セピア色の思い出:湖水地方を巡る。『この小さな地域には歴史の重みの代わりに、イギリス風景美の極致ともいえる神様の御恵みがある』
- 4.0
- 旅行時期:1978/08(約47年前)
-
-
by jijidarumaさん(男性)
ケズウィック クチコミ:2件
≪湖水地方を巡る。『この小さな地域には歴史の重みの代わりに、イギリス風景美の極致ともいえる神様の御恵みがある』≫
<1978年夏の休暇・イギリス旅行>
1978年8月5日(土)~19日(土)の15日間
<Lake District湖水地方>
2017年、世界文化遺産に登録されたイングランドのCumbriaカンブリア県にある湖水地方は、ロンドンから北西に302km、エディンバラから南に209kmの距離にあり、レンタカーを利用しての旅でもたいへんというほどではない。
それでもイギリスの旅はロンドン、エディンバラが主体であり、私共が旅した1978年8月当時は勿論、世界遺産でもないから、「ブルーガイド海外版・イギリスの旅」でも湖水地方について書かれたページはなんと1ページ半しかないのだ。
その出だしにはこう書かれている。『この小さな地域には歴史の重みの代わりに、イギリス風景美の極致ともいえる神様の御恵みがある』と。
(尚、驚かれるでしょうが、当時は英国の中央部に広がる標高300m以上に達する丘陵地帯、Cotswoldsコッツウォルズ(「羊の丘」という意味)地方も知りませんでした。というよりも「ブルーガイド海外版・イギリスの旅」では説明が何も書かれていません。だから行程の検討にも入る余地もなかった。今手元にある本(2001年ヨーロッパの田舎;新潮社)でイギリスの原風景に出会うと、この辺りも行ってみたら良かったかな?!と思います)
今、改めて資料を読むと、ユネスコ世界遺産に登録されている湖水地方は国内最大の国立公園(面積は約2,243㎢)であり、緑の中にかつて氷河が作った大小の湖が500以上も点在するという。イングランドで最も美しい風景があると、評価も高い。
イギリスの代表的なロマン派の詩人Sir William Wordsworthウィリアム・ワーズワース卿(1770~1850年)が住んでいたGrasmereグラスミア湖近くのグラスミアや、Peter Rabbitピーター・ラビットの絵本作者Beatrix Potterビアトリクス・ポター(1866~1943年)が半生を過ごした家「Hill Topヒル・トップ」が、Esthwaite Waterエスウェイト湖畔・Near Sawreyニア・ソーリーにあり、数々の詩や絵本の舞台になった美しい風景が湖水地方に今も残っている。
≪当時はあまり知られていない湖水地方を巡り、気分転換の一日となった≫
Windermereウィンダミア湖はイングランドにおける最大の湖で、長さ18km、最も広い場所で幅1.5kmと長細い形状をしている。湖水巡りのほか、観光船、水上スキー、ゴルフ場と観光客には多岐な選択肢がある。ウィンダミア湖畔にある人口8,245人の町には石積みの家並みが中世の面影を残している。
ウィンダミア湖北端にあるAmblesideアンブルサイドは「湖水地方の王冠の宝石」と称される村(人口2600人)、古くから湖水地方の交通の要として栄えた。
凡そ3.2km北に走ると、Grasmereグラスミア湖(長さ1.5km、幅0.6kmと小さな湖で、最深は他の湖同様に21m)に至り、その東岸に人口1029人のグラスミア村にはイギリスの代表的なロマン派の詩人ウィリアム・ワーズワース卿が住んだ、小さなDove Cottageダヴ・コテージがある。
8月11日(金)、晴れて天気も良い。
9時半にケズウィックホテルを出る。湖水地方を巡る一日である。
幾つかの湖と周辺の山や丘、悠々と草を食む羊の群れ、独特の山景が目立つBorrowdale Valleyボロ―デル渓谷、そして緑の中に点在しているイギリス風の石造りの家並みなどを見て回った。
当時の写真を見ても、42年の昔は既に写真の流れではその行程は定かではない。この写真はあの場所だったと、自信を持って特定できないのが辛い所だ。
滞在した国立公園・湖水地方北部のケズウィックはDerwentwaterダーウェントウォーター湖畔(湖の長さ4.8 km 、幅は1.6 km、最深が22m)に位置し、湖や周辺の山や丘、イギリス風の石造りの家並みが広がる景観の中心にある。
また、湖水地方のマップでも見て取れるが、ケズウィックの北に位置するBassenthwaite Lakeバッセンズウエイト湖(長さ6.4 km長く、幅1 km狭い、最深は21m)も近い。
【Borrowdale Valleyボローデール渓谷周辺】
湖水地方の北西にボローデール渓谷という、絵のように美しい谷がある。
谷の北口にはケズウィックの谷やダーウェントウォーター湖の風景がある。
そしてCat Bells猫ベルという地点から、湖を見下す景観は素晴らしい。
ホテルから2.8 kmの距離にあるDerwentwaterダーウェントウォーター湖右岸を南下して、ボローデール渓谷に入る。
Bowder_Stoneボーダーストーンは大きな安山岩溶岩。13,500年~10,000年の昔、ボーダーの切り立った岩が200mも崩れ落ちたものだそうだ。
巨岩は重さ約2000トンと推測され、高さ9.1m、幅15m、円周の幅は27mもあると云う。現在は階段で、巨岩の上に登れる
岩山ばかりが特徴的で、ゴロゴロした岩石や土砂が急峻な崖から落ちてくる感じがすごい。英国の家がそれを利用した石造りなのも何となく分かる。
また、この辺りで採石され、その石を積んで作った石垣で境界を作り、羊の放牧の柵にも利用しているのだろうか。石垣は遠く山あいの先へ伸びていき、山の色に溶け込んでいる。なだらかな山間には細い自動車道路がうねっている。
時に白い糸のような滝が見え、大きな石、小さな石の間を小川も流れ、水も冷たい。こんな川原でも子供たちは靴下を脱いで、嬉しそうに遊ぶ。
家内がワラビの群生を見つけて、娘たちに教えている。エッ!ワラビ、そんな季節かと一寸驚いた。子供たちもあまり近くに見たことが無く、珍しがった羊が1か所に集められ、目印が付けられた羊さん達は売られていく。
Derwentwaterダーウェント湖観光の町ケズウィックの南にSurprise Viewサプライズ・ビューと呼ばれる絶景ポイントがある。
その石造りのAshness Bridgeアッシュネス・ブリッジは素朴な石組の風合いが好ましい小さな橋で、橋越しに見るダーウェント湖が美しいと云われているが、写真を見ると、そのような写真を撮れていなかった。
XXXXX
- 施設の満足度
-
4.0
- 利用した際の同行者:
- 家族旅行
- 観光の所要時間:
- 2日以上
クチコミ投稿日:2020/12/05
いいね!:6票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する