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ソイツの予兆は確かにあった。<br /><br /> 高山では、通常よりも消化がよくなる。特に昨日は、香格裏拉最後の夜ということでチベット族の方々にとことん呑まされた。朝からソイツがゴロゴロしていたのだ。<br /><br /> 今日からは僕一人で行動する。香格裏拉からバスで4時間かけ、麗江へ。まぁ、まだ何とかなるだろう。途中、一回休憩がありトイレへ行くチャンスはあったが、汚い公衆トイレではする気がおきず麗江に着いてからホテルでゆっくり行こうと考えていた。<br /><br /> だが不安は的中。休憩から1時間後、猛烈に腹のなかのソイツが暴れだした。しかも麗江付近の幹線道路は工事が多く、バスは非常に揺れ始めた。イタッ、イタタッ。これゃキツイ。あまりの揺れに左隣の子供はビニルに吐き出した。車内は異様な匂いが漂う。おいおいこの匂いの元は僕じゃないぜ。<br /><br /> 歯を食いしばり頑張って麗江のバスターミナルに着く。ホテルを決めてなかった僕は、束河(シューヘ)という古い街並が残る場所へタクシーで向かう。麗江といえば「麗江古城」が有名だが世界遺産に登録されていることもあり、観光客がめちゃめちゃ多いと聞いていた。「束河古鎮」であれば、まだ開拓中で風情も残るということでこちらに泊まることにした。<br /><br /> その頃、僕のお腹のなかのソイツは猛然と暴れていた。30分に一度の周期だったが徐々に早くなり、5分おきにソイツは現れてきていた。<br /><br /> 重い荷物を背負い、僕は「束河古鎮」を歩き、ホテルを探し始めた。入り口にたって驚いたが、思った以上に「束河古鎮」も観光地化されて、土産物屋が立ち並び、観光客で溢れていた。ホテルがどこにあるかもわからない。また束河は石畳で非常に歩きづらい。歩くとすぐにソイツがやってきて、僕は3分おきに腰かけては歩いた。額には生暖かい嫌な汗まで出てきた。耐えているときの僕は必死の形相だろう。だが周りなんかかまっている余裕はないのだ。近くの店員にホテルの場所を聞いてもさっぱり言葉が通じない。トロけるような暑さ、ホテルが見つからない苛立ち、ソイツが暴れる腹のイタさ。3重苦が僕を襲う。<br /><br /> 苦渋のなか、30分ほど僕は歩いただろうか、街並はどこも似て入り組んでおり、僕は完全に迷子になってしまっていた。そろそろ意識も朦朧としてきた。今や1分おきにソイツはドアをノックするため、ほとんど前に進めていない状況だった。諦めてその辺の草むらでしようかと、遠くを眺めたとき、ホテルらしき看板が目に入った!!<br /><br /> だが、もうこれ以上前に進めない。今立てば間違いなくソイツがニョキと顔を出してしまうだろう。「よいか、お前はまだ早熟じゃ!産まれるときを待て。KEEPDOWN、SLEEP PLEASE!」僕は自分の中のソイツに何度も言い聞かせた。これで僕は産婆をすることが今後できるだろう。<br /><br /> たった10Mぐらいの距離。なのに僕は座っては歩きを繰り返し、10分以上もかけホテルの前に着いた。こんなに何かに一所懸命、頑張ったのはどれくらい振りだろう。世の中、何でも思ったとおりになるもんじゃない。しかし、ホテルのフロントに聞くと1泊300元(4500円)もするという。おいおいこれじゃ残りの金、全部使い果たしてしまう。背に腹は変えられないが。<br /><br />うーん。。。<br /><br /> フロントの会話に意識が向かっていたからか、ソイツは急に大人しくなったいた。千載一隅のチャンス!今だったら他のホテルを探す余力がある。<br /><br />「やっぱいらない」とそのホテルを断り、僕は駆け足で外にでた。すると、なんと横に公衆トイレを発見!神は見捨てていなかった!<br /><br /> ほっとしたのもつかの間、ソイツは過去最大級の力を振り絞ってやってきた。この痛み、僕が33年生きてきて味わったことのないアンビリバボーな強さだ。おそらくこれが最後の戦いになるに違いない。すぐにその場のベンチにしゃがみこみ、僕とソイツの聖戦が始まった。ソイツは猛然と外に出ようとするが、それを必死で押さえ込む僕。噴出す滝のような汗。<br /><br /> さっきのホテルのフロントも遠目で心配そうに見ている。思わず作り笑いする(たぶん笑った顔には見えていないと思うが)風向きが1mm変わるだけでも勝負の行方は変わるだろう。ギリギリの戦い。天使と悪夢。最後に微笑むのはどっちだ?<br /><br /> 悪魔の攻勢はなんと3分以上も続いた。さすがの僕も諦めかけた・・・その時、なんと神風がきた!悪魔が引っ込み、穏やかな天使が一瞬だけ現れたのだ!!チベット寺院で3回回りしてお祈りしたのが効いたに違いない。今だ!!今しかない。<br /><br /> 僕はPCの入った大事なバックパック、パスポートと現金を入れた貴重品袋など全ての荷物をその場に置きざりにして、神ならぬ、紙だけ持ってトイレに駆け込んだ。<br /><br /> さらに奇跡!観光客用に洋式トイレがあるではないか!しかも綺麗っ!もらったぜぇ。この勝負!!僕はトイレに鍵もかけずに駆け込み、ソイツをついに放出した。悪霊退散〜〜!!でぇぃいいや〜〜〜!!!<br /><br /> <br /> 正義は勝つ。この戦いで僕はまたひとつ強くなった気がする。(中国、ぜんぜん関係ないやん。一応、荷物はその場にありました、えへ。)<br /><br />

束河(シューヘ)古鎮でする屁(ヘ)@麗江

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2006/06/23 - 2006/06/23

822位(同エリア1019件中)

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フーテンの若さん

フーテンの若さんさん

ソイツの予兆は確かにあった。

 高山では、通常よりも消化がよくなる。特に昨日は、香格裏拉最後の夜ということでチベット族の方々にとことん呑まされた。朝からソイツがゴロゴロしていたのだ。

 今日からは僕一人で行動する。香格裏拉からバスで4時間かけ、麗江へ。まぁ、まだ何とかなるだろう。途中、一回休憩がありトイレへ行くチャンスはあったが、汚い公衆トイレではする気がおきず麗江に着いてからホテルでゆっくり行こうと考えていた。

 だが不安は的中。休憩から1時間後、猛烈に腹のなかのソイツが暴れだした。しかも麗江付近の幹線道路は工事が多く、バスは非常に揺れ始めた。イタッ、イタタッ。これゃキツイ。あまりの揺れに左隣の子供はビニルに吐き出した。車内は異様な匂いが漂う。おいおいこの匂いの元は僕じゃないぜ。

 歯を食いしばり頑張って麗江のバスターミナルに着く。ホテルを決めてなかった僕は、束河(シューヘ)という古い街並が残る場所へタクシーで向かう。麗江といえば「麗江古城」が有名だが世界遺産に登録されていることもあり、観光客がめちゃめちゃ多いと聞いていた。「束河古鎮」であれば、まだ開拓中で風情も残るということでこちらに泊まることにした。

 その頃、僕のお腹のなかのソイツは猛然と暴れていた。30分に一度の周期だったが徐々に早くなり、5分おきにソイツは現れてきていた。

 重い荷物を背負い、僕は「束河古鎮」を歩き、ホテルを探し始めた。入り口にたって驚いたが、思った以上に「束河古鎮」も観光地化されて、土産物屋が立ち並び、観光客で溢れていた。ホテルがどこにあるかもわからない。また束河は石畳で非常に歩きづらい。歩くとすぐにソイツがやってきて、僕は3分おきに腰かけては歩いた。額には生暖かい嫌な汗まで出てきた。耐えているときの僕は必死の形相だろう。だが周りなんかかまっている余裕はないのだ。近くの店員にホテルの場所を聞いてもさっぱり言葉が通じない。トロけるような暑さ、ホテルが見つからない苛立ち、ソイツが暴れる腹のイタさ。3重苦が僕を襲う。

 苦渋のなか、30分ほど僕は歩いただろうか、街並はどこも似て入り組んでおり、僕は完全に迷子になってしまっていた。そろそろ意識も朦朧としてきた。今や1分おきにソイツはドアをノックするため、ほとんど前に進めていない状況だった。諦めてその辺の草むらでしようかと、遠くを眺めたとき、ホテルらしき看板が目に入った!!

 だが、もうこれ以上前に進めない。今立てば間違いなくソイツがニョキと顔を出してしまうだろう。「よいか、お前はまだ早熟じゃ!産まれるときを待て。KEEPDOWN、SLEEP PLEASE!」僕は自分の中のソイツに何度も言い聞かせた。これで僕は産婆をすることが今後できるだろう。

 たった10Mぐらいの距離。なのに僕は座っては歩きを繰り返し、10分以上もかけホテルの前に着いた。こんなに何かに一所懸命、頑張ったのはどれくらい振りだろう。世の中、何でも思ったとおりになるもんじゃない。しかし、ホテルのフロントに聞くと1泊300元(4500円)もするという。おいおいこれじゃ残りの金、全部使い果たしてしまう。背に腹は変えられないが。

うーん。。。

 フロントの会話に意識が向かっていたからか、ソイツは急に大人しくなったいた。千載一隅のチャンス!今だったら他のホテルを探す余力がある。

「やっぱいらない」とそのホテルを断り、僕は駆け足で外にでた。すると、なんと横に公衆トイレを発見!神は見捨てていなかった!

 ほっとしたのもつかの間、ソイツは過去最大級の力を振り絞ってやってきた。この痛み、僕が33年生きてきて味わったことのないアンビリバボーな強さだ。おそらくこれが最後の戦いになるに違いない。すぐにその場のベンチにしゃがみこみ、僕とソイツの聖戦が始まった。ソイツは猛然と外に出ようとするが、それを必死で押さえ込む僕。噴出す滝のような汗。

 さっきのホテルのフロントも遠目で心配そうに見ている。思わず作り笑いする(たぶん笑った顔には見えていないと思うが)風向きが1mm変わるだけでも勝負の行方は変わるだろう。ギリギリの戦い。天使と悪夢。最後に微笑むのはどっちだ?

 悪魔の攻勢はなんと3分以上も続いた。さすがの僕も諦めかけた・・・その時、なんと神風がきた!悪魔が引っ込み、穏やかな天使が一瞬だけ現れたのだ!!チベット寺院で3回回りしてお祈りしたのが効いたに違いない。今だ!!今しかない。

 僕はPCの入った大事なバックパック、パスポートと現金を入れた貴重品袋など全ての荷物をその場に置きざりにして、神ならぬ、紙だけ持ってトイレに駆け込んだ。

 さらに奇跡!観光客用に洋式トイレがあるではないか!しかも綺麗っ!もらったぜぇ。この勝負!!僕はトイレに鍵もかけずに駆け込み、ソイツをついに放出した。悪霊退散〜〜!!でぇぃいいや〜〜〜!!!


 正義は勝つ。この戦いで僕はまたひとつ強くなった気がする。(中国、ぜんぜん関係ないやん。一応、荷物はその場にありました、えへ。)

  • 麗江古城はいつも人でいっぱい

    麗江古城はいつも人でいっぱい

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この旅行記へのコメント (1)

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  • リータさん 2009/07/06 23:27:27
    祝勝利
    今日、初めてお邪魔しました。
    もう笑いがとまりません。

    ローマのパンチラ王も面白かった。
    フィレンツェのブランド話もよかった。

    何回かお邪魔して読破するつもりです。
    お邪魔しました。

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