1989/08 - 1989/08
39位(同エリア46件中)
ソフィさん
日本からはるばるやって来たアメリカの初夜は、ニューオーリーンズの西100キロにある、ミシシッピー河沿いの「ナッタウェー農場」だった。
ここは19世紀南部の大農場そのまま、昔日の面影を色濃く残した、観光ホテルとなっている。
この農場は、1830年ごろ、東部の鋼鉄資本家の息子がやって来て開発した。
南北戦争(1861年−1865年)の流れ弾が額に入れられて壁に飾られており、奴隷時代の面影が残っている。
私の部屋は母屋に一番近い離れの一つで、かつては長男の住居だったようだ。
寝室が二つ、広いジャグジーバス付きの浴室もあり、バナナの樹が木陰をつくる専用の庭にはプールもある。
内装や家具は、ヨーロッパのシャトーを想わせる豪勢さである。
こういった南部の雰囲気の中で、昔の農園主の体験をさせてくれるのが、ここのサービスのようだ。
炉辺のテーブルにはアイスベールが置かれ、いつもシャンパンが冷えている。
翌朝目を覚まし、専用プールでひと浴びしていると、7時きっかりにボーイが「寝覚ましのマフィン」と、しぼりたてのオレンジジュースを届けてくれる。
これは朝食前の、サービスなのだ。
当時のアメリカは、ヨーロッパ文化への傾倒が顕著だったらしい。
この館の娘さんは、パリまで音楽修業に出かけたという記録が残されている。
PR
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
0