伝説のカクテル、ブルーハワイは、ヒルトンハワイアンビレッジが発祥の地です。メイドインハワイのカクテル、ブルーハワイ誕生の背...
続きを読む景には様々な物語があります。
1961年は、ハワイにとって大きな転換期の始まりでした。実業家、大富豪、不動産王として有名なヘンリーJカイザーが、オーナーであったハワイアンビレッジホテルの所有権をコンラッドヒルトンに売却した為、ホテル名は、ヒルトンハワイアンビレッジに変更されました。ヘンリーJカイザーは、彼自身の自宅のあったハワイカイを高級住宅地として開発し売り出したことでも知られています。
ヘンリーJカイザーが、オーナーであったハワイアンビレッジホテルのテーマカラーは、カイザーピンクそしてホテルの所有権がコンラッドヒルトンに売却された後は、ホテルのテーマカラーは、ヒルトンブルーに変更されました。
1961年のヒルトンハワイアンビレッジのオープンに続きコンラッドヒルトンは、1964年にはカハラヒルトン(現在のカハラホテル&リゾート)をオープンしました。カハラヒルトンは、世界各国のVIPやハリウッドスター御用達のホテルとなりカハラ+ハリウッド=カハリウッドと呼ばれ全盛時代を迎えましたが、その最大の功労者は、GM(総支配人)を務めたロバートバーンズです。
ロバートバーンズはカハラヒルトン全盛期のGMとして頂点を極めた後、香港に移り、リージェント香港(現在のインターコンチネンタル香港)を創立しました。ロバートバーンズは香港の最高級ホテルであるペニンシュラと双璧をなす特別な存在としてリージェント香港を瞬く間に世界トップレベルのホテルとして発展させました。このリージェント香港の創立の物語の背景にロバートバーンズというヒルトン出身のホテリエの実力の凄さを垣間見ることができます。ちなみにアマンリゾーツの創業者であるエイドリアンゼッカーもリージェント香港の創立メンバーのひとりであったことはあまりにも有名です。
映画「ブルーハワイ」を製作したのは、アカデミー賞受賞歴のあるハリウッドの超大物プロデューサー、ハルBウォリスです。ハルBウォリスが、エルヴィスプレスリーを映画界に誘い「ブルーハワイ」の監督であるノーマンタウログとハルBウォリスは度々コンビを組んで仕事をしていました。「ブルーハワイ」の監督ノーマンタウログは、アカデミー賞監督賞受賞歴のある監督ですが、コメディを最も得意としていたので、「ブルーハワイ」は、気楽に楽しめる魅力的なラブコメディに仕上がっています。
「ブルーハワイ」が、大ヒットした為この後エルヴィス主演でハワイを舞台にした第2弾「ガール!ガール!ガール!」、第3弾「ハワイアンパラダイス」が製作されました。
映画「ブルーハワイ」は、若き日の溌剌としたエルヴィスプレスリーそしてヒロイン役を演じたジョーンブラックマンの美しさも魅力的です。映画の中に登場する60年代初頭のホノルル空港、インターナショナルマーケットプレイス、アラモアナビーチパーク、タンタラスの丘、ハナウマベイ、ヒルトンハワイアンビレッジなどの風景を楽しむことができます。ちなみに「ブルーハワイ」、「ガール!ガール!ガール!」、「ハワイアンパラダイス」は、オンラインでDVD購入は勿論DVDレンタルも簡単にできますよ。
エルヴィスは、「ブルーハワイ」撮影時、ヒルトンハワイアンビレッジに宿泊しました。これ以降のハワイ滞在では、一度だけ例外的にイリカイホテルに宿泊したことがありましたが、それ以外は常にお気に入りのヒルトンハワイアンビレッジに宿泊していました。
エルヴィスが、ハワイで行ったコンサートは大成功し映画「ブルーハワイ」は、主演映画の中でもトップクラスの興行収入をあげる大ヒットとなりエルヴィスのハワイに対する貢献度は計り知れない程大きくその恩恵を受けたハワイの人々は、エルヴィスが、ハワイを訪れると熱狂的に迎えると同時に家族や親友と接するような温かいハワイアンホスピタリティで、歓迎しました。エルヴィスはそのハワイアンホスピタリティに深い感銘を受けエルヴィスとハワイの人々との間には特別な絆が、生まれたと伝えられています。
エルヴィスプレスリーは42歳という若さで、この世を去りましたが、亡くなる数ヵ月前に最後のバケーションの地として訪れたのもハワイでした。当時エルヴィスの最愛の恋人だったジンジャーオールデンと共にハワイを訪れ安息の地であったハワイでの日々を過しました。ショービジネスの世界の頂点を極めKINGと呼ばれたエルヴィスプレスリーの胸に去来する想いは何だったのか今となっては想像もできませんが、最愛の恋人と共にハワイで、過ごした日々は安らぎに充ちていたと思います。
現在タパバーが存在している場所には、かつてタパルーム、ビレッジタワーが存在し、そこにあったバーで、チーフバーテンダーを務めていたハリーイーによって伝説のカクテル、ブルーハワイが、誕生しました。このカクテル誕生には諸説あるのですが、映画「ブルーハワイ」の撮影で、ヒルトン滞在中のエルヴィスが、ハリーイーに特別なカクテルをオーダーしたことによって伝説のカクテル、ブルーハワイが誕生したという説が最有力です。タパルーム、ビレッジタワーは、解体され1982年その跡地に建設されたのが、現在のタパタワーそしてタパバーです。つまりカクテル、ブルーハワイが誕生したのは、現在のタパバーではなく、かつてこの場所に存在したバーということになります。
一般に普及しているブルーハワイのレシピは、ラム、ブルーキュラソー、パイナップルジュース、レモンジュースというレシピで作られています。ブルーキュラソーは、ハワイの青い海クラッシュドアイスは砕ける波を表現しているといわれていますが、本当に楽園ハワイにふさわしい涼しげな爽やかなカクテルだと思います。
タパバーそしてヒルトンハワイアンビレッジのすべてのバーでは、ラムではなくウォッカを使っています。ブルーハワイ発祥の地、そして元祖ブルーハワイのレシピは、ラムベースではなくウォッカベースのカクテルであるというこだわりとプライドが感じられます。
ヒルトンハワイアンビレッジでは、これまでに様々な映画やドラマの撮影が行われたので、ハリウッドスターをはじめとする数々のセレブリティが、残した夢のかけらや華やかな雰囲気が、漂っているような気がします。オープンエアのタパバーで、伝説のカクテルを味わいながらそんな雰囲気に酔う。そして心地良いハワイアンブリーズを感じながら毎晩行われるコンテンポラリーハワイアンのライブを楽しむのは最高のひとときです。
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投稿日:2014/10/05