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ルワンウェリ サーヤ大塔 施設情報・クチコミに戻る

スリランカの歴史そのものです。

  • 4.5
  • 旅行時期:2018/06(約8年前)
beanbagさん

by beanbagさん(男性)

アヌラダプーラ クチコミ:6件

ルワンウェリセーヤは言うまでもなくスリランカ仏教の中心です。その来歴は数多くのエピソードで彩られています。

ルワンウェリセーヤの建つマハーヴィハーラは、大王デヴァーナンピヤティッサ(BC247~207)の治世、インド・マウリヤ朝アショーカ王の息子でスリランカに仏教をもたらした長老マヒンダが来島日後1日目(来島当日を含めると2日目)に都城(アヌラーダプラ)を訪れ、最初の夜を過ごして気に入ったマハーメーガ林園が寄進されたものです。長老は大王に「この場所は生類の安楽のために、過去四仏(カクサンダ(拘留孫)仏、コーナーガマナ(拘那含牟尼)仏、カッサパ(迦葉)仏、ゴータマ(釈尊))が訪れた場所で、大塔を建てるのにふさわしい場所でございます」と答えました。
王はすぐさまマハーヴィハーラの結界設定作業をし、その後マヒンダは結界内に32の聖区画(マーラカ)とトゥーパーラーマ(塔園)のための結界を割り当てました。

王はまず初めに建築用レンガを用意させ、長老のために殿楼(パーサーダ)を建てさせ、その後、大菩提樹のための堂、青銅殿(ローハパーサーダ)、配食堂、食堂、多くの坊舎、沐浴池、休憩堂などを建設、マハーヴィハーラが形作られていきます。

デヴァーナンピヤティッサ王の死後、5人の王が王国を統治、うち2人はタミル人王です。その2代目のタミル人王エラーラ(公明公正な王と伝わっています)を倒して王位についたのが、デヴァーナンピヤティッサの血筋を受け継ぐドゥッタガマーニ王(BC161~137)です。
王はマリチャヴァッティ精舎や青銅殿(ローハパーサーダ)を竣工させ奉献祭を催します。さらに大塔建立の場所にある、かつて大王デヴァーナンピヤティッサが目印としておいた石柱を取り去ることを命じ、大塔(ルワンウェリセーヤ)建立に着手します。盛大な地鎮祭には国の内外から9億6千万人の比丘たちが集まったと伝えられます。

ブッダ入滅後、遺体は荼毘に付され遺骨(舎利)は8分されます。その内コーリヤ族(釈迦族の分族)に分け与えられた舎利がさまざまな因縁を経てランカー島にもたらされ、大塔の舎利室に奉安されていると伝わっています。
塔の上に傘をおく作業とレンガの上への漆喰塗り作業がまだ終わらないうちに、ドゥッタガマーニ王は危篤となり、兜率天の都に赴き(死去し)ます。大塔の建設はドゥッタガマーニ王の弟、サッダーティッサ王(BC137~119)に受継がれ、その治世に完成することになります。

このようにルワンウェリセーヤはスリランカの歴史のごく初期から、常にその中心に位置する存在です。とりわけ1165年、パラッカマバーフ1世(1153~1186)による三宗派統一以降は、上座部仏教の拠点として確固たる地位を占めることになります。今なお数多くの信者たちが連日参拝に訪れるのも得心が行きます。

アヌラーダプラはスリランカで一番行きたかったところ、そしてこのルワンウェリセーヤを見ることが一番の目的でした。私はツーリストカーで回ったので駐車場から一番近い門から入場しました。そのため、スリーマハー菩提樹から続く長い参道を通らなかったので、青銅殿(ローハパーサーダ)の遺構を見られなかったのが心残りです。
ルワンウェリセーヤ境内は靴を脱いで裸足になる必要があります。礎石は太陽で熱せられてとても熱く、私は足の裏を火傷しました。靴下を履いて参拝することをお勧めします。


施設の満足度

4.5

利用した際の同行者:
一人旅
観光の所要時間:
1-2時間
アクセス:
4.0
アヌラーダプラ遺跡地区の中心です。
コストパフォーマンス:
3.5
遺跡地区全体の入場料は25US$です。
人混みの少なさ:
3.5
スリランカ仏教の中心。多くの参拝者が訪れます。
展示内容:
5.0
スリランカ観光は、ここに始まりここで終わります。

クチコミ投稿日:2018/06/25

いいね!:25

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