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国の仕事関係で現地にいっている団員さんたちとはちがい、まだ当時若かった僕は補助団員扱いだった。現地において補助作業に出向かせてもらうことになった。もちろん正式な団員でないので、青パス(公用旅券のことをそう呼ぶ)でなく、赤パス(一般旅券はそう呼ばれる)だった。その代わり決まった飛行機で行けというわけでないため自分でアレンジしたディスカウントチケットでコーヒーの名前でしか知らないその国の首都へと重い荷物を飛行機に預け、一人で向かった。<br /><br />アメリカは留学してたこともあり、たとえ13時間程度のトランジットとはいえ、出国してレンタカーをしてあっちこっちとLAで買い物をしたりする余裕はある。その乗合飛行機のようなTAKAエアーという中米各国停車の飛行機に乗り込み、最初は、メキシコシティで、次にグァテマラシティ、順々に飛行機は最終目的地のコスタリカまで各国に着陸していくそうだ。<br /><br />到着して預けていた荷物を受け取る。なんと団の副団長が迎えにきて、ほとんど空港内に入ってるじゃないか、、、と、私は止められた。税関に止められた。当時ココム規制というのがあって、どの国には何をもって入ってはいけないという制限が強かった。私は書類作成のために、日本からワープロを持ち込んでいたのだ。税関から奥の部屋に連れて行かれる。この時点でおかしいと感じたのか副団長は得意のスペイン語でまくしたててその奥の部屋に入ってこようとしている。何かを言いかけたその瞬間、頭に冷たく堅いものを感じた。警備兵の持っているライフルだ。この無機質な人殺しの道具は、なにかの手違いがあればそれで死ぬんだな、と観念させるのに十分なものだった。奥の部屋で、パソコンはワープロじゃないということを副団長が説明すること1時間30分。スーツケースから手荷物まですべてを台の上にぶちまけられた荷物を僕はせっせとしまっていた。<br /><br />到着から嫌な感じだなぁと思ったけれど、車で見る町並みは心地よく、空は澄み渡っている。気分が晴れてきてホテルにチェックインをした。シャワーを浴びる前にトイレも一緒に、、と思って全裸になったときだった。地響きとともに轟音が鳴り渡った。全裸のまま、ベランダに飛び出す。500メートル程度離れたところに見える白い高いビルのワンフロア全体が真っ黒になって煙が上がっている。なんだろうな、、、と思ったのだが用を足すことにした。後で聞くと、アメリカ大使館が爆弾テロにあったそうだ。危険なところなのかもしれないという思いとは裏腹に、マーケットにいったり、街中にでたり、仕事をしているうちに、インディオの国というのは日本人にとってこんなに過ごしやすいところなのかと思わせてくれる。もちろん、当然生水はだめだし、生野菜もしっかり処理されたものでないと食べちゃだめだ。しかし、本当のチョリソの大きさを知っているだろうか?本来の羊の腸の太さに作るんだって。だから当然剣道の竹刀の小手のような太さで長さも30センチくらいある。ステーキも知らずに注文したら、ティッシュペーパーのボックスの半分の大きさが出てきて、「これ、たてでも横でも立つねぇ」と食べ切れなくて遊んでしまった。ワインもブーム前のチリ産のオリの少ないけどフルボディで上手いものがレストランで日本円に直すと500円もあれば飲めてしまう。しかも言葉が通じなければ通じるまで根気よく話し掛けてくれ、ぼったくられる心配もあるけれどひどいものじゃないし、中米っていいところだなぁと感じた。<br /><br />機会があったので、週末の休みの日はいろいろ出歩いた。アンティグアという文明圏としての首都だったところに行った。驚くことに、日本人観光客がたくさんいるのだ。もちろん「バックパッカー」と呼ばれる人たちである。この人たちにとても親切にしてくれている有名人とお話する機会があった。もう故人だけど、いわく、貧乏旅国もその国に触れることができるから悪いことじゃないし、ツアーの観光旅行も見るべきところを押さえてくれているから悪くはないだろう。だけど、一番いいのはあなたたちみたいに、仕事を、その国のためになるような仕事をしにきた人たちで、現地の人間たちと仕事をも通して付き合いながら観光もこうやってすることです。と教わった。バックパッカーに対するその方の思い入れなどを聞くことが出来てとてもいい経験をしたと思っている。これが僕の出張で仕事だけするんじゃなくて、、、できる旅もしていこう、、という第一歩だったのかもしれない。ちなみにこの出張は仕事としては、第2回目の出張だった。

Guatemala City

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1991/02 - 1991/02

35位(同エリア38件中)

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国の仕事関係で現地にいっている団員さんたちとはちがい、まだ当時若かった僕は補助団員扱いだった。現地において補助作業に出向かせてもらうことになった。もちろん正式な団員でないので、青パス(公用旅券のことをそう呼ぶ)でなく、赤パス(一般旅券はそう呼ばれる)だった。その代わり決まった飛行機で行けというわけでないため自分でアレンジしたディスカウントチケットでコーヒーの名前でしか知らないその国の首都へと重い荷物を飛行機に預け、一人で向かった。

アメリカは留学してたこともあり、たとえ13時間程度のトランジットとはいえ、出国してレンタカーをしてあっちこっちとLAで買い物をしたりする余裕はある。その乗合飛行機のようなTAKAエアーという中米各国停車の飛行機に乗り込み、最初は、メキシコシティで、次にグァテマラシティ、順々に飛行機は最終目的地のコスタリカまで各国に着陸していくそうだ。

到着して預けていた荷物を受け取る。なんと団の副団長が迎えにきて、ほとんど空港内に入ってるじゃないか、、、と、私は止められた。税関に止められた。当時ココム規制というのがあって、どの国には何をもって入ってはいけないという制限が強かった。私は書類作成のために、日本からワープロを持ち込んでいたのだ。税関から奥の部屋に連れて行かれる。この時点でおかしいと感じたのか副団長は得意のスペイン語でまくしたててその奥の部屋に入ってこようとしている。何かを言いかけたその瞬間、頭に冷たく堅いものを感じた。警備兵の持っているライフルだ。この無機質な人殺しの道具は、なにかの手違いがあればそれで死ぬんだな、と観念させるのに十分なものだった。奥の部屋で、パソコンはワープロじゃないということを副団長が説明すること1時間30分。スーツケースから手荷物まですべてを台の上にぶちまけられた荷物を僕はせっせとしまっていた。

到着から嫌な感じだなぁと思ったけれど、車で見る町並みは心地よく、空は澄み渡っている。気分が晴れてきてホテルにチェックインをした。シャワーを浴びる前にトイレも一緒に、、と思って全裸になったときだった。地響きとともに轟音が鳴り渡った。全裸のまま、ベランダに飛び出す。500メートル程度離れたところに見える白い高いビルのワンフロア全体が真っ黒になって煙が上がっている。なんだろうな、、、と思ったのだが用を足すことにした。後で聞くと、アメリカ大使館が爆弾テロにあったそうだ。危険なところなのかもしれないという思いとは裏腹に、マーケットにいったり、街中にでたり、仕事をしているうちに、インディオの国というのは日本人にとってこんなに過ごしやすいところなのかと思わせてくれる。もちろん、当然生水はだめだし、生野菜もしっかり処理されたものでないと食べちゃだめだ。しかし、本当のチョリソの大きさを知っているだろうか?本来の羊の腸の太さに作るんだって。だから当然剣道の竹刀の小手のような太さで長さも30センチくらいある。ステーキも知らずに注文したら、ティッシュペーパーのボックスの半分の大きさが出てきて、「これ、たてでも横でも立つねぇ」と食べ切れなくて遊んでしまった。ワインもブーム前のチリ産のオリの少ないけどフルボディで上手いものがレストランで日本円に直すと500円もあれば飲めてしまう。しかも言葉が通じなければ通じるまで根気よく話し掛けてくれ、ぼったくられる心配もあるけれどひどいものじゃないし、中米っていいところだなぁと感じた。

機会があったので、週末の休みの日はいろいろ出歩いた。アンティグアという文明圏としての首都だったところに行った。驚くことに、日本人観光客がたくさんいるのだ。もちろん「バックパッカー」と呼ばれる人たちである。この人たちにとても親切にしてくれている有名人とお話する機会があった。もう故人だけど、いわく、貧乏旅国もその国に触れることができるから悪いことじゃないし、ツアーの観光旅行も見るべきところを押さえてくれているから悪くはないだろう。だけど、一番いいのはあなたたちみたいに、仕事を、その国のためになるような仕事をしにきた人たちで、現地の人間たちと仕事をも通して付き合いながら観光もこうやってすることです。と教わった。バックパッカーに対するその方の思い入れなどを聞くことが出来てとてもいい経験をしたと思っている。これが僕の出張で仕事だけするんじゃなくて、、、できる旅もしていこう、、という第一歩だったのかもしれない。ちなみにこの出張は仕事としては、第2回目の出張だった。

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