イタリアのホテルに高いお金を払っても全くの無駄である。
中には「当たり」のホテルもあるのかも知れないが、そんなものは逆にイタリア人が日本で「ラテン的で陽気な旅館」を見つけるくらい難しい。
ということで選んだのが元枢機卿の宮殿だったというこのホテル。
ここならどんなに腹の立つサービスであっても、すべては「建物代」として割り切れるから良い。
予想通り、客室は至ってシンプル、特記するようなことは何もない。
またこのような「何の変哲もないありきたりの部屋」が大部分であって、天井にフレスコ画があるような部屋はスイートなどごく僅かなのだろう。
ただし、友人の部屋は違っていた。
シンプルな内装は同様だが、壁が染みだらけ、天井がやたらと高く寒々としており、なぜか廊下を隔てて薄暗いバスルームに行かねばならない。
友人は「幽霊が出そうで怖すぎる」と怯え、翌朝早速ルームチェンジをしていた。
客室はシンプルであっても、パブリックスペースはさすがにルネサンス期の宮殿そのものである。ホテル内探検をして、レストランやサロン・会議室など見て廻ると、とても楽しい。
結局、快適な部屋とは言い難いものの建物の雰囲気は抜群という、予想通りの宿泊感想である。
一度くらい話のタネに泊まってみても損はないかと。