見られなくなっているのかもしれない。
そう考えると、今のうちに着てよかったと、ほんとに思う。 -
肉屋のおばちゃん。でっかい包丁をバッチンバッチン振り下ろし、ニコニコ笑顔で、注文にあわせてまだ形の残る肉を勢いよくぶった切る。
この笑顔がまた、たまらない。 -
そして哀れ無残な姿。しかしこれとて食材の一つ。余すとこなく、消費するその姿勢には、大地の恵みに対する感謝の気持ちが感じられる。アーメン。
-
地元のメジャーな交通手段。さっき見たおばちゃんたちが大荷物を抱えて乗っていたりします。
座席が前にある辺り、ベトナムのシクロに似てますな。名前は例によって忘れちゃった。 -
こちらもお馴染み三輪バイクタクシー。アジアなんかではよく見かけます。
朝の市場散策の帰りは、これでホテルまで。さすがにこれでホテルに帰る人はそうそういない様子。でもタクシーに乗るよりは、風情があって断然いい。
原付並みのエンジンが3人を乗せ、一路ホテルまで坂を登る。走ったほうが速いんじゃねえかと思いつつ、悲鳴を上げるエンジン音と振動を楽しむ。 -
道端の売店。手前に写っている黄色い飲み物、これがペルー名物、インカコーラ。味はといえば、カキ氷のシロップに炭酸を加えた感じ。コーラといってもコカコーラとはまったく別物。チープな味だが、意外とはまる。
土産物屋では、このロゴが入ったインカコーラTシャツが人気。色はやっぱり黄色が一番。私も一枚買いました。 -
朝のリマ通り。昨夜の賑わいとは打って変わって、閑散としている。ネットのできる店や土産物屋など、観光客向けの店が多い。「クイ」を食べたお店もこの通り沿い。名前は「・・歩き方」に載っている。
-
チチカカ湖の日の出。次第に朝日に照らされていく湖面。うーん、なんとも美しい。
プーノでは一番のこのホテル。最大の売りは、ほとんどの部屋からこの朝日が眺められること。うーん、堪能しました。
こうして考えると、団体旅行も悪くない。一人旅ではどうしても安ホテルになっちまうもんな。 -
いざ、ウロス島へ。緑色の藻が湖を美しく彩る。
ホテル下の桟橋からモーターボートで約30分。2階席できれいな湖面を眺めながら、しばし遊覧。吹き抜ける風が気持ちいい。 -
いよいよ島に到着。なにもかもがトトラ(葦?)でできている。
上陸すると、ずぶっと足が沈む。なにかウォーターベッドのような感じ。確かに水に浮いている。実際寝転がってみると、ふわふわしていい感じ。
なんでも下の方から根腐れしてくるので、定期的に新しいトトラを敷き詰め直さなければならないとか。 -
トトラで作ったお家。ほんとにこんなところで住んでいるのだ。小さい頃、稲刈り後の藁の束で、みんなで作った秘密基地を思い出す。
ところでびっくり、正面になにか金属がある。これ実はソーラーパネル。なんとウロスのお家の中ではテレビが見れるのだ。うーんこのギャップ。なんとも面白い。
なんとこのソーラーシステム、これもフジモリ大統領のときに整備されたそうな。今ある環境をそのままに、より快適な生活をとの、地方文化を大切にした政策に好感が持てる。 -
トトラの船。船の先端についている顔、間の抜けた顔をしているが、プーマなんだそうな。誰がなんと言ってもプーマだそうな。こっちの人の感覚はよくわからん。
後で乗ってみたが、意外とこれしっかりしている。10人やそこら乗ってもびくともしない。うーん、よくできている。 -
油でなにやら揚げ物を作っている。一つ間違えれば、島ごと全焼。でもそんなことは気にする素振りも見られない。ここではすべてがゆったりと流れているのだ。
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笑顔で土産物を売っている。でもこちらから赴かなければ、売り込みはしてこない。町中のように、がつがつしていないのだ。トトラで作った飾り物が幾種類も飾ってあった。
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トトラのお家でお留守番をする女の子。真っ赤なほっぺが可愛らしい。トトラで編んだ籠がまたなんともいい。
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トトラの船で通学模様。小学生くらいの子供とはいえ、船を操る手つきは慣れたもの。
今日はちょっと遅刻かな。この後上手な歌声を聞かせてくれました。 -
でっかい口あけて、元気よく歌ってくれました。
「トトラの島に、トトラのお家。トトラの船に、トトラのなんとか。トトラを食べて生きてます。」
そんな歌を披露してくれました。そうなんです。トトラって食べられるのです。
刈り取ったばかりのトトラの先端は、葱のように白く、味はほとんどないが、スポンジ状の繊維質で、水を多く含み、言ってみればひょうたんのような感じだろうか。酢味噌和えなんかにしたら、おいしいだろう。
ところで最近、日本人の学生ボランティアが歌を教えてくれたとかで、日本の童謡も何曲か披露してくれました。とにかく威勢のいい子どもたちでした。
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この子供達、元気な笑顔を見せてくれるも、生活はやっぱり厳しい様子。こちらに行かれる際は何かプレゼントを持っていかれることをお勧めします。ちょっとしたものでも喜ばれます。
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どうです見事なこの一枚。モチーフは同じでも、作る人によって、仕上がりはだいぶ違います。それがまた魅力なのですが、どれにしようか迷ってしまいます。
今おばちゃんが手に持ってるものを買いました。うーん、2枚買ってもよかったかな。 -
翌日のナスカ観光に向けて、一路プーノを離れフリアカ空港へ。フリアカからはアレキパ経由、再びリマへ。
さらにそこからバスで、ナスカに程近いイカの町を目指す。
眼下にそびえるアンデスの山々。こんな高いところにも湖が点在する。まあチチカカ湖も富士山の上だったが。改めて自然の姿に感動する。 -
うーん高い。こんなに近くに山が見える。さすがは世界に誇るアンデス山脈。高校の地理で習って以来、まさかこの目で見ることができるとは思っても見なかった。感動の一枚。
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翌朝のイカ。昨晩の到着は夜遅く、周囲の様子はわからなかった。辺りは一面の砂漠。砂、砂、砂・・・。
まさにここは砂漠のオアシス。その光景に、ただただ言葉を失うのみ。
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なぜ砂山を登るのか。言うまでもない。そこに山があるからだ。
しかし、辛い。一歩歩くごとに砂に足が捕られて中々前に進みゃーしない。息も絶え絶え、山の中腹で一休み。こりゃ敦煌で登った鳴沙山より登り甲斐がある。
本当に泉のほとりに小さな町(というより集落か)があるだけで、あとは全くなにもない。
パンアメリカンハイウェイへとつながる道が伸びるのみ。ここは砂漠のどん詰まりだ。
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美しい砂紋が延々と続く。もう言葉は要らない。その姿にただただため息を漏らすだけ。
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いよいよ旅もクライマックス。最後のメインイベント、ナスカの地上絵遊覧飛行。
我らがエアロコンドル号はいったいいつ飛び立つのか。世界で最も発着が不定期な空港。飛行機に乗ってシートベルトを締めたところで、フライトキャンセルなんてこともあるらしい。
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散々気をもませたが、1時間ほど待ってようやく出発。いやがおうにも期待は高まる。
さあて地上絵、その姿を見せておくれ。
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あー小麦粉こぼしちゃった。といった感じの山々。風で砂漠の砂が巻き上げたのだろうか。なんとも不思議な光景。
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おー見えた見えた、最初の地上絵。三角形の紋様が幾つも見える。けっこうデカイぞ、これは!
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パイロットが指を刺し片言の日本語で説明する。「ウッチュジン、ウッチュジン、ヤマノウエ」。
なんだなんだ、とにかく山の上だな。おー、いるいる。きのこみてえな生き物が!!宇宙人って言ってたのか。隣の奥さんが言う。「ガチャピン、ガチャピン」って。うーん、まさに!! -
「サル、サル、サル、アレノシタ」。ん?どれの下だ?よく見えん。おー確かに何か渦巻いてるな。あれが尻尾か。しかし薄いな、よく見えねえ。
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続いてコンドル。これも薄い!。しかもタイヤの後だかなんだかいろんな線が入り混じっている。こりゃ、そう遠くない将来消えちまうな。今来てよかった。
-
クモ。これはちっちぇえ。他の地上絵の半分以下だ。 でも輪郭はわりとはっきりしてる。
-
これが有名なハチドリ。保存状態もよく、一番はっきりと見える。本当にこれはよく見えた。満足の一言。
正直ほかのものは、結構見にくい。特に道路に近いところにあるものは、車のタイヤ跡などに荒らされて、結構がっかり。
なんでもここいら辺の気候も少しづづ変化しているということで、今以上に雨量が多くなれば、必然的にこの地上絵は消えて行かざるを得ないと心配されている。 -
砂漠で旅を振り返る。今回の旅は正解だった。このタイミングでこれたこと。多くの人との出会い。一人では、自由度は高くとも、ここまで充実した旅作りはできなかっただろう。
添乗員のちょっとした気配りや、ガイド。一人旅では得がたいものだ。それに、ツアー仲間との思い出。さすがにペルーに来るあたり、旅のつわもの揃いだった。まだまだ見ていない世界が多い。いろんな旅先の話を聞いて、ますます旅に対する思いが強くなった。
さあて、次はどこへ行こうか。財布と仕事と相談だな。
来年の今頃、またどこかで誰かとめぐり合い、新たな体験を求め彷徨い歩く自分の姿を思いながら、さあ日本へ帰ろう。明日からまた平凡な毎日が続く・・・。次の旅が始まるまで。
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