(03) 12世紀のステンドグラス「磔刑」が特に有名 プランタジュネ様式ゴシック Cathedrale Saint-Pierre
- 4.0
- 旅行時期:2014/10(約10年前)
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by wiz さん(非公開)
ポワティエ クチコミ:13件
この教会は、何と言っても、12世紀のステンドグラス「磔刑」が有名です。
このステンドグラスは、上から3分の2を「昇天」「磔刑」が占め、下の3分の1に「キリストの復活」、そしてこの大聖堂の守護聖者である「聖ペテロと聖パウロの裁判と殉教」のエピソードがあらわされています。 最下部にはステンドグラスをささげる姿で寄進者像(1165〜70年頃プランタジュネ家のアンリ2世<ヘンリー2世>とアリエノール・ダキテーヌであろうとされている)が描かれています。
ポワティエ大聖堂は東端(シュヴェ)を平らな壁体としているのですが、その真ん中にこのステンドグラスがあります。 高さよりも水平方向の広がりを重視するこの大聖堂の構想はユニークなのですが、フランスでは追従作品を生まなかったそうです。
建築様式は、プランタジュネ朝時代のゴシック建築(プランタジネット様式ゴシック建築)。
クラン川の向こうの高台(展望台?)から見ると、この大聖堂の平らな東端がよく望めました。
Cathedrale Saint-Pierre
http://www.patrimoine-histoire.fr/Patrimoine/Poitiers/Poitiers-Saint-Pierre.htm
(注・クチコミのタイトルの頭につけた数字はポワチエ駅発着で訪問した順番です。)
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”12世紀ロマネスクのステンドグラス”
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◆印は今回の旅で見てきたもの。
◇印は以前見たもの。
◎西部
1140〜45年頃 ル・マン サン・ジュリアン大聖堂 身廊南側廊 「昇天」
1165〜70年頃 ポワチエ
サン・ピエール大聖堂 シュヴェ中央の窓 「磔刑」◆
1180年頃 アンジェ サン・モーリス大聖堂
身廊北側 「聖母の葬列と埋葬」
◎イル・ド・フランス(王領の地)
1140〜45年頃 聖ベネディクトゥスの昇天を目撃する二人の修道士
サン・ドニ修道院聖堂に由来(クリュニー美) ◇
1145年頃 サン・ドニ修道院聖堂
放射状祭室 シュジェールのステンドグラス◆
1150〜55年頃 シャルトル大聖堂 西正面の三つの窓◆
「キリストの幼年時代」 「エッサイの樹」 「受難」
1175年 シャルトル サン・ピエール聖堂 「昇天」 のメダイヨン
1180年頃 シャルトル大聖堂 「美しき絵ガラスの聖母」◆
※サン・ドニは、シュジェール (Suger de Saint-Denis 1081頃〜1151 サン・ドニ大修道院長であり、学友のルイ6世と、その子ルイ7世の2代にわたって政治顧問をつとめた。) の時代、さまざまな芸術的傾向が集中した坩堝だった。
◎シャンパーニュ地方
1147年頃 シャロン・シュル・マルヌ 聖エチエンヌ大聖堂 「磔刑」
※シャンパーニュ地方のロマネスクのステンドグラスは様式的にはムーズ川流域に栄えたモザン芸術に属している。
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- 施設の満足度
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4.0
クチコミ投稿日:2014/11/06
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