2005/08/13 - 2005/08/14
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8月13日(土)
07:00 Tabara → 15:30 Santa Marta de Tera (23km)
/Albergue 泊
急いで支度をしている私たちを尻目に『おじさん』は優雅にコーヒーを沸かしている。 キッチンにはガスがあるが、自分が持ってきた燃料を使い、湯を沸かしていたのだ。 『おじさん』は、もの静かだが、行動や仕草がおもしろいので、私は密かに観察し、話しかけてみたりした。
そのおじさんとはそれ以来会うことはなかった。
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コーヒーを作るおじさん
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いつもに戻って7人で出発。
薄明るくなって、みんなに先に行ってもらう時になっても、イワンはずっと私たちと一緒に歩いている。
「今日はミカ Y(and) Hiromiと歩くんだ。」
今日の予定は23km。の〜んびり楽しんで歩ける数少ない日だった。
イワンの杖は合気道のもの。持ってみるとみかけよりずっと重い。
これを使って、時には武士になり、時には忍者になり私たちを守ってくれる。 行く先々で怪しい者はいないか、一人で腰をかがめてあたりをうかがっている。 退屈させない。単なるお調子ものかと思うと、とても真面目な面があり、自分の意見をしっかり持っている。
私の名前を相変わらず『Hiroshi』と呼ぶことがある。 それじゃあコメディアンじゃないの!
イワンに、それは男の名前なのだと説明した。
スペイン(西洋の)の名前も同じように、語尾の母音を変えると男女の名前になる。
たいてい女の人の名は最後がAになる。
「だから僕はイワンじゃなくてイワナって呼んでいいよ。ミカはミコだね。」
なるほど、すごい誤魔化しかただと感心した。
少し歩き出すと、まだ薄暗く寒いのに、リュックを背負い、歩きながらTシャツを脱ぎはじめる。 暑いらしい。
そして、リュックにくっついている携帯電話入れがカラなことに気が付き、急に心配になったらしく、私に言う番号の通 り電話してみてと言う。 音を鳴らして確認するためだ。
リュックのフタのあたりから携帯が鳴った。
こうしていつものパンツ一枚姿になり、準備が完了した。 -
この日まで、彼のことは単に楽しい明るい、もしかしたらそれだけのお兄さんかと思っていたのだが、こうして一緒に歩きはじめて彼の人間性の良さが、どんどん見えてきたのだった。
「学校の先生になりたいって言っていたけど、何歳くらいの子供を教えたいの?小学生?」
「もう少し大きい子。僕は子供たちにモラルを教えたいんだ。」
一見モラルも何もないように見える彼は、本当は一本筋の通った人間としての常識を持った人だった。
サッカーの話をしていると
「僕は本当はサッカーは好きじゃないんだ。スポーツとしては好きだよ。いいと思う。だけど今のサッカーチームは、政治的であり、ゆがんだ愛国心に繋がると思う。」
「ふ〜ん、じゃあ闘牛は?」
「あれは・・・スペインのプリミティブな部分だと思う・・・。」
「今日はしばらく一緒に歩きたいから、あなたたちが休憩したい時は言って。僕も一緒に休むから。」
こうして二時間以上経ったので、おおきな木陰で休憩することにした。
私とミカさんは休憩の時、マットを広げ靴もソックスも脱いでくつろぐ。 彼も全く同じことをする。これは私たちを見て真似たのではなく、彼もこのスタイルらしかった。
靴を見ると、片方の紐が変だ。細い凧糸のような頼りない紐じゃないか。 靴の紐の締め方は重要なポイントなのに。それでもこれで充分なのだと言う。
ここで 軽い朝食タイムになった。 私は果物を食べていた。食料も重いから非常用のお菓子を少ししか持ち歩かない。
イワンはリュックからパンを取り出す。続いてトマト、塩、ガラス瓶入りのオリーブオイル。 それらを使って、パン・コン・トマテを作ってくれた。
オリーブオイルは下にボタボタこぼれるほどいっぱいかける。 チョリソーも切って分けてくれた。
カメラを向けると急に、オリーブオイルのコマーシャルを演じはじめた。おもしろそうなので最初からやってもらい、デジカメのムービーで録画。
「オラ!これがスペイン産のオリーブオイル。これをトマトを乗せたパンにとろ〜りとかける。それがペリグリーノ(巡礼者)のご馳走。チョリソーもあるよ。これはとてもとてもおいしい!歩く時のパワーになるんだ!・・・」
そして赤いナイフについて説明してくれた。
「これはね、キ二ーの友達のルイスからもらったものなの。僕はナイフをCaparraで落としてしまったんだ。その後に来たルイスが偶然に僕のナイフを拾って後で使っているのを見て、びっくりして、僕が落としたことを知ると、返すと言ったので、僕からプレゼントしたんだ。そうしたら、ルイスが代わりにこの赤いナイフをくれたの。」
イワンは、この赤いナイフが、ルイスとの友情の証のように大切にしていた。 -
そんなことをしているうちに、気が付いたら、日陰だったイワンがいた場所がすっかり太陽に照らされていた。
あわてて出発。 道中ずっと漫才のよう。
私が言うことにも大笑いしている。
今度はスペインの歌を教えてくれると言う。
a mi me gusta el pipiripi
de la bota del pararapaa
con el pipiripi con el parapara
a quien no le guste el vino es un animal es un animal
少し疲れて静かになったころ、小さな村のバルで休憩することにした。
飲み物とスナックをつまみながらふとイワンの足下をみると、さっさと裸足で歩いている。同じ人種で良かった。
小さなスケッチブックにさっきの歌の詩を書いてもらうと、自分が歩いている絵まで描いてくれ、スペイン巡礼中にユースフルな単語もイラスト入りで書いてくれた。 -
あとまだ8.5km。
「ここからなら僕は二時間かからない。先に行って待ってるね。」
足の長い彼にとって、ゆっくり歩くのもかえって疲れるのだと思う。
バルを出ると少しして、
「じゃあ、何か困ったことがあったら電話して、チャオ!」
そうして彼のペースに戻り、スタスタとどんどん進んで小さくなってきた頃、
「あれ?今矢印があったよ!」
直進ではなく右に向かった矢印が見えたのである。 ミカさんも一緒に数歩戻り矢印を確認してみる。
「これ右だよねぇ?」
でも自信がなかったので、しばらく右に行ってみる。するとまた矢印があるではないか。
完全にイワンは間違った方向に進んでいる。
朝、携帯に電話した時の発信履歴が残っているので、その番号に電話した。
元気よく電話に出るイワンに
「まっすぐ行っちゃだめ!右に行くの!山の方!!」
知っているスペイン語を総動員して力説する。
すぐにわかってくれて、電話の向こうで大笑いしている。
自分でミスに気が付いて、大受けしているようだった。
「わかった、わかった、ありがとう!」 -
何か困ったことがあったら電話して!なんて気取って行っちゃったくせに・・・・・! 30分もしないうちにイワンが後ろから来た。
手にはオレンジを持ってそれをむきながら。
そしてその半分をくれた。電話のお礼のつもりらしい。
イワンは私たちとペースを合わせ、再びゆっくり歩いている。
何かあったら電話するから先に行っていいよと言うと
「今日は最後まで二人と歩くことにしたんだ。」 -
5kmくらい歩いたところに水路があった。
水はきれいだ。 私は足をつけたかった。
歩いていると足に熱を持つので、足を冷やすことが一番のリフレッシュ法なのだ。
そうでなくても、私は水が大好きなのだ。
ここで休みたいと言い、裾をまくって足を水につけようとすると、イワンはこの杖をここで持っててと言い、上流の方に進んでいった。
そして流れの速い水路に飛び込んだ。
泳ぎ流れて杖につかまろうということだった。
水路の流れはとても早いので、あっという間に流れてきた。
杖にはつかまらず、自力で這い上がろうとするが、流れのせいでかなり難しいようだった。
水は凍り付くように冷たく、足をひたしていると感覚が麻痺してしまいそうだった。 イワンは合計三回飛び込んだ。 パンツ一枚、しかも水着のようなパンツなので、いつでも泳げる体制にあるのだ。
なんて自由な人なのだろう。 -
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楽しそうなイワンとミカさん
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イワンがこう提案してきた。
「今日は三人でディナーを食べよう!お祝いだ!・・・・ホワンペのために!」
最後の『ホアンペのために!』は、付け足した感じだった。
目的地の村の一つ手前の村で、イサベル、ペドロ、ペペ、アントニオがうろうろしているのが、遠くから見えた。
彼らはすでにアルベルゲに行ったのだが、村には食事ができるバルやレストランがないので、この村まで探しにきたという。
二つの村の間はわずか1kmであった。 私たち三人は、先にアルベルゲに行くことにして別 れた。 イワンがこう提案した。
「今日はお店で食材を買ってパスタを作って食べようよ!」
おお、それいい!
「でもアルベルゲにキッチンはあるのかな?」
と私
「きっとあるよ」 -
まもなくアルベルゲに到着。 こぎれいなものだった。
しかしどこを探してもキッチンはなかった・・・。 イサベルからイワンに電話がはいる。
「この村にもレストランはないの。だから今から買い物をして、今日はサラダとか作るから、そこにあるポテトチップとコーラを飲んで待っていて!」
シャワーを浴びて洗濯をしたあと、喉も乾いていて、お腹もすいていたので、近くのバルに行く。
私たちはいつものビール。イワンはビールをサイダーで割ったクララ。 お酒は強くないと言う。 ニ杯目も飲み終わったころ、ペドロが迎えにきた。 -
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アルベルゲに戻るとテーブルの上にはサラダがたっぷり作られており、ハムやチョリソー、飲み物もたくさんあった。 とても豪華に見えた。全員揃って食べるのはおいしい。
サラダには豆が入っている。 紙皿もナフキンもプラスチックのナイフやフォーク、デザートにはメロン。 すべて揃っていた。 -
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食後はすぐ目の前の教会へ行った。 Santa Marta de Teraのこの教会は私たち巡礼者にとってスペシャルなものだった。
古いサンティアゴ像があるからだ。
ロマネスクの小さい教会は、庭も外観も内部も美しかった。
イワンは聖水をおでこにつけてくれた。
小さい窓、分厚い壁。典型的なロマネスクの美しい教会。
裏庭に回ると、とそこにサンティアゴ像があった。
無事に全員がSantiagoまで着きますように! -
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他のみんなも来て、ペドロがミサをはじめる。 聖書を読みながら、一つ一つ言葉についてみんなに質問をする。
それにつきあって、イサベルたちは大真面目に答えている。
そこへ教会の世話をしているおばさんが現れ、巡礼の歌を教えてくれた。 寂しい響きの曲だった。
これをペドロはいたく気に入り、歌詞を手に入れ、後までずっとずっと歌い続けた。 -
外に出ると、クローバーがいっぱいある。
イワンが四葉のクローバーを探そうよ!と言い出した。 私もミカさんも足下にしゃがみこんだ。
すぐにミカさんがみつけた。次にイワンも見つけた。私はなかなかみつけられないので、イワンは自分がみつけたものをくれた。
そのうちに他のみんなも集まってきて、全員で四葉のクローバーを探しはじめた。 ぺぺはとても真剣に探し、3つもみつけた。ミカさんもイワンもまたみつけて、全員分の7つがみつかった。
イサベルも相当真剣な顔で探しているがみつからない。私はこういうのを見つけるのが苦手だった。
やっとあきらめて今度は散歩に行く。 -
みんなそれぞれに歌を歌っている。
イサベルは先頭に立って歩きながら、いつものように携帯電話で誰かと話している。 フランスの道では人が多いから、毎日会う人(歩くペースが同じ人)の中から気の合う人たちがグループになる。
でもここではこの人数しかいないのだ。
より好みもできない。この中で助け合っていかなければならない。
たまたま出会ったかのように見えるこのグループは、もしかしたら『必然』だったのかもしれない。
誰もがとても重要で、個性的で一人欠けたら寂しくて、家族のような関係になっていた。
イワンのような自由でくったくのない人と、ペドロのような気取り屋の大人は合わないかもしれないと思っていたら、ものすごく仲良くやっている。 イワンはちゃんと大人と話せる人だし、大人たちも外見や行動で人を判断しない。
電話をしているイサベルは、どんどん進んでしまう。どこまで行く気なのか。 もう町の終わりまで来てしまった。
ちょうどそこに車の標識があり、『STOP』と書いてあったので、みんなで
「イサベル、STOP !」
と叫んで、やっとアルベルゲまで戻った。
寝るまでの短い時間、私たちはそれぞれ好き勝手なことをした。
私はipodを聴きながら歌いまくり、ミカさんと大笑い。
私たちの他には誰もいない。
こうして楽しい一日は終わった。 -
8月14日(日)
05:45 Santa Marta de Tera → 18:30 Mombuey (36 km)
/ Albergue 泊
今日は36km。
張り切ってみんなに必死でくっついていく。
イサベルも身長170cm、それでも男の人たちと歩くとハンデがあるという。
「途中から小走りにならないと、追いつかないのよ。」
みんな何度目かのCaminoだから、健脚そのものである。 -
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湖の周りをしばらく歩いた。
『銀の道』では、湖のまわりを歩くことが多かった。ここは、これまでの湖よりも穏やかで、まわりに険しい山もないので、水が身近かにある。
この辺りで休憩としようと思っていたところに、海水浴客の一行がいた。 もちろん私たちの仲間だった。
四人の男たちは湖に入りはしゃいでいる。
私たちは足を水に浸した。小さな魚が泳いでいた。 -
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途中の村で民族衣装をつけている女性がいたので、写 真を撮らせてもらう。 彼女はバルセロナで働いているが、今日は祭りのために里帰りしているということだった。 バルも店もないこの村で、水がなくなってきたので、彼女の家に行き、水をもらって出発した。
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今日の目的地、Mombueyは手ごろな大きさの村だった。
アルベルゲは小さく、ベッド4つ、あとはその間にマットレスが4つあった。
仲間の5人は到着している様子だが、ここには誰もいない。自転車は三台置いてある。
一つだけ何もおいていないマットレスがあった。 その隣にはイサベルの寝袋が広げてある。
ペドロ、ぺぺはベッドに、別 のところの一番ボロいマットレスにはイワンの荷物、その隣にはアントニオ。あと二つのベッドのしたに荷物のようなもの。
ということは私たちを入れると10人。ベッドは8つ。
ミカさんと私は、これをどう解釈したらいいものか考えていた。
今夜、 私達にベッドはあるのだろうか?!
シャワーを浴びたあと、イサベルだけが帰ってきた。
彼女たちが、ここに着いた時、すでに三人の自転車男たちがいたそうだ。それで三人にお願いして、一つだけダブルベッドがあったので、ダブルとシングルに三人におさまってもらって、今夜はイサベルと私たちは、二つのマットレスに三人で寝ようという。平等になるようにマットレスの方向を変えればいいと、提案してくれた。
それで全く問題はない。ほんとうに優しい人だと思った。 -
今みんなは公園で、エンパナーダ(パイの中に具材がはいったガリシアの名物)を食べているから、あなた達も行ってらっしゃいと言われたが、疲れたのでごろごろしていると、他のみんなも帰ってきた。
ここにいても暑くて仕方がないのでエンパナーダを抱え、外で食べることにした。
中身はチョリソー、ツナ、肉、デザートのケーキ。全部同じ大きさのA3サイズ。
これらを抱えて教会前のベンチに行く。
そこにはイワンがマットを敷いて寝ていた。もちろんパンツ一枚で。
寝る邪魔をしたら悪いので移動しようとしたら、
「しゃべっていても全然平気だからここで食べなよ。」
エンパナーダは半分近く減っていたが、まだまだ大量に残っていた。
すべてを味見したら、相当な量を食べてしまった。 -
今日はこの教会でお祭りがあるという。 村人たちがお花をお供えする儀式があるのだ。 そして今回はアルベルゲのすぐそばではないが、例の大音響のパーティーもあるという。 私はもう今日は徹底的に参加しようと決めていた。
アルベルゲに一旦もどり、今の時間だけ店が開いているという情報が入ったので、果 物を買いにすぐそばの店へ行く途中、村の人々がそれぞれに花を手に持って一斉に教会の方へ集まってきた。
ミカさんは今日はもう寝たいといってアルベルゲに戻った。
教会の前に行ってみると、みんながいた。
そしてイワンと二人で教会に入った。 イワンはおでこに聖水を十字に切ってつけてくれる。
人々はお花を手に持ち立っていた。私たちは邪魔にならないように隅に座り、イワンは目の前のロマネスクの像について説明してくれた。
「このひだを見てごらん。ほら、あっちにあるのと同じでしょう。これがこの時代の特徴なんだよ。」
そしてミサが始まる。短いものだった。人々は祭壇に向かって歩き、花をたむける。 色とりどりの花が集まって、きれいな儀式だった。
外に出るとみんなも揃っていた。
これから祭りに参加するイサベル、ペドロ、イワン、私以外はアルベルゲに戻っていった。
私たちはお祭りに行く前に、バルに行って祭りが盛り上がる時間までを過ごすことにした。
バルにはサッカーゲーム機があって、ニ対二でプレイがはじまった。
私は、こういうものはやたらコーフンするのだが、とても下手なのだ。 最初はペドロと組んでボロ負け。二度目はイワンと組んで、こちらのチームが一点でも点を入れれば、まるでワールドカップで優勝したかのように抱き合い、小躍り、大変な騒ぎ。結局また負けてしまった。
ビールをイサベルが買ってきてくれる。ペドロは酒類を飲まないので、コーラ。
三人は、私に
「ようこそ、私たちのパーティへ!」
と言って、とても喜んでくれる。
紙ナフキンで鶴を折りはじめると、みんなもやりたいと言い出し、私を手本にして折っているのだが、ペドロだけは一生懸命やっているのになかなかできない。学ぼうとする気持ちは伝わるのだが。
最後にやっとできたペドロの鶴は、イサベルとイワンも大笑いするほどの変てこなものだった。
今度はイサベルの提案で、膝たたきゲームが始まる。
隣の人の膝に手を置き、順番にある一定のルールでそれを回していく。これがまたペドロがやたらドンクサク間違える。お酒を飲んでいないはずなのに・・・。
何をやってもおかしい。
次は私の提案で、『あっちむいてホイ!』これも大受け。みんなで『あっちむいてホイ!』と言っている。
何杯かビールを飲んで3時ころにやっとパーティ会場に向かうことになった。
熱気で暑いだろうと予測していたので、上着を持ってこなかった私にイワンは暖かいフリースのジャケットを貸してくれた。悪いので断ると、10分交代にしようという。10分経って返そうとしたが、そのまま貸してくれた。それを見て、イサベルが彼女のフリースを脱いでイワンに貸そうとするが、また断っていた。 みんな優しい。
今日の祭りは豪華だった。ライブだったから。
私たちが行った時、ちょうどバンドが代わるところだった。
大きなカップに入ったビールを回し飲みし、四人は肩を組んで丸くなり、中央に集まり顔を痛いほどぶつけあう。 そして友情を確かめあう。変な儀式だった。
音楽が始まると、ペドロが乗ってきた。 みんなで軽く動きはじめる。そのうちイワンに誘われ踊りまくる。
イワンはこれ以上幸せな顔はないだろうというくらい、楽しそうな顔をしている、満面 の笑み。
それをキープしたまま踊るので、私もそれにつきあい顔がツッテしまいそうだった。
でも、こんな幸せそうな顔をみることってあまりない。日本人は、こんな顔を人に見せるだろうか?
こちらまで幸せが飛んできそうな笑顔だった。
4時半までそれは続き、そろそろバルに戻ろうということになった。
今日はこれからバルでホットチョコレートを飲み、5時にみんなを起こして出発するのだという。
私が驚いているとイサベルは
「私も一睡もしないで歩くのは初めてなのよ。だからとっても怖いの。力になれるかわからないけれど、いつもは歩いているあいだにオフにする携帯を、オンにしておくから何かあったら電話して。」
私は
「たぶんだいじょうぶ。それに私には秘密の『薬』があるし・・・。」
ここでイワンの目が輝いた。 ]
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