「失われた世界」の舞台、ベネズエラのギアナ高地(2006年4月27日) - ギアナ高地周辺のクチコミ
- さすらいおじさんさん
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- 旅行時期 : 2006/04(約20年前)
「失われた世界」の舞台、ベネズエラのギアナ高地(2006年4月27日)
ベネズエラのギアナ高地は、南アメリカ大陸の北部、オリノコ川、アマゾン川、アマゾン川の支流の1つネグロ川に囲まれた地域に存在する高地帯。コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、ブラジルの6つの国と地域にまたがる、垂直に切り立った100以上の巨大なテーブルマウンテンが点在する地域。テーブルマウンテンの1つ、アウヤンテプイには、979mという世界最大の落差を持つ瀑布、エンジェルフォールがある。ギアナ(ガイアナ)は水の国という意味で、ギアナ高地は年間4000mmを超える降水量があり独自の生態系を築いている。
ギアナ高地にあるロライマ山(2810m)はアーサー・コナン・ドイルの小説「失われた世界」の舞台になり、映画にもなった。ペモン族の伝説によれば、ロライマ山はかつて巨大な木で、その枝には果物が実っていたという。果物が欲しくてペモン族の人たちが木を切り倒した結果、現在は木の切り株だけが残され、その切り株が現在のロライマ山だとのこと。確かにテーブルマウンテンは木の切り株のようでペモン族の伝説も興味深い。
ロライマ山やエンジェルフォールを含むカナイマ国立公園は独自の生態系を含み、1994年に世界自然遺産に登録されている。だが近年は観光客の増加に伴い、汚染されたりギアナ高地になかった動植物が持ち込まれたりと、環境破壊が進んでいることが危惧されている。
ギアナ高地は地球の誕生を解明する鍵を握ると言われている。ギアナ高地を形成している岩石は主に先カンブリア期に生成された花崗岩で形成され、約20億年前に南アメリカ大陸とアフリカ大陸がひとつであったゴンドワナ大陸が地球上に形成された。その後、1億5000万年前のジュラ紀にゴンドワナ大陸は2つに別れて、南アメリカとアフリカ大陸が生まれたとされている。ギアナ高地の地域は大陸移動の回転軸に当たり、ゴンドワナ大陸当時からほとんど移動していないと推定されている。
ギアナ高地には解明されていないことも多く、地球の自然遺産の中でも最も重要な地域のひとつだ。旅行者にとっても原始時代に足を踏み込める、未知の魅力があふれるところだ。
旅行記;http://4travel.jp/traveler/sasuraiojisan/album/10063677/
(写真はギアナ高地)
- 所要時間:
- 2日以上
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