凛々しい祭り−追い山

2006/07/15 - 2006/07/15

ついに「その日」がやってきた。

博多祇園山笠のクライマックス−追い山

今年は自然に参集した８人の仲間達に追い山の素晴らしさを体感してもらうという大役を仰せつかっての山笠見学となった。

もちろん、山笠は７００年以上の伝統がある厳粛な神事である。その神事に様々な形で参加することが最大の感動をもたらすことは言うまでもない。でも諸々の理由から参加できなくても、観るだけでその感動の一端をうかがい知ることが出来る。それが「博多祇園山笠」だ。そのクライマックスが「追い山」なのだ。

この日、みんなで凛々しい男たちの姿にしばし酔いしれた。

エリア 博多(福岡)

観光用のパンフレットなどに記載してある「追い山」のビューポイントは櫛田神社や東長寺、承天寺の清道周りや大博通り、須崎町の廻り止め等だ。でも地元の人と一体となって山笠の醍醐味を味わえる場所がある。
それがこの写真にある東流れの町、東町筋だ。山がぎりぎりで通れるくらい狭い道路の両側から地元の人たちが勢い水をかける。その中に混ざって一緒に東流れを応援する。飛び散る勢い水。

みんなに味わってもらいたい瞬間だ。

東町筋の丁度真ん中当り、旧上呉服町の通りを走る法被姿の男たち。凛々しいねえ。

山の通り道を塞ぐ観光客に「危ないから、どいて、どいて!」と大声で注意してまわる男衆。

法被姿の子供たちを安全な場所に誘導しようとする赤手拭の男たち。

博多っ子の血が騒ぐ。

猛然と突き進む舁き山からひとまず安全なところに避難する法被姿の子供たち。

この子たちの身体の中に博多山笠の心意気が知らず知らずのうちに伝承されていく。

それにしても可愛い集団だ。

同じく猛然と突き進む舁き山からひとまず避難した子供たち。

１０年後２０年後にこの子たちが山を舁くとき、博多の町並みはどうなっているのだろう。

東町筋を疾走する舁き山の勇姿。

観ている側も身体が熱くなる。

大博通りを疾走する舁き山。千代流れだったかな。

大博通りは通りが広いため、かえって舁き山は蛇行して難しい。

見物する方からすると、東町筋のように狭い道路を疾走するのと比較すると、間延びした感じで少し物足りないというのが正直な感想。

すべての舁き山が須崎町の廻り止めに到着し、それぞれの山は本拠地に戻って直ぐに取り壊しにかかる。

写真は人形と台座がすでに切り離された土井流れの舁き山。あっという間に取り壊され、数時間後には何事もなかったかのようにあたりは日常の町に戻る。

こんな山笠の有り様が「熱しやすく冷めやすい」といわれる博多っ子の気性を造っているのかもしれない。