1970/06 - 1970/06
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ソフィさん
アテネの郊外。
見ず知らずのお爺さんからの質問。
「日本人は原爆をどう受け止めているのか」
「原爆を落とした国を憎まないのか」
私はとっさに答えられず、ドギマギする。
名所と市場を回った後、やって来た行先不明のバスに飛び乗る。
何しろギリシャ文字が読めないので、行き先がわからない。
バスは次第に貧しい郊外に出て、やがて丘の上に達し終点。
バスを降りて歩き始める。
町の中心部は観光客が多く気楽に歩けるが、ここまで来ると皆そ知らぬ振りをしながらも、私に注意を払っているようだ。
外国人とくに東洋人は珍しいらしい。
離れながら見ている人と、接近しようとする人がいるが、相互の違和感だけは確実にある。
それなりにこちらも緊張する。
だが、イスタンブールに比べ、陽性。文化風土の差だろう。
余りにも賑やかなので、そっとある家の門をのぞいて見ると、庭で酒盛りの最中だった。
目ざとく私を見つけ、やって来いと手招き。
長老格から「日本人は広島の原爆をどのように受け止めているのか」と訊かれる。
「ゆっくり食べてゆけ」と誘われるが、残念ながら丁重に断わる。テーブルが余りにも汚い。
夕方になると暑さがグッと和らぎ、人々は道端にテーブルを持ち出して、涼風を求める。
老人と子供が多く、仲良く楽しそうに遊んでいる。
見晴らしのいい丘で、おばあさんと孫が、仲良く夕陽を眺めている。
「写真を撮らせて欲しい」と頼むと、コーヒーを一杯ご馳走してくれた。
このコーヒーは、小さなカップにドロッと濃く入れられ、舌触りがザラザラしている。
飲むというより、口に含んで一口ずつ味わう感じだった。
このおばあさんは、息子を軍隊に送っている。
その息子と私のイメージを、ダブらせているらしい。
私を見る目に、温かいものを感じる。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- きゃんさんさん 2005/04/13 13:10:16
- はじめまして
- はじめまして。外国人の一部の人達の感覚として、
原爆を落とされても平気で米国と付き合う感覚が
理解できない、というものがあるのでしょうね。
でも、ここは我々日本人の偉いところだと私は
思っていて、「憎しみは憎しみだけど、現在がどう
あるべきかを悟り、我慢を持って生きていこう。
そのうちに女神様が微笑む。」というような暗黙
の精神を我々は持っているように思っています。
悪く言えば過去に無頓着かもしれませんが、いつ
までもそれに引きずって進展しないことをよしと
しない叡智だと私は思います。
- ソフィさん からの返信 2005/04/22 17:19:26
- RE: はじめまして
- メッセージ有難うございました。
フランスに10日間行ってきました。
100人のフランス人と話し、500枚の写真を撮影しました。
ゆっくり時間をかけながら整理し、ブログに掲載します。
ご覧下されば幸いです。
なお、まとまった文章は
http://www.alcblog.jp/d/2001114/
に掲載しておりますので、ご覧下さい。
これからもよろしく。
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