乗り継ぎのハノイ空港からホテルへ電話をした。フエ空港まで迎えに来て欲しいと頼むつもりだ。
空港内を歩き回り、やっと見つけた電話機の前でドキドキしながら相手が出るのを待つ。
僕、第一声はこれだ! 「Can You Help Me?」
ホテルのスタッフ 「Yes.」(力強い返事だ。)
僕 「I'm Japanese.」
ホテルのスタッフ 「Yes.」(簡潔な返事だ。いいぞ。)
僕 「I Can't Speak English.」
ホテルのスタッフ 「Yes」(もう、これで大丈夫。後は自分のペースで話すだけだ。)
ドライバーがホテルに電話をしている。もうすぐ着くのだろう。
路地を少し歩き、ホテルに着いた。テーブルにはウェルカム・ドリンクとウェルカム・フルーツが2セット用意されている。僕は一人旅だが、二人用の部屋だから2セットなのだろう。
彼女が日本語で聞いたきた。
彼女「明日の予定は?」
僕「帝廟廻りとティエムムー寺と王宮に行くつもりだ。」
彼女 「王宮は広いから、1日で回るのは大変よ、自力で行けるから明後日にしたら?帝廟廻りとティエムムー寺ならば、専用車で$50よ。ホイアンまでのバス代は$6よ。」
僕が了解した頃には、ドリンクは飲み干し、フルーツも無くなっていた。
ツアーのドライバーはいい男だった。
予定に無かったイータオ・ガーデン(宮廷料理のレストラン)に寄って欲しいとお願いをしたら、追加料金も無しで、食事が終わるまで待っていてくれ、ホテルまで届けてくれた。
5月のフエは40℃近くあり、観光はしんどかった。王宮を翌日にしておいて正解だった。
ホテルに戻ると彼女がいた。
彼女「どうだった?」
僕「良かったけど暑くて大変だった。冷たいジュースが欲しいな。」
ウェルカム・ジュースが再び出てきた。
僕はチェキで彼女を撮影する。彼女は感激している。リクエストに応じて、もう一枚撮る。いつのまにか、他のスタッフも集まっている。
撮影大会がひと段落した頃、
彼女「この後はどうするの?」
僕「フォーン川のボートに乗るつもりだ。」
彼女「今は暑いから、陽が沈み始める時間帯がいいわよ。250,000VNDぐらいね。」
彼女「夕食はどうるするの?」
僕「ブン・ボー・フエかコム・ヘンを食べるつもりだ。」
彼女「コム・ヘンは橋を渡った所にレストランがあるわよ。ブン・ボー・フエは朝に食べるものね。明日の朝、買って来てあげる。」
翌朝、
僕「チャオ、○○」
彼女「チャオ、Kazu」
身内以外にファースト・ネームで呼ばれるのはいつ以来だろう。心地良い響きだ。
僕「ホイアン行きバスのピックアップが13:00だから、チェックアウトの時間も1時間延長してよ。」
彼女「う〜ん。いいわよ。」
チェックアウトの為にフロントへ行く。彼女はツアーデスクで白人男性の相手をしている。
彼女は僕の方に向かって、「待ってて、私はあなたのカメラが好きなの。」
その声が僕には「私はあなたが好きなの」と聞こえていた。
以下は補足です。
このホテルには親切で、フレンドリーなスタッフがいるホテルです。フエに再び機会があったら、必ず泊まりたい大好きなホテルです。このことをお伝えしたく具体的な事例を紹介しました。