中世の街とは坂道の街　トレドの旅

2006/02/19 - 2006/02/20

ひとつの国でひとつの知らない街を訪ねるようにしている、今回はトレド。
そうでもしないと知ってる街でずーっとのんびりしちゃうから。

ムルシアからマドリッドへ５時間の移動、バスターミナルが同じなので荷物を預けて身軽になってからトレド行のバスへ乗りこむ。「まだまだ若いねー！」とひとり自分を納得させながらの移動である。
マドリッド南バスターミナルから頻繁にバスが発着しているので便利、１時間強でトレドへ到着する。

トレドは小高い丘全体が街になっている、バスも鉄道も丘の下に着く…よほど体力自慢な人以外はバスかタクシーを使うほうが賢明だろう。私はトレドの威容を拝見した途端にタクシーを捜した。

エリア トレド(スペイン)

泊まったホテルはアルカサルのすぐそば。
残念ながらアルカサルは修復のため公開されていないらしい。フランコ将軍が最後に立て籠もって争った跡がまだ残っているとガイドに書いてあって興味をそそられていたんだけどな。ま、フランコ将軍の功罪を知っているわけではないので簡単に諦める。

タホ川に３辺を囲まれる街、トレド。
川の水はきれいではない。

中世の街っていうのは、大体が丘の上にある。
トレドも坂の街であり、観光は坂を上って下ってまた上って行うものである。

石畳の坂道、見た目はいい雰囲気だけど歩くには快適とはいいにくい。

木造のベランダ。
前にアルマグロで見た木造の劇場と造りが似ているような気がする。同じカスティーリャ地方だしね。

入り組んだ迷路のような路地も中世の街の特徴。

意味は分からないが可愛らしいオブジェを発見。
私は台所用品に弱い。

カテドラルの裏側の入り口のようだ。

たくさん人が出てくるんだからきっと美しいんだろう…でも人の流れに逆らうのが面倒で素通り。

それにしてもカテドラルのサイズが道幅にあってないんですけど。

街の中心に位置するソコベドール広場。
ソコトレンというトレドを１周する観光バスが発着している。

ここにマジパンで有名なお店の支店があった。
日本で考えるマジパンとは違うものが置いてあり、ヨーロッパで食べるマジパンの中でも極上である。スペインのマジパンはレベルが高いが、ここのはその上を行く美味しさ、お試しあれ。

トレドは焼き物も名物である。

スペイン語でミラドールというベランダ。
普通のベランダはテラスという別名があって、ミラドールとは建物からせり出て出窓調のものをいう。
私はなぜかミラドールが大好きである。金持ちの家には凝ったミラドールが多いものだ。

各家によってデザインが違うし、似たようなデザインでもタイルや彫刻が違ったり、興味深い。
もちろんすべての家がミラドールを持っているわけではないので、綺麗なミラドールを見つけるとうれしくなるのだ。

カテドラル正面へ向かう道。

精巧なカテドラルの入り口彫刻。
家紋を抱くライオンが、強そうというより丸っこくて可愛い。

カテドラル正門。
さすがスペイン３大カテドラルのひとつだけあり、まさしく豪華。

彫刻は誰が誰なのか、まったく分からない。
確かなのは口を開けつつ上を眺めていたであろう私。

カテドラルの中庭から眺める鐘楼。

カテドラル近くにある建物の入り口。
扉の上にある家紋なのか、シンボルなのか、彫刻の意味が気になる！

ここにも家紋のようなものが並んでいる。
ただのお土産物のお店なんだけど、趣味が良いのか悪いのか、魅力的である。

街のあちこちからカテドラルの鐘楼が顔をのぞかせている。

一度、城壁外へ出てみようと思う。
トレドには一箇所、城壁内から延々とエスカレータが続き外に出られる場所がある。

城壁にそって外側から歩いていくと、昔の枢機卿の屋敷がホテル＆レストランになっている建物がある。枢機卿のお宅で昼食をいただくことも生涯あるまいと思い入ってみる。

小さいながらもシックなバルを併設している。

トレド名物、ウズラの１種であるペルディスという鳥の煮込みをいただく。
ジビエの季節を少し外してしまったのは残念でたまらない。

教会の扉なんだけど、こんなところにもアラブ様式が残っている。

アラブ時代の「太陽の門」。

太陽の門近くから見たトレドの風景。

マジパンも買ったし、名物もいただいたし、さてマドリッドに戻ろうかな。

この旅行記へのコメント （3）

• たぽじいさん 2006/05/21 12:16:51

  ミラドール

  　素敵な写真を沢山見せていただいております。
  「ミラドール」という名を初めて知りました。私も建物やそれに付随するいろんな物が好きなんです。ミラドールに大変興味をもちました。スペインに行きたい！！。
  　先日、ＴＶでマルタ島の紹介をしてましたが、ここにも街の建物にベランダが（出窓風）あり、多くは緑色に塗られて綺麗でした。なんでも女性たちがここから外を眺めるのだそうです。これを見てマルタに行きたいと思いましたが、スペインのミラドールも、より素敵ですね。
  　あっというまにa_srcwさんの旅行記をすべて拝見してしまいました。何度も読み返してみようと思います。
  　ではこれにて失礼致します。

  a_srcwさん からの返信 2006/05/21 13:03:01

  RE: ミラドール

  はじめまして、たぽじいさんさん。
  写真、気に入ってもらえて嬉しいです、ありがとうございます。
  
  ミラドール、素敵ですよね！
  スペイン語で「見る＝ミラール」、ドールはそれをする物や人のことで、
  たとえば闘牛士は「殺す（マタール）人」でマタドール。
  スペインは中世の町が多く残っていますし、アラブ文化の影響も強くて
  雰囲気が素敵です。（私はイタリアも大好きですが）
  きっとたぽじいさんさんも散歩の途中でとっておきの窓や扉を見つける
  ことが出来ると思いますよ。
  
  私も建物や街並みを見るのが大好きで、様式などはよく分からなくても
  いつも楽しんでいます。
  マルタを紹介していた番組、私も最近見ましたけど同じものでしょうか、
  私もマルタはぜひ行ってみたい国なんです。
  もしかして好みが似てるんでしょうか？
  
  
  

• belleduneさん 2006/03/15 08:47:14

  懐かしいトレドの街並み

  はじめまして。
  懐かしく拝見しました。
  グラナダへ行く前に、トレドに行きましたが、初めての海外旅行でしたので、当然ツアーでした。でも、グラナダ大学での語学研修のツアーだったため、その間私は一人でカタロニア地方へ一人で１週間出掛けました。
  トレドは日帰りで、あまりゆっくり出来ませんでしたので、写真を見ながら
  思い出に浸っています。
  また、よろしくお願いします。