レッドウッド・フォレスト・ウォーク（ロトルア）

2006/04/15 - 2006/04/15

　町の中心部に隣り合わせなのに、多彩で広大なウォーキングやトレッキングコースがある。ロトルアの魅力は、こんな所にもあります。「レッドウッドの森」はその代表。

　「レッドウッド・フォレスト」は「ファカレワレワ・フォレスト」の一部。カリフォルニア赤松だけの人工林で、100年以上前に実験的に植えられた森です。商業林として植樹するのに、ロトルアを含む「ベイ・オブ・プレンティ」エリアに最も適した植物は何かを探るため、様々な種類の木がここに植えられました。その中で、他を駆逐して生き残ったのが、カリフォルニア赤松だったそうです。真っ直ぐに伸びた赤い幹の大木が林立する森の中は、神秘的。地面には松の落ち葉が積もって土と混ざり、フワフワ。下生えの草がないので、木漏れ日は隅々まで届き、明るい森なのです。
　商業林としては、結局は、ラディアータ松という種類が、ベイ・オブ・プレンティに最も適していると判断され、今でもこの木がNZの主産業である林業の中心材木です。日本の建築材用にも輸出されています。ロトルアからタウポに向かう国道５号線の両側に行けども行けども松林が広がっているエリアがあります。あれがラディアータ松です。

　この赤松林と沼地を通って周回するコースは30分。起伏もほとんどなく、誰でも楽しめます。息をのむほど美しい渓谷もあります。そこでピクニックランチを食べたら、どんなに美味しいでしょう！

　赤松林の奥にはファカレワレワ・フォレストが取り巻いています。レッドウッドが赤松だけの人工林なのに対し、その周囲の森はNZの自然林。シルバーフォーン（マオリ語でパンガと呼ばれる巨大なシダ。NZのシンボル）の美しい森も見られます。　
　起伏のある山歩きコース、ロトルアの市街やファカレワレワ（テ・プイア）の地熱地帯が見下ろせるコース、グリーンレイクやブルーレイクなどの湖回遊コースなど、２時間、５時間、８時間と、多様なコースが設定され、途中の色分けされた→印の標識で迷わないように整備されています。

　　森の中には、ウォーキングコースの他にマウンテンバイク・コース、ホーストレック・コースなどもあるんですよ。市民の皆さんは、日頃から、この森で散策、パワーウォーキング、ジョギング、バイクなど、自分なりの楽しみ方をしています。NZ人がクロスカントリー競技に強い訳、わかるような気がしますね。

エリア ロトルア(ニュージーランド)

NZでは植物の成長が速い！　雨と陽射しの繰り返しが、植物の成長に適しているのでしょう。わずか100年程の樹齢なのに、この大きさ！
樹に触れると、エネルギーをもらえるようです。

パンガの森。パンガ＝シルバーフォーンがこんなに重なると、何とも言えない自然の造形の美しさを感じます。
マオリをはじめ、NZ人がこの植物を愛し、生命力のシンボルとしているのが、この風景を見ると理屈ぬきにわかります。

ロトルア市街を見下ろす見晴らしコースを歩きました。途中のコースで、見事なミモザ（アカシア）の花が咲いていました。
（この写真は、９月、春です）

「Quarry Basin」と名づけられた渓谷。森の中を通ってここに出ると、思わず歓声をあげたくなります。
広場のような開けた緑地の周囲は、絶壁ですが、そこに立つ木々の美しいこと。ユーカリの白いすべすべの木肌が、まぶしく見えます。
ここにはベンチもあり、一休みやランチにぴったり。
レッドウッドの出口までは、もうすぐです。

森の中には、要所要所にこんな道標があります。
矢印の色はコースで別れていて、目的のコースの色をたどっていけばいいようになっています。