ホテルを出て東に歩けば、地図で予想していた通り高架鉄道が見えてきて、VITO CRUZ駅があった。<br />泥だらけの歩道から階段を登り、ホームと同じレベルの出札で2.5ペソ（30円）でコインを買い、それを改札ラッチに入れれば、ホームに入れる。<br /><br />間もなく電車は左からやって来た。<br />しまった、都心方面に行こうとしたのに、この電車は右側通行で、逆方向なのだ。<br />いや、構うことはない。<br />どうせ全線乗る覚悟なのだから。<br /><br />早朝なのでまだ客が少なく、座席はガラガラ。<br />車掌はいなく、運転士が一人でドアの開閉を操作している。<br /><br />ホーム上に斜めに鏡立てられ、運転士席からホーム全体が見えるようになっている。<br />これならば、停止位置がよほど正確でないかぎり、うまくホームが鏡に写らないはずだ。<br />簡単にブレーキ操作が出来るように、作られているのだろう。<br /><br />運転台を見ると、アクセルとブレーキのペダルがあり、自動車の運転感覚で足踏み運転をしている。<br />車両はベルギーの市電そっくり。<br />ドアも両側折りたたみだが、違うのはベルギーならばクロスシートなのが、ロングシートであるだけ。<br /><br />電車は一単位３両連接で４ボギー台車。<br />それを２単位編成６両で運転している。<br />一単位の長さは30ｍ以内なので、一編成の長さは、せいぜい60ｍ程度か。<br /><br />幅は市電としてはやや広め、2.４ｍと見た。<br />ホームに余裕が残っているのは、将来３単位９両編成にまで、編成の長さを伸ばそうとしているのだろう。<br />加速は滑らかで早い。<br /><br />出発直後に時速60ｋｍに達し、ノッチオフする。<br />車内は静かで揺れない。<br />日本のモノレールや新交通システムに比べ、乗り心地は各段に良い。<br />

フィリピン【17】マニラＬＲＴに乗る

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1987/12 - 1987/12

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#鉄道・バス

ソフィさん

ホテルを出て東に歩けば、地図で予想していた通り高架鉄道が見えてきて、VITO CRUZ駅があった。
泥だらけの歩道から階段を登り、ホームと同じレベルの出札で2.5ペソ（30円）でコインを買い、それを改札ラッチに入れれば、ホームに入れる。

間もなく電車は左からやって来た。
しまった、都心方面に行こうとしたのに、この電車は右側通行で、逆方向なのだ。
いや、構うことはない。
どうせ全線乗る覚悟なのだから。

早朝なのでまだ客が少なく、座席はガラガラ。
車掌はいなく、運転士が一人でドアの開閉を操作している。

ホーム上に斜めに鏡立てられ、運転士席からホーム全体が見えるようになっている。
これならば、停止位置がよほど正確でないかぎり、うまくホームが鏡に写らないはずだ。
簡単にブレーキ操作が出来るように、作られているのだろう。

運転台を見ると、アクセルとブレーキのペダルがあり、自動車の運転感覚で足踏み運転をしている。
車両はベルギーの市電そっくり。
ドアも両側折りたたみだが、違うのはベルギーならばクロスシートなのが、ロングシートであるだけ。

電車は一単位３両連接で４ボギー台車。
それを２単位編成６両で運転している。
一単位の長さは30ｍ以内なので、一編成の長さは、せいぜい60ｍ程度か。

幅は市電としてはやや広め、2.４ｍと見た。
ホームに余裕が残っているのは、将来３単位９両編成にまで、編成の長さを伸ばそうとしているのだろう。
加速は滑らかで早い。

出発直後に時速60ｋｍに達し、ノッチオフする。
車内は静かで揺れない。
日本のモノレールや新交通システムに比べ、乗り心地は各段に良い。