一番の見どころの「イニシエーションの井戸(Poço Iniciático)」
- 4.5
- 旅行時期:2025/03(約10ヶ月前)
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by まめ夫婦さん(男性)
シントラ クチコミ:6件
シントラの散策に出て、まずは「レガレイラ宮殿」に行きました。リスボアカード提示で入場料は10%OFFの13.5ユーロでした。レガレイラ宮殿は「シントラの文化的景観」の一部として世界遺産登録されていて、自然・建築・神秘思想が調和したヨーロッパ・ロマン主義の象徴的空間である点が評価されているということでした。庭園に入ると螺旋階段の塔(トゥーレス・エスピラール)がいくつかありました。単なる装飾や展望のための構造ではなく、庭園全体に散りばめられた錬金術・フリーメイソン・テンプル騎士団的象徴体系の一部で上に登ることで「光(知)」へ至る、下降すれば「自己認識」や「再生」へ向かうという、フリーメイソンの入信儀式で重要とされる「階段(通過儀礼)」の象徴しているそうです。そして、一番の見どころの「イニシエーションの井戸(Poço Iniciático)」へ。9層の螺旋階段が地下へと続く井戸で、キリスト教の地獄の9階層や錬金術的再生の象徴しているそうです。フリーメイソンの入信儀式や精神的再生の象徴とされ、宗教・哲学・建築が融合する象徴的建造物で、精神世界を建築的に表現した希少な例として価値が高いということでした。螺旋階段の一番底には羅針図(コンパスローズ)が描かれていて、円形の構図が永遠性・宇宙の秩序を表し、星・放射線が探求・悟り・航海を表し、十字が物質と精神の交差点やイニシエーションの中心点を表し、羅針図の形が、 魂の航海・人生の方向性を表していて、「人が精神的な暗闇を通って再生へ向かう」というレガレイラ宮殿の世界観の中心をなしているそうです。イニシエーションの井戸の底部からは迷宮的なトンネルが伸びていて、暗闇(無知・混乱・未熟)を抜けて、光(真理・悟り)へ向かう道を象徴しているということでした。井戸を降り、 暗い通路を進み、 地上に出ることで、人生の転換や精神的覚醒を体験する構造になっていました。「礼拝堂(Capela da Santíssima Trindade)」にはフリーメイソンのシンボルである三角形の中の目である外壁に万物を見通す目(Eye of Providence)や、テンプル騎士団の紋章も刻まれていました。「レガレイラ宮殿本館(Palácio da Regaleira)」は、アントニオ・カルヴァーリョ・モンテイロが建築家ルイジ・マニーニとともに設計した私邸で、ゴシックやマヌエル様式を取り入れた幻想的なファサードでした。館内に入ると、「天体の間(Sala do Universo / Universe Room)」には、床には大きなモザイク地図が描かれていて、神秘思想・宇宙観・地理的な象徴をテーマにした空間なのだそうです。「木彫の部屋(Sala das Esculturas de Madeira)」は、壁一面にクラシカルな木彫が施されており、壁にはグロテスク様式の絵画が施されていました。「ティーサロン(Salão de Chá)」は、社交やお茶会などに使われていた部屋で、壁面には18世紀フランス風のロココ様式で描かれた風俗画があり、天井には重厚な寄木細工(マルケトリ)と彫刻装飾が施され、中央には豪華なシャンデリアが吊るされていました。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 4.5
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 4.5
- 展示内容:
- 4.5
クチコミ投稿日:2025/05/21
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