急遽マイレージでチケットが取れた為、カラベル・シェラトンも視野に入れた熟慮の結果、コロニアル・サイゴン川に臨む立地・開高健といったキーワードが決定打となりホテル・マジェスティックのコロニアル・リバー・デラックスを指定、GWの真只中に4泊して参りました。
タンソンニャット空港よりタクシー(白タク)で30分強、バイクの洪水をかき分け到着した当ホテルの外観は白亜のコロニアル調ではあるが意外と地味、周囲のランドマーク的存在という訳でもない。
しかしながら館内へ一歩入ると左右に細長いエントランス、今時ブランドショップが一切入っていない簡素なロビーは好感が持てました。
チェックインの際、部屋が気に入らなければ善処しますといった感じのオファーをフロントレディより受けたが、部屋のチェンジは意外と融通が効くのかも。
但し日本語を話すスタッフは、少なくとも私共が滞在中は見当たりませんでしたので、交渉には英語は必至といった感じ。
尚やたらと遅くレトロなエレベーター、マホガニー調の調度類及び年季の入った室内はその方面の趣味がおありの方には垂涎ものでしょうね。
割り当てられた部屋は2F(フロアー表示が欧州スタイルですので実は3F)、さて肝心のアコモデーションはと言えば、推定45m2はまあ広い部類で天井も高い、バスルームも6畳近くありそうで広いのですが、シャワーブースが無いのがやはり不便、水周りの鉄製部分にも錆が浮き出ており、潔癖症の方はお気に召さないかも。
今回最も重視した部屋からの眺めはどんな感じかなと、せこいバルコニーに出てみると??、サイゴン川が右手に見えるしリバービューと言えなくはないが、正確にはドンコイ通りに面している、但し御蔭で外の騒音がさほど気にならない為、ルーム・チェンジは致しませんでした。
次にサービスですが、押し付けがましいところはなくしかしつぼは押さえている感じで好感が持てます。
例えば私の全くの不注意でセーフティー・ボックスの扉を閉め忘れて外出したのですが、その間掃除に入ったスタッフがフロントに報告したらしく、中にあった恐らく彼らの年収以上の金銭は無事であり、この件でホテル・スタッフに対する私の信頼度は一挙に高まりました。
さてグランド・フロアで供せられた朝食に就いて少々、一応フォー・卵料理をその場で提供してくれるブースはありますが、全体としての品数は少なく、私の採点ではぎりぎり及第点を差し上げられるレベルで、あまり過度の期待はされない方が宜しいかと思われます。
尚余談ですが、若かりし頃の安田成美にそっくりの可愛いウェートレスさんがいました。
最後にホーチミンに於けるホテルの選択に御迷いの方々に少々アドバイスを申し上げると
1.コロニアル調のクラッシックな雰囲気を醸し出す上品なホテルであって、近代的な設備のホテルを御望みの方にはさほどお勧め出来ない。
2.ホーチミンの主要市街地は意外と狭いエリア、依ってドンコイ通りとサイゴン川のどん詰まりに位置する当ホテルでも不便は感じず、立地条件に依るホテル選択には疑問符が付く。
3.新館8FにあるBellevue Barの大音響は凄い、予約の際そちら付近の部屋は避けた方が賢明。
4.リバーサイドの御部屋は確かに景観は宜しいが2日もすれば飽きてしまう、依って値段的にさほど変わらない新館セミスイートの選択も有りかなと思われる。