中世が息づく街タリン
- 4.5
- 旅行時期:2010/10(約15年前)
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by 風にのっていきたいさん(男性)
タリン クチコミ:1件
2010年10月中旬に秋のバルト3カ国を訪れたときの街の一つです。
中世の面影を色濃く残したタリンは濃いオレンジ色の三角屋根の塔が間隔を置いていくつもある城壁に囲まれた街で、見所は城壁内部の旧市街にほぼ集中しています。トームペアの丘の上からの塔の立ち並ぶ城壁と旧市街のオレンジ色の屋根の街並みの風景は、本当に、本当に素晴らしい眺めでした。観光客はどなたも行くと思いますが、見逃せない風景
の場所です。トームペアは支配者、貴族が居を構えたエリアでトームペア城の“のっぽのヘルマン”は石作りの円柱形の高さ50.2mの塔で堂々とそびえてるのが印象的でした。
一方商人や職人たち市民が築きあげたエリアの中心的な存在がラエコヤ広場で、広場の周りは15世紀頃に建てられた古い建物囲まれてますが圧倒的な存在感のあるのは旧市庁舎でスリムな、先の尖がった塔が一際目だった存在でした。中世のほとんどの行事この広場で行われたとの事。夏場は塔にも登れるそうで、旧市街の大パノラマを機会があれば是非見たいものだと思いました。
“市議会薬局”
広場の一角に今も営業してる薬局があり、ヨーロッパでもっとも古いものの一つといわれてる市議会薬局があります。二階の薬局の奥のほうに恋の病に効く薬の原料の展示があり、牛の糞、かえるの干物等々今では考えられないような代物を調合していたようで………。恋の病を患った身分の高い人も低い人も、老若男女が神妙な顔をして飲んでたのだと想像するとなんとも………。うぅんー、ひょっとして効いたかも。 ハァ ハァ ハァ!! ……真剣に悩んでた人を笑ってはいけないですね。
“栄華を誇った象徴の大ギルド会館”
13世紀半ばにハンザ同盟に加盟しロシアとの中継点として栄え、現在の旧市街はこの頃の富に負うところ大といわれてる。そして時を同じくして同じ職業の人たちの集まりのギルドが栄え、その中で最高位が大ギルドで、その頃の建物が大ギルド会館として残っている。注目すべきは外壁の正面には大ギルドの紋章であった赤字に白の十字で、これはタリンの小紋章と同じで、いかにその時代を支えていたかが読み取れます。
“優しい感じの外観を持つ三姉妹”
ファサード(建物正面の壁面)が女性的な雰囲気を持ってると言うので三姉妹といわれてるそうです。今はホテルとして利用されてるとのこと。
中世の商人の家で1Fは大広間で事務所・仕事場で奥の小部屋が居住空間で、屋根裏部屋は倉庫で荷物を引き上げるクレーンが道路に面したところにあるというのが一般的だそうで、その頃の名残の横棒(クレーン)が壁面の高いところに出っ張ってました。三軒並んで壁面が白、黄色、黄色と落ち着いた色合いで、窓の格子の十字も特徴的でした。
“Wall of Sweaters"
旧市街のメインストリートのヴィル通りとムーリヴァヘ通りの交差点付近の城壁沿いにへばりつくように並ぶ編物のお店。ずうっと延々と続いてきた昔ながらの編物の文化を感じさせる。私はその地で織られた布とか独特の柄を見るのが好きで、ここのセーターを買いたかったが、ちょっと高いのであきらめました。遠目に見るとずうっとつながってる日よけに使ってる紅い日ざしが城壁の黒っぽさとマッチし綺麗でした。
またヴィル門を出たところの何軒か並んでる花屋さんもいろいろなカラフルな花が並んでいて、ちょっと立ち寄るのもいいかと思います。
“職人の中庭”
旧市街の西側の小さな工房が集まる職人の中庭に入ると穏やかな、ゆったりした時間が流れてるような雰囲気で、静かにたたずみ中世に思いをはせるのも良いかも。
“アレクサンドル・ネフスキー聖堂”
1901年に支配者帝政ロシアによってロシア正教教会。いろいろな国の侵略を受けたエストニアの歴史の一こまを見るようだ。綺麗だがタリンではちょっと異質な感じをうけるのは私一人だけでしょうか。
その他、どちらかといえば貧しい人たちの教会といわれてる“聖霊教会”、エストニア本土では最古の教会の“大聖堂”。内部は薄く、壁には大小の紋章がびっしりあり、他ではあまり見たことのない教会。タリンの通りでいろいろいわれの通りがあり、下町とトームペアを唯一の通りだったピック・ヤルク(長い足の意味を持つ)通り。そのうちリュヒヶ・ヤルク(短い足の意味を持つ)通りができ、この通りができてからは主に市民が通り、長い足は主に貴族が使ったといわれてる。そうしたいわれのある通りを中世に思いをはせながら歩くのも楽しい。
行く前にタリンには綺麗な人が多いと聞いてましたが、道路の辻の屋台で古くから伝わるシナモンと砂糖を絡めたアーモンドのお菓子を売る、民族衣装を着た娘さんを見てビックリ。とてもとてもかわいい人で、何でこんな娘さんが屋台の売子をしてるの???と思いました。早速買おうとしましたが、まだ仕込み中とのこと。残念!!
現地のガイドさんいわく、売子になるためには、訓練を受け合格しないと屋台を任されないとの事。別の屋台でアーモンド菓子を買い食べました。売子さんは……でした。味はまぁ… 中世の味かなぁ。
中世が息づく街タリンは行ってみる価値あるお勧めできる街です。
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- 観光の所要時間:
- 1日
- アクセス:
- 4.0
- 景観:
- 5.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2013/09/26
いいね!:9票
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