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トリノ駅の観光案内でオリンピックの会場への交通手段を聞いてみたところ、<br />「シャトルバス一回券でもいいけど、たくさん行くつもりならお得なフリーパスがあります」との答え。Iちゃんと相談した末に「フリーパス」を買うことに。駅の売店で買えると聞いたのでいそいそと向かったのだが、売店のオバチャンは切符を1枚だけよこすのみ。<br />どう見てもシャトルバス一回券である。<br />で、どうやらイタリア語しか通じないらしいこのオバチャンにふたりがかりで身振り手振りをまじえて伝えたところ、今度はポンと一回券が束になった状態で放ってよこした。<br />いきなり脱線するが、イタリア人はお釣りでもチケットでもポンと放ってよこす。<br />どこかの雑誌で「日本人はなめられている。有名ブランドショップで日本人が『あのカバンを見せてくれ』と頼んだら放ってよこしたのでその場で注意したことがある」と、読んだことがあり、その時は「ほほう、確かになめられてるな!」などと憤慨したものだが、もしかしたら・・・イタリア人がモノを放ってよこすのは普通の事なのかもしれない。<br /><br />で、また話は戻る。<br />「他のチケットはない」と、オバチャンは言ってるらしく、結局諦めて一回券を購入。一体どこの売店にフリーパスを売っているというのだ??<br /><br />朝飲んだ薬で体調が良くなり開会式までまだ時間があったので、カステッロ広場に向かうことにした。歩いても15分程度のその場所はトリノでも中心地的な存在で、オリンピックの公式ショップだのユヴェントスの公式ショップだのもその界隈にある。<br />とは言え、あまりあちこちを回っている余裕はなさそうだ・・・。<br />道中、少し空腹もおぼえたので目についたカフェに入る。<br />窓際には7、8人もの日本人が集まって、わいわいと話をしていた。<br />体調の方が気になって何を注文したか忘れたが、たぶんフォカッチャだかの軽食と飲み物を頼んだと思う。<br />食後にはまた薬を飲んだ。油断してぶり返したらかなわない。<br />この旅行中はこまめに服用することにしよう。<br /><br />簡単な食事を済ませ、ガイドブックを取り出して確認をしながら交差点で待っていると、隣に立った男性が「何か探してるの?」(←英語)と、声をかけてきた。<br />もうほとんど位置の見当はついていたので特に困ってもいなかったのだが、せっかく聞いてくれたので「オリンピックショップとユヴェントスショップを探している」と、答えた。<br />もちろん英語の達者なIちゃんが!<br />すると、「ここをまっすぐ行ってあの点滅している黄色いライトの道を左へ曲がって少し行くとある」と、教えてくれた。<br />ん?「黄色く点滅しているライト?」<br />見当をつけている位置はそこではない。<br />その向こうにある信号の色を指しているのかと思い、もう一度聞き返しても同じ返事だった。<br /><br />「聞いてよかったね」<br />「思ってた場所と違ったもんね」と、言いながらいそいそとその道を・・・行けども行けども着かない。業を煮やしてガイドブックを見直すと全然違う場所に出てしまっているではないか。<br />途中見逃したか?と思い、両脇に気を付けながら来た道を戻ったがやはり、ない。<br />結局「黄色く点滅しているライト」の所まで戻り、そこを曲がらずに真っ直ぐ行くと、最初に我々が見当をつけていた場所にオリンピックショップとユヴェントスショップはあった。<br />ムキー!時間の無駄じゃあ!<br />もう、J○Bも通行人も誰も信用しない!<br />頼れるのは自分だけ・・・。<br />どこまでホントか知らないが、後に読んだコラムには「イタリアの人は自分が知らなくても、さも知っているかのように教えてくることがある」と、書いてあった。なんでそんな無意味な事を・・・。<br /><br />オリンピックショップとユヴェントスショップは近くにあり、両方に用があった私には大助かりだった。ちなみに後者は個人的には全然興味がないのだが、同僚から「グッズ買ってきてー」と、頼まれていたのだ。<br />これらの店がある通りは観光客と思しき人々、つまり我々の仲間が大勢ウロウロしていた。さすが開会式当日!<br />まずはオリンピックショップへ。大人気ゆえか入場制限をしている。<br />中をのぞくと割合ゆったりした状態にもかかわらず制限しているようだ。<br />これが日本だったらもっとギュウギュウ詰め込むところだけど。<br />順番はすぐにまわってきそうだったので並ぶことにした。ほどなく入口を開けてもらい中へ。<br />二階はウェア類がメイン、一階はその他商品がメインだ。<br />ぶさい・・・いや個性的な顔立ちが特徴の公式キャラクター「グリッツ」と「ネーベ」グッズを始め、公式チョコレート(そんなもんまである)「カファレル」のチョコレート詰め合わせ、ウェアにピンズ、寒さ対策の小物やボールペンまでいろいろ揃っている。なぜかおもちゃのボールまで売っていて、これがけっこう可愛らしい。<br />不細工(言っちゃった!)だと信じてやまない「グリッツ」「ネーベ」も意外と人気でいろんな人がレジへと運んでいく。<br />うーん、わからん、イタリア人の感覚はわからん・・・。(キャラクター制作はポルトガル人らしいけど)<br /><br />IちゃんはVISAカードで払ったらオリンピック模様のVISAのピンズをもらったと言うので私もVISAカードを使ったがもらえなかった。たぶん購入価格も関係あったのだろう・・・。なんせIちゃんは80余ユーロ使い、私は20ユーロ程度だったので。<br />後で聞いた話だが、この店はスポンサーであるVISAを使わせる為、なんとグッズの購入はVISAカードオンリーだったとか。<br />ひえー。現金が使えない店なんて初めて聞いたよ。<br />この店でもカフェでもIちゃんの選択は早く、私の選択は遅い・・・。なんせすべてイタリア語か、よくて英語が附記されてるだけなんだもん。読み込みに時間がかかるんです、ええ。<br /><br />オリンピックショップを出た後は、数軒隔てた近所のユヴェントスショップへ。こちらはガラガラ。<br />入ってはみたもののコスチュームだのボールだのけっこう高い(それにかさばる!)。ウロウロしていたらレジ付近でボールペンを見つけたのでそれを購入。<br /><br />店を出るとIちゃんが「よねちゃん、あんまり時間がないで」と、言うのでいそいそと駅へ向かう。開会式は8時からだが、7時から前座ショーがあり、しかも大勢が会場に押し寄せるので6時までの入場がのぞましい、との情報を得てきたのだ。<br />時間は5:30。急がねば。<br />「確か、X4番か4番のバスだったよねえ。あ!4番来た!」と、目の前に来たバスに慌てて乗り込んだのが・・・今来たカスッテロ広場方面に向かうではないか。<br />あれー?方向間違えた!<br />客層もオリンピックの観客とは縁のなさそうな顔ぶれだし(笑)<br />で、慌てて次の停留所で降りたのだが・・・二両編成のこの路面電車はフツーの電車と同じく扉がいっぱい付いている。慌てて降りたのはいいが、駅で買った切符はどうすればよかったんだろう?<br />何人か打刻をしていたような気がするが。<br /><br />駅まで駆け戻って反対方向のバスに乗り直し。今度は関係者らしい人や観光客でギュウギュウ詰めだ。<br />ウゲー、息苦しいー。<br />その関係者もあんまり場所がわかってないらしく、違う停留所で降りかけて仲間に「まだ!」と、もう一回バスに引きずり込まれたりしている。<br />運賃・・・運賃はどうしたらいいの?と、思っている間に着いたらしく、皆一斉にドワーッと降りる。わけもわからないまま一緒に降り、わけもわからないまま人の波についていく。<br />会場までの道は既に車両規制しており、警備員がそこここに立っている。車両のない、広々と歩ける道沿いにはオリンピックの旗がずーっと並び、歩いて行く内に少しずつ気分が盛り上がってきた。<br />お天気が良くて何よりだった!これで雪だの雨だの降ったら体調も悪いところにずいぶんとテンションも下がったことだろう。<br />雲ひとつない空を飛行機が飛び去って行った。開会式が始まると同時にトリノ空港は閉鎖するので今日は空港もかなり混乱していることだろう。今は悠然と飛んでいる飛行機も、あと2時間もするとトリノから閉め出しだ。<br /><br />ゾロゾロと歩いた末、会場入口に到着した。(つづく)

トリノ(ミラノ)の休日 [三日目・中編]

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2006/02/08 - 2006/02/15

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よね

よねさん

トリノ駅の観光案内でオリンピックの会場への交通手段を聞いてみたところ、
「シャトルバス一回券でもいいけど、たくさん行くつもりならお得なフリーパスがあります」との答え。Iちゃんと相談した末に「フリーパス」を買うことに。駅の売店で買えると聞いたのでいそいそと向かったのだが、売店のオバチャンは切符を1枚だけよこすのみ。
どう見てもシャトルバス一回券である。
で、どうやらイタリア語しか通じないらしいこのオバチャンにふたりがかりで身振り手振りをまじえて伝えたところ、今度はポンと一回券が束になった状態で放ってよこした。
いきなり脱線するが、イタリア人はお釣りでもチケットでもポンと放ってよこす。
どこかの雑誌で「日本人はなめられている。有名ブランドショップで日本人が『あのカバンを見せてくれ』と頼んだら放ってよこしたのでその場で注意したことがある」と、読んだことがあり、その時は「ほほう、確かになめられてるな!」などと憤慨したものだが、もしかしたら・・・イタリア人がモノを放ってよこすのは普通の事なのかもしれない。

で、また話は戻る。
「他のチケットはない」と、オバチャンは言ってるらしく、結局諦めて一回券を購入。一体どこの売店にフリーパスを売っているというのだ??

朝飲んだ薬で体調が良くなり開会式までまだ時間があったので、カステッロ広場に向かうことにした。歩いても15分程度のその場所はトリノでも中心地的な存在で、オリンピックの公式ショップだのユヴェントスの公式ショップだのもその界隈にある。
とは言え、あまりあちこちを回っている余裕はなさそうだ・・・。
道中、少し空腹もおぼえたので目についたカフェに入る。
窓際には7、8人もの日本人が集まって、わいわいと話をしていた。
体調の方が気になって何を注文したか忘れたが、たぶんフォカッチャだかの軽食と飲み物を頼んだと思う。
食後にはまた薬を飲んだ。油断してぶり返したらかなわない。
この旅行中はこまめに服用することにしよう。

簡単な食事を済ませ、ガイドブックを取り出して確認をしながら交差点で待っていると、隣に立った男性が「何か探してるの?」(←英語)と、声をかけてきた。
もうほとんど位置の見当はついていたので特に困ってもいなかったのだが、せっかく聞いてくれたので「オリンピックショップとユヴェントスショップを探している」と、答えた。
もちろん英語の達者なIちゃんが!
すると、「ここをまっすぐ行ってあの点滅している黄色いライトの道を左へ曲がって少し行くとある」と、教えてくれた。
ん?「黄色く点滅しているライト?」
見当をつけている位置はそこではない。
その向こうにある信号の色を指しているのかと思い、もう一度聞き返しても同じ返事だった。

「聞いてよかったね」
「思ってた場所と違ったもんね」と、言いながらいそいそとその道を・・・行けども行けども着かない。業を煮やしてガイドブックを見直すと全然違う場所に出てしまっているではないか。
途中見逃したか?と思い、両脇に気を付けながら来た道を戻ったがやはり、ない。
結局「黄色く点滅しているライト」の所まで戻り、そこを曲がらずに真っ直ぐ行くと、最初に我々が見当をつけていた場所にオリンピックショップとユヴェントスショップはあった。
ムキー!時間の無駄じゃあ!
もう、J○Bも通行人も誰も信用しない!
頼れるのは自分だけ・・・。
どこまでホントか知らないが、後に読んだコラムには「イタリアの人は自分が知らなくても、さも知っているかのように教えてくることがある」と、書いてあった。なんでそんな無意味な事を・・・。

オリンピックショップとユヴェントスショップは近くにあり、両方に用があった私には大助かりだった。ちなみに後者は個人的には全然興味がないのだが、同僚から「グッズ買ってきてー」と、頼まれていたのだ。
これらの店がある通りは観光客と思しき人々、つまり我々の仲間が大勢ウロウロしていた。さすが開会式当日!
まずはオリンピックショップへ。大人気ゆえか入場制限をしている。
中をのぞくと割合ゆったりした状態にもかかわらず制限しているようだ。
これが日本だったらもっとギュウギュウ詰め込むところだけど。
順番はすぐにまわってきそうだったので並ぶことにした。ほどなく入口を開けてもらい中へ。
二階はウェア類がメイン、一階はその他商品がメインだ。
ぶさい・・・いや個性的な顔立ちが特徴の公式キャラクター「グリッツ」と「ネーベ」グッズを始め、公式チョコレート(そんなもんまである)「カファレル」のチョコレート詰め合わせ、ウェアにピンズ、寒さ対策の小物やボールペンまでいろいろ揃っている。なぜかおもちゃのボールまで売っていて、これがけっこう可愛らしい。
不細工(言っちゃった!)だと信じてやまない「グリッツ」「ネーベ」も意外と人気でいろんな人がレジへと運んでいく。
うーん、わからん、イタリア人の感覚はわからん・・・。(キャラクター制作はポルトガル人らしいけど)

IちゃんはVISAカードで払ったらオリンピック模様のVISAのピンズをもらったと言うので私もVISAカードを使ったがもらえなかった。たぶん購入価格も関係あったのだろう・・・。なんせIちゃんは80余ユーロ使い、私は20ユーロ程度だったので。
後で聞いた話だが、この店はスポンサーであるVISAを使わせる為、なんとグッズの購入はVISAカードオンリーだったとか。
ひえー。現金が使えない店なんて初めて聞いたよ。
この店でもカフェでもIちゃんの選択は早く、私の選択は遅い・・・。なんせすべてイタリア語か、よくて英語が附記されてるだけなんだもん。読み込みに時間がかかるんです、ええ。

オリンピックショップを出た後は、数軒隔てた近所のユヴェントスショップへ。こちらはガラガラ。
入ってはみたもののコスチュームだのボールだのけっこう高い(それにかさばる!)。ウロウロしていたらレジ付近でボールペンを見つけたのでそれを購入。

店を出るとIちゃんが「よねちゃん、あんまり時間がないで」と、言うのでいそいそと駅へ向かう。開会式は8時からだが、7時から前座ショーがあり、しかも大勢が会場に押し寄せるので6時までの入場がのぞましい、との情報を得てきたのだ。
時間は5:30。急がねば。
「確か、X4番か4番のバスだったよねえ。あ!4番来た!」と、目の前に来たバスに慌てて乗り込んだのが・・・今来たカスッテロ広場方面に向かうではないか。
あれー?方向間違えた!
客層もオリンピックの観客とは縁のなさそうな顔ぶれだし(笑)
で、慌てて次の停留所で降りたのだが・・・二両編成のこの路面電車はフツーの電車と同じく扉がいっぱい付いている。慌てて降りたのはいいが、駅で買った切符はどうすればよかったんだろう?
何人か打刻をしていたような気がするが。

駅まで駆け戻って反対方向のバスに乗り直し。今度は関係者らしい人や観光客でギュウギュウ詰めだ。
ウゲー、息苦しいー。
その関係者もあんまり場所がわかってないらしく、違う停留所で降りかけて仲間に「まだ!」と、もう一回バスに引きずり込まれたりしている。
運賃・・・運賃はどうしたらいいの?と、思っている間に着いたらしく、皆一斉にドワーッと降りる。わけもわからないまま一緒に降り、わけもわからないまま人の波についていく。
会場までの道は既に車両規制しており、警備員がそこここに立っている。車両のない、広々と歩ける道沿いにはオリンピックの旗がずーっと並び、歩いて行く内に少しずつ気分が盛り上がってきた。
お天気が良くて何よりだった!これで雪だの雨だの降ったら体調も悪いところにずいぶんとテンションも下がったことだろう。
雲ひとつない空を飛行機が飛び去って行った。開会式が始まると同時にトリノ空港は閉鎖するので今日は空港もかなり混乱していることだろう。今は悠然と飛んでいる飛行機も、あと2時間もするとトリノから閉め出しだ。

ゾロゾロと歩いた末、会場入口に到着した。(つづく)

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