セピア色の思い出:スコットランド第一の城と称される、最高の地を選んで築城されたスターリング城
- 4.5
- 旅行時期:1978/08(約47年前)
-
-
by jijidarumaさん(男性)
スターリング クチコミ:1件
<1978年夏の休暇・イギリス旅行>
1978年8月5日(土)~19日(土)の15日間
昨夜はStation Hotelステーションホテルに1泊(£29)したと記録があり、夕食も街中で食べた(£11.8)ようだが、今調べてもその名のホテルはない。
名称が変わってしまったようだが、グラスゴーより高い室料だったが、同じように便利な駅前ホテルだったのだろう。
11日目の8月15日(火)晴れ後小雨、
この日はスコットランドの都市の中では一番小さい都市スターリングにあるStirling Castle スターリング城を見学して、その後にEdinburgh Castleエディンバラ城を予定している。
スターリングの町は英国スコットランド中部の都市で、River Forthフォース川(全長45kmと短い)沿いに発展した。かつてスコットランド王国の首都が置かれ、旧市街にはスターリング城やChurch of the Holy Rudeホリールード(聖十字)教会などの歴史的建造物が多い古都である。また、歴代のスコットランド王の勅許を得た自治都市であった。
スターリングは人口45,750人(2011年)とスコットランドの都市では最小部類に入るが、背後に山岳地帯ハイランドを擁し、スコットランドとイングランドとの攻防の歴史の中で戦略的に重要な位置を占めてきた。
スコットランドとイングランドの長きに渡る戦いで、この地でいくつかの主要な戦いがあった。
特にBattle of Stirling Bridgeスターリング橋の戦い(1297年)と、町からほど近いBattle of Bannockburnバノックバーンの戦い(1314年)が知られている。どちらもスコットランドが勝利した。
*Stirlingスターリングは地名の由来は不明だが、struggle・strife努力・闘争の地といった説があるが、以下の言葉からして、良い意味に使っている。
①sterling poundsスターリング・ポンドつまり、イギリスの基本通貨単位であるポンド(pound sterling)を指す言葉。
②sterling silverスターリング‐シルバーは純銀の質をいい、銀の含有率が92.5パーセントのものをいう。英国貨幣のスターリングがこの純度であったことに因む。銀器を購入する際の指標だから、良質性を表すものとして知っていた。
一般的に925が一番硫化(黒ずむ)しにくい。
<スターリング城>・・・入場料£0.74
何処の国でも攻城の場となる事を予期して、山や丘の上や川筋の峻厳な場を利用して堅固な城を築いている。その点、見るからに最高の地を選んで築城されたと思われるスターリング城はスコットランド第一の城と称されている。
スターリング城はキャッスル・ヒルと呼ばれる千年以上前から存在した火山性の岩山で、そのでこぼこした岩の平坦な上に築城したものである。三方をけわしい断崖に囲まれ、難攻不落と思われる城郭は最適な場所にあった。この為、当初より重要な城塞として、戦略的に使用された。
眼下にスターリングの旧市街を、遠くはハイランドの山なみまでを眺望できる。お城の前に建っている像はイングランドからスコットランドの独立を奪回した14世紀初頭のスコットランド王Robert the Bruceロバート・ザ・ブルース(在位1306~1329年)である。面白いことに、ロバート・ザ・ブルース王はスターリング城を築城したのではなく、その逆にイングランドからスターリング城を奪還すると、二度とこの城がイングランドによるスコットランド支配の拠点とならないように破壊した。その後、15世紀の後半から16世紀前半にかけて現存するスターリング城を再建したのは、この王の家系であるスコットランドの王家Stuart dynastyスチュアート朝のJames Ⅳジェームズ4世と5世、Mary Iメアリー女王、そして、ジェームズ6世だったそうだ。
1800年から1964年まで、スターリング城はイギリス軍の所有で兵舎に利用されていた。その後、改装が進んで原型に復元された。
見学は2つの城門をくぐると、城郭の内側に中庭を囲むようにしてスターリング城を構成する建物が並んでいるので、順次見て回る。
①Royal Palace王宮・・・内側の城門をくぐってすぐの壮麗な建物。ルネサンス様式と後期ゴシック様式の組み合わせで、優れた石造りのスコットランドでも印象的な建築の一つである。
②Regimental Museum戦時博物館・・・王宮の隣にある。近代から現代の武器、勲章等の品々、文書、写真などが展示されている。
③Chapel Royalチャペル・ロイヤル・・・博物館の隣にあるのは築城当初より利用されたルネサンス様式の王室礼拝堂である。
④Great Hallグレートホール・・・次に立つのはジェームズ4世により建てられたホール。盛大な祝宴が催されたと云うスコットランド最大の大広間がある。南側の高座に二つの華麗な張り出し窓がある。
⑤Great Kitchenグレートキッチン・・・グレートホールのわきに祝宴に饗される料理が準備された城内台所がある。
・・・・・
次は60 km南東にあるスコットランドの首府エディンバラにあるEdinburgh Castleエディンバラ城だ。有料道路(£0.15)を使って向かった。
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- 観光の所要時間:
- 半日
- アクセス:
- 4.5
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 展示内容:
- 4.0
クチコミ投稿日:2021/01/09
いいね!:6票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する