2005/08/18 - 2005/08/25
318位(同エリア409件中)
鉄人60さん
シダの洞窟
東海岸に位置するワイルア川は、ハワイの先住民の故郷である。200年前まではタブ制度が支配され、前近代的なハワイ社会がここにはあった。
女性は豚・ココナツ・バナナ・などを食べる事を禁じ、男性とは食事を共にしてはならないといった厳しい禁制である。うっそうとしたハウの木々に囲まれ、穏やかに流れるワイルア川を見ていると、古代の生活ぶりもなんだか覗えるようだ。
ここの公園で、私が大ファンであったエルビス・プレスリーの「ブルーハワイ」が撮影されたとは知りまへんでした。
河口の船乗り場には、100人ほど乗れる平らな木造船が、数台客待ちをしている。
あっちこっちのバスからツアー客が乗船。「ボ‐ッ!」と汽笛を合図に出航する。
流れのゆるやかな川では赤や青のカヌーが行き交い、水上スキーが私たちを楽しませてくれる。30分で洞窟の桟橋に到着。舗装された道を5分ほど歩くと、目の前にボストンシダに覆われた洞窟が現れた。雨が降ってきたかと思うほど水滴が、滴り落ちる中を奥へと進む。
常に水分を含んだ洞窟のシダは、大自然の神秘が漂い、光に映えてうっとりと見とれる。
この洞窟で恋人同士が固く手を結ぶと、永遠の愛が約束されると言われている。残念ながら私は洞窟の下で写真撮影、小鉄は洞窟の中にいる。
遊覧船のクルーが奏でる「ハワイアン・ウエディング・ソング」がムードを盛り上げる。
天然の洞窟が、音響効果を上げるらしいが、私はすぐそばで聞いているのでその効果はなし。
帰りの船の中でも、賑やかにハワイアンソングにフラダンスが始まる。小鉄の隣席から片言の日本語で「日本からですか?」と日系二世の山田さん(70)。ワシントンで名画の案内をしていると言う。小学生の頃、仙台に少し住んでいたとか、偶然の出会いに日本人同士の郷愁が漂う。下船と同時に別々のバスへと別れを告げるが,ずっと以前から知っていたかの様な親しみを覚える。
『帰りの船の中で小鉄とそっと手を握っておきました。これで当分は大丈夫でっしゃろ』
HPへhttp://www.beans.ne.jp/ikeuchi/
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